【イベントレポート】NPO法人湘南スタイルがサポートする東大みかん愛好会の新歓コンパ「おはなみかん」開催終了!

2023/06/07  特定非営利活動法人 湘南スタイル 

~貴重な地域資源である湘南みかんを持続可能なモノ・コトへ~

NPO法人湘南スタイル(神奈川県茅ヶ崎市、理事長 渡部健)がサポートする神奈川県中郡大磯町のみかん農家、二挺木農園にて東大みかん愛好会の新歓コンパ「おはなみかん」を2023年5月5日(金)こどもの日に開催しました!


みかんの消費量を増やすことを目的に2013年に設立されたサークル「東大みかん愛好会」の新歓コンパ「おはなみかん」が、当団体がサポートする神奈川県中郡大磯町のみかん農家「二挺木農園」にて開催されました。当日はみかんの白い可憐な花を見ながら、柑橘の爽やかな香りに包まれ、東大みかん愛好会の現役生6名、新入生21名とともにみかん農園でのイベントを開催しました。


イベント開催の目的



イベント当日は農園主の二挺木さんから湘南のみかん農業の歴史や現在の課題点などをお話していただいた後に、当団体の理事長からNPO法人湘南スタイルと湘南みかんとの関わりや、市場から見た湘南みかんの課題点などを説明させていただきました。当団体が湘南みかんに関わり始めた頃は、みかん農家さんの支援として収穫や箱詰め、出荷などをみかん狩り参加者とともにサポートをすることが大きな目的でした。2009年からサポートを始めて今年で14年。農家さんはまだまだ元気ですが、14年たち年齢を重ね、後継者問題を考えるタイミングになってきました。作業のサポートではなく、この大切な地域資源である湘南みかんを持続可能な農業・産業にするためには。ということが現在の課題となっています。新規就農者と一緒にみかん農家を尋ねたり、企業の越境学習の場として企業さまに見学に来ていただいたりと活動をしております。東大みかん愛好会以外にも、学生との連携として東海大学教養学部のゼミの一環として昨年から計4回の授業を今回の研修講師である山口直氏とともに担当させていただいております。




湘南みかんが持続可能な農業・産業となるよう、まずは若い学生に課題にふれてもらい、課題を解決するためのアイデアを出して、それを発信し多くの方に知っていただくことが今回のイベントの目的となっています。
その他にも、学生のうちに地域課題にふれる事により地域や地元への興味関心が湧き、地域や地元で活躍をしてくれる学生が育ってくれることも目的の1つです。

当日のイベント内容



当団体のメンバーでもある合同会社エムシースクエア(神奈川県茅ヶ崎市)の代表、山口直氏による湘南のみかん産業が持続可能な産業となるための新規商品開発ワークショップを開催しました。
たとえ学生の集まりといえども、単なるお遊びではなく、しっかりとしたビジネスの現場を体験していただきたいと思い、実際に企業研修でも使われるワールドカフェ×アナロジー思考のワークショップで、様々なテーマについて対話をしていただきました。


商品開発において、ついやってしまいがちな失敗は、「せっかく開発しても売れない」ということです。どれだけ商品の品質やスペックを良くしても、顧客に受け入れられなければビジネスにはなりません。そのため、「なぜこの商品が売れるのか」「どうしたら消費者は購入するのか」ということに考えをめぐらしながら、商品の良さとのバランスを取りながら、開発を進めていくことが大切になります。


例えば、「なぜ占いは流行るのか」「なぜAIは注目されるのか」など、身近に流行っているものやバズっているものをたくさん集め、それらが人気になる理由や人を惹きつける理由を深掘りします。次に「みかんのいいところ」についてワールドカフェで多くの意見を交わし、味や香りだけではない、みかんが持っている季節感やイメ―ジなども含めて、様々な視点からみかんのポイントを言語化していきます。
こうして得られた「商品が売れる理由」「みかんのアピールポイント」「消費者心理」の洞察を組み合わせ、最後に各チームごとに新しい商品をつくってもらいました。各チームの新商品・サービスのアイデアは、どれも独創的でかつワクワクするものばかり。昨今注目を浴びているAIやアプリ、プラットフォームなどのビジネスアイテムと、産地旅行、ドライフルーツ、料理などを実現可能なレベルで組み合わせているのはセンスの良さを感じました。少し手を加えれば、すぐにでも始められそうなものもあり、これからが楽しみです。



チームA
非日常のみかんサービスのプラットフォーム開発

チームB
日本全国のみかん産地を掲載したみかんカレンダーの開発

チームC
トラベルwithオレンジと称した柑橘類の産地旅行

チームD
様々な柑橘系ドライフルーツを開発。AIを活用し利用者の味覚にあった商品を選定

チームE
みかん診断アプリの開発。味覚にあった推しみかんを推薦してくれるアプリ開発

チームF
みかんの斬新な調理レシピ(みかん小籠包など)を開発し、学食でトライアル販売


プレゼン結果集計中

東大みかん愛好会とは



東京大学と国際基督教大学のみかん好きを中心に2013年に発足したサークルで、 2022年現在は関東圏を中心に270名ほどの学生が所属しています。東大みかん愛好会は日本初の「みかん」に特化したサークルで、みかんの消費量が全盛期の5分の1まで減少している状況を受け、みかんの消費量を増やすを理念に掲げて活動しています。

東大みかん愛好会のホームページ
http://mikanfan.club/

NPO法人湘南スタイルとみかんとの関わり



みかんは、神奈川県の生産果実第一位の地域資源であるにもかかわらず、そのことは一般的にはあまり知られていません。海外からの輸入生産物や地方での大規模農業に押され価格が低迷、その結果、若年層の就農意欲が低下し、後継者不足により生産者の平均年齢は70歳を超えるなど高齢化の一途をたどっています。みかん畑は手入れを怠ると2~3年で荒廃化が進んでしまいます。一度荒廃してしまった畑は、イノシシやサルなどの餌の絶好の供給場所や隠れ家になってしまい、鳥獣被害につながります。また、産業廃棄物などの不法投棄などで周辺の景観や環境悪化の原因となっています。
その課題を解決するために、平成21年6月(財)中央果実協会から事業委託を受け、同年12月、神奈川県中郡二宮町の井上農園にNPO法人湘南スタイルの有志20名で視察に行き、湘南みかんの木パートナーシッププログラムを構築、平成22年度より事業を開始し現在も大磯・二宮エリアの3軒の農家さんのサポートを続けています。

湘南みかんの木パートナーシッププログラムのホームページ
https://www.shonan-style.jp/project/mikan/


参加者の声


今回参加いただいた学生さんからは、下記のような感想をいただきました。
・客観的な視点、新たな視点が繰り返し入るので効率的で良いと思った。
・結構いろんなアイデアが出てよかったと思います!
・色々な人の意見が聞けるのがよかったです。
・時間も限られているので簡潔に話すスキルがつきそう
・アイデアを現実的な形に落とし込む過程において外部からの視点が持ち込まれることは効果的
・意見がある程度出きってから、次の一手を打つような発言が出る瞬間が面白い。
・思っていたより本格的なディスカッションができたことが楽しかった。
・企画等を考える時の手法や物の見方、意見交換をする中で様々な良い意見を学べたのが良かった。
・改めてみかんを自分ごととして考えたことを通して、二宮のみかんを他の人にも知ってもらいたいと思った



3本指の「みかんピース」でイベント終了後の全体写真撮影

今後のスケジュール



2023年7月中旬から8月上旬 みかん摘果体験&摘果みかん試食・試飲
2023年9月頃「東海大学教養学部」と現地視察及びワークショップ開催
2023年11月下旬から12月上旬 「みかん狩りイベント」
企業や団体の越境学習の場としての活用は随時受付中です。
福利厚生の一環としてみかん狩りを行い、その後現地にて課題解決研修なども開催可能です。

合同会社エムシースクエアの概要


人と組織の「やりたい!」を実現するために・・・
合同会社エムシースクエアでは、貴社の課題やご要望に応じて、様々な研修をカスタマイズでご用意。
いつもの会議室とは違う環境で、自由な発想と先入観にとらわれない事業開発、チームづくりをお手伝いしています。
■これまで開催した研修テーマ
ビジネスモデルキャンバス/バリュープロポジションキャンバス
顧客に刺さる提案、商品開発(提供価値/JOB理論)
最高のチーム開発/社員モチベーションアップ
リーダー育成「5つのGOOD/5つのBAD」、リーダーシップ/フォロワーシップ
DX戦略経営/コアコンピタンス経営/両利きの経営の実践法

■特別研修プラン 「湘南Work Camp」
https://www.shonan-style.jp/shonan-work-camp/

会社の会議室を飛び出し、いつもとは違った環境で、新しいアイデアとリーダーマインド、ビジネススキルを手に入れる
最高に集中できるクリエイティブな事業研修です。
海の見える会議室での事業開発研修(事業開発担当チーム向け)
山寺で鍛える経営マインドフルネス研修 (リーダー、経営者向け)など

https://mcsquare.biz/


合同会社エムシースクエア代表の山口直氏

NPO法人湘南スタイルの概要



湘南スタイルが目指す社会は、自社・自分の利益だけを追求するのではなく、地域社会全体が人間関係を構築し、関わる誰もがwin-winの「コミュニティ経済社会」の実現です。その理念に共感した事業者及び市民が、それぞれの持つ地域課題解決をプロジェクトを通して行っています。プロジェクトに関わるメンバーは多彩で、幅広いネットワークと地域資源「ひと・もの・こと」を活用しながら「湘南スタイルのコミュニティ」に集まり、地域のためになるかどうか、人のためになるかどうかを行動基準に持続可能な仕組みづくりを提案しています。

https://www.shonan-style.jp/


二挺木農園の二挺木治雄氏と、NPO法人湘南スタイル理事長の渡部健

本件に関するお問い合わせ先



NPO法人湘南スタイル事務局
E-mail:info@shonan-style.jp
電話:0467-86-9200

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