【伝統文化と環境福祉の専門学校】江戸時代の伝統建築手引書「匠明(しょうめい)」の一間社(いっけんしゃ)流造(ながれづくり)に挑む。卒業制作社殿の落成式を行います。

2021/10/28  株式会社 NSGホールディングス 

NSGグループの伝統文化と環境福祉の専門学校は、伝統建築学科3年生の卒業制作として江戸時代の伝統建築手引書「匠明(しょうめい)」の一間社(いっけんしゃ)流造(ながれづくり)に挑戦し、11月5日に落成式を行います。



現在の社寺建築にも活かされている、紀伊国(和歌山県)の大工、平内正信(へいのうちまさのぶ)が1068年(江戸時代)に体系的にまとめた建築手引書「匠明(しょうめい)」を基に、伝統建築学科3年生が卒業制作として、2班に分かれ、一間社流造の社殿二宇の制作に取り組んでいます。

これは、昨年度の卒業生が制作した二間社流造に続くもので、今年度は、制作社殿の奉納先を募集し、岐阜県中津川市 西宮神社に奉納先が決まりました。このほど、社殿一宇の完成を目前に、11月5日に落成式を迎える運びとなりました。

「匠明」は、柱の太さを基準に各部材の比率が記された木割書(きわりしょ)として、今の宮大工も使う手引書です。「一間社流造」は、正面の柱間が一間で、妻側から見た屋根の長さが前後非対称となっていることが特徴で、社は、屋根の曲線美を強調するため数ミリ単位で調整し実際の社寺と同じ意匠が施されています。

社殿の設計と学生の指導は、長野県矢本八幡宮の宮司で、本校非常勤講師の宮川和工(かずのり)氏及び厚労省ものづくりマイスターの友崎氏が担当しています。
社殿の主要な木材には佐渡産アテビを使用し、棟高約1.7メートル、梁間・桁行は約1メートルの大きさ。今回落成を迎えた社殿は、4月から木材の加工を始め10月末に完成予定です。現在は、二宇目の制作に取り組んでいます。

在校生の96%が日本全国から入学し、宮大工を目指す学生にとって社(やしろ)の制作は、卒業後全国各地で社寺に関わる技術者として活躍する上で、改めて伝統建築を体系的に学ぶ貴重な経験となっています。


法人名:学校法人 国際総合学園 伝統文化と環境福祉の専門学校
所在地:新潟県佐渡市千種丙202番地1
代表者:校長 渡辺秀則
URL:https://www.sado-nsg.com/

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