2024 年 6 月 26 日
株式会社三菱 UFJ フィナンシャル・グループ
株式会社三菱 U F J 銀 行
Ascend Money 社への出資について
株式会社三菱 UFJ フィナンシャル・グループ（代表執行役社長 亀澤かめざわ宏ひろ規のり、以下 MUFG）の連結子会社である株式会社三菱 UFJ 銀行（取締役頭取執行役員 半沢はんざわ淳 一じゅんいち、以下 当行）及び Krungsri Finnovate Co., Ltd.（取締役会長 Pairote Cheunkrut）は、今般、タイでデジタル金融サービスを提供する Ascend Money Company Limited（以下 Ascend Money 社）への 195 百万米ドル（約 306 億円）相当のタイバーツの出資（以下、本出資）を決定し、Ascend Money 社と出資関連契約を締結いたしました。
MUFG はアジアを第二のマザーマーケットと位置づけ、過去 10 年間で商業銀行プラットフォームを構築してまいりました。一方、アジアでは、テクノロジーを駆使したデジタル金融サービス事業者が、これまで伝統的商業銀行がサービスを提供できなかったコンシューマー、SME のUnderbanked・Unbanked 層[1]へ金融サービスを提供する潮流が加速しています。MUFG は同領域の成長を取り込むために、2020 年の Grab から始まり、2022 年 11 月の Home Credit、同年 12 月のAkulaku への出資、2023 年 1 月の Garuda Fund の設立、同年 4 月の DMI Finance への出資など戦略的な投資を継続的に行ってまいりました。また、2023 年からは MUFG 出資企業間の知見共有、バリューアップ活動を目的としたデジタルエコシステム形成の取り組み「MODE」[2]も開始しています。
タイは高い携帯電話、スマートフォン普及率を背景として、デジタル決済サービスは既に広く普及しており、デジタル金融サービス発展の素地がある国です。Ascend Money 社はタイ最大の財閥CP グループの金融事業の中核を担う同国最大のデジタル決済事業者であり、同社の True Money Wallet はアクティブユーザー3,000 万人を抱え、同国 E-Walletのリーディングカンパニーの地位を確立しています。タイ国内首位の携帯電話キャリア True Corp や、同コンビニエンスストア首位のセブンイレブン等、CP グループのエコシステムを活用して消費者の日常決済に広く浸透していることが強みであり、その顧客基盤を活用してデジタルレンディング事業を拡大しています。
本出資は、タイ最大のデジタル決済事業者かつデジタルレンディング事業であるAscend Money社への出資を通じたデジタル金融の成長の取り込み、MUFG のフランチャイズバリューの中長期的な拡大を目的とした戦略出資です。オンライン、オフラインの多様なユースケースを通じて消費者の日常生活に広く浸透した同社への出資により、Underbanked・Unbanked 層を含む広範な顧客基盤への接点を実現すると共に、アユタヤ銀行との事業協働機会も捕捉してまいります。また、同社をMUFG のデジタルエコシステムの新たなメンバーとして迎えることで、デジタル技術に係る知見蓄積を進め「MODE」の一段の深化をめざしていきます。
本出資を通じて同社の成長を支援することで、アユタヤ銀行と共に、タイの金融ニーズにより幅広いアプローチで対応できる体制を整え、同国の成長を多角的に取り込んでいくと共に、更なる金融包摂に貢献してまいります。
《Ascend Money 社の概要》
タイ最大財閥の CP グループの傘下にて 2013 年に設立された Ascend Money は、タイを主要なマーケットとして東南アジア 7 カ国で決済、融資等の金融サービスを提供しています。同社の提供する E-Wallet「True Money」は、3,000 万人ものアクティブユーザーを抱える金融プラットフォームであり、タイの消費者の金融包摂の実現に貢献しています。また、同社は 2021年にフィンテック分野でタイ初のユニコーン（企業評価額 10 億ドル以上のスタートアップ）となるなど高い評価を受けています。
[1] 銀行のサービスを受けられない方々
[2] MUFG Openly-connected Digital Ecosystem
以 上
