血清Klotho濃度とフレイルの関連性について調査した論文のご紹介

2024/09/20  株式会社 免疫生物研究所 

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製品関連2024/09/20
血清Klotho濃度とフレイルの関連性について調査した論文のご紹介

本IBLニュースで紹介している当社の製品は、研究用試薬であり、診断や医療目的に用いることはできません。

米国国民健康・栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)のデータを用いて、血清中Klotho濃度とフレイルとの関連性を調査した論文をご紹介します。

詳細は下記原文をご参照ください。

Yuan M et al. Linear-inverse associations of serum Klotho protein with prevalence of frailty among adults in the United States. Am J Transl Res. 2024, 16(7):3090-3098


フレイルとは、加齢により筋力や心身の活動が低下した状態を指し、その診断および予防は高齢者の健康寿命を延伸するうえで極めて重要であると考えられています。

米国国民健康・栄養調査(NHANES)は、疾病予防対策センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)が、米国民の健康および栄養状態を把握するために、2年に1回実施している調査であり、2007~2016年の間に採取した検体の血清中Klotho濃度が測定されました。

本論文では、NHANES にて測定された40-79歳の9,597人の血清中Klotho濃度と、53の項目から算出されたFrailty Index(虚弱指数)の関連性が調査されています。

分析には、多変量ロジスティック回帰モデル*が用いられました。その結果、血清中Klotho濃度と虚弱指数の間には、逆相関かつ直線的な関連性があり、血清中Klotho濃度が高いほどフレイルのリスクが低下することが示唆されました。
また、この関連性は、65歳未満でBMIが25 kg/m2以上の人々でより顕著に現れることがわかりました。一方、人種、性別、併存疾患については、有意な関連性は認められませんでした。

この結果を受けて、著者らは、老化とフレイルの根底にあるメカニズムをさらに調査する必要があると結論付けています。

*多変量ロジスティック回帰モデル:多変量解析の一つで、いくつかの要因から2値の結果が起こる確率を説明・予測する統計手法。

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皆様のご研究にお役立ていただけますと幸いです。

Keywords: α-Klotho, Alpha Klotho, FGF23, Kidney disease, Chronic Kidney disease (CKD), Mineral Bone Disease (MBD), Osteoporosis, Aging, Alzheimer's Disease

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