がんの予防と早期発見の促進を推進する「BEAUTYプロジェクト」について、国際会議で登壇

2024/06/27  一般社団法人 アジアがんフォーラム 

マレーシアで初めて開催された「National Cancer Congress Malaysia 2024」でプロジェクト活動を発表


登壇発表を行う代表理事河原ノリエ

 一般社団法人アジアがんフォーラム(東京都、代表理事 河原ノリエ(東京大学東洋文化研究所特任准教授・UICC日本委員会広報委員長)、以下ACF)は、2024年6月21日(木)~23日(日)にマレーシアクアラルンプール・サンウェイ大学で開催された「National Cancer Congress Malaysia 2024」で、マレーシア対がん協会(National Cancer Society Malaysia、以下、NCSM)と共に推進しているプログラム「BEAUTY(Bringing Education and Understanding to You) & Health(以下、BEAUTYプロジェクト、支援:アステラス製薬株式会社(本社:東京都中央区))」について、「BEAUTY: Sustainable Health Link towards UHC」の演目で招待スピーチを行いました。

 BEAUTYプロジェクトは、検診可能な男女のがんやその他の非感染性疾患(NCDs)について、マレーシアの地域の理髪店や美容院を拠点に、がんに特化した健康知識、リテラシー、リスク低減の実践を向上させるための地域密着型のデジタル介入を行うプロジェクトです。2022年から開発を進めてきた44本の映像と48冊のブックレット、デジタルレジストリポータルが完成しました。2024年は美容室・理容室をタッチポイントとしたがん検診のパイロットスタディが開催されることを発表しました。

 さらに、マレーシアの中期的な変化を見据えて、日本の企業で進んでいる健康経営の取り組み、がん教育の重要性も紹介しました。さらに、マレーシアでも日本と同様に、経済格差と地域格差が顕在化していくことを視野に入れて、日本で新しく始まったがん医療の遠隔診療・遠隔治療の取り組み、AI技術を使った内視鏡診断などに、先進的な医療技術の紹介も行いました。


Dr Rabindra(Head of the WHO Country Office to Malaysia)

Dzulkefly Ahmad(マレーシア保健大臣)

 世界14か国からゲストスピーカーを招聘し、マレーシアにおけるがん対策について、様々な発表が行われました。Jeff Dun(UICC会長)から、2025年~2027年の新しいテーマ「#UnitedByUnique」も発表されました。
 Dr Rabindra(Head of the WHO Country Office to Malaysia)は、マレーシアのがん患者数は、2050年までに2倍以上になると予想。人口増加率が鈍化する中、がん負担の増加は同国に大きな経済的影響を与えることを示唆した。また、持続可能な開発目標(SDGs)の中でがん対策を文脈化することの重要性を強調した。
 マレーシア保健大臣Dzulkefly Ahmadは、乳がんの早期発見と精密診断のための利用しやすい診断ツールの開発・導入など、様々な意欲的な取り組みを発表しました。

パネルディスカッションの様子

 関連するステークホルダーが連携し、患者中心の、集学的なアプローチを推進することや、がんと健康に関する研究、政策立案、実施プロセスにおいて、患者と地域社会をより有意義に関与させることも話し合われました。

【関連情報】
BEAUTYプロジェクトの詳細:https://beauty.cancer.org.my/
National Cancer Congress Malaysia 2024:https://nccm.cancer.org.my/

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