XIAP阻害剤(複素環化合物)の日本における特許査定のお知らせ

2024/07/22  ラクオリア創薬 株式会社 

2024年7月22日
ラクオリア創薬株式会社

XIAP阻害剤(複素環化合物)の日本における特許査定のお知らせ

当社連結子会社のファイメクス株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役CEO:冨成祐介、以下「ファイメクス」)は、ファイメクスが創出したXIAP阻害剤*1(複素環化合物)の物質特許(出願番号:特願2020-534723)について、日本における特許査定*2の連絡を受領しましたのでお知らせいたします。

このたび特許査定を受けた複素環誘導体は、ファイメクスが創出した新規の構造を有するXIAP阻害剤であり、E3リガーゼであるXIAPに結合して抗腫瘍作用を示すことが期待されています。ファイメクスが注力する標的タンパク質分解誘導剤は、E3リガーゼに結合する化合物を用いて標的タンパク質を分解に導く技術であり、当該化合物を標的タンパク質分解誘導剤に利用することも可能です。ファイメクスでは、当該化合物群を用いた標的タンパク質分解誘導剤の開発を進めています。

本特許査定は、昨年の米国での特許査定 (出願番号: 17/263,580)に続く2か国目となります。現在、ヨーロッパ、中国をはじめ世界各国で同様の特許が出願済みもしくは審査中の状態にあり、今後、ファイメクスの知的財産権がさらに強化されていくと期待されます。ファイメクスおよび当社は今後も引き続き、標的タンパク質分解誘導剤に関する知的財産ポートフォリオの充実に努めるとともに、当該技術を用いた革新的な医薬品の創出に向けて尽力してまいります。

なお、本特許査定により、2024年12月期(2024年1月1日~2024年12月31日)の当社連結業績への影響はございません。特許査定を受けたXIAP阻害剤(複素環化合物)は、今後の開発等を通じて、中長期的に当社グループの企業価値の向上に寄与するものと考えています。

以 上

【用語解説】

※1 XIAPについて

XIAP (X-linked inhibitor of apoptosis) は、IAP (Inhibitor of apoptosis protein)ファミリーに属するE3リガーゼです。XIAPは、多くのがんで発現が亢進しており、がんの悪性化や予後不良と正相関することが報告されているため、XIAPを阻害することにより抗がん作用を示すことが期待されています。また、VHLやCRBNとならんで標的タンパク質分解誘導剤に利用可能なE3リガーゼのひとつとして広く知られています。

※2 特許査定について

各国特許庁の審査によって「特許権を与える価値がある出願発明である」と判断された場合に示される 評価です。特許査定の後に特許料を納付することによって、登録特許となり、該当する国において特許権 が発生することになります。

【ファイメクス株式会社について】

ファイメクスは、タンパク質分解誘導を作用機序とした新規医薬品の研究開発を進める創薬ベンチャー企業です。独自のE3リガーゼ結合分子と創薬基盤技術「RaPPIDSTM」を基に、これまで “undruggable (創薬困難)”とされてきたがん疾患に関連するタンパク質を標的とする複数のFirst-in-class新薬開発プログラムを進めています。当社は、RaPPIDSTMを社内プロジェクトだけでなく、国内外の企業、研究機関との共同研究に利用することで、幅広い医薬品ターゲットとアンメットメディカルニーズに対処し、世界中の患者さんと家族にとっての Life-saving medicine を提供して参ります。詳細はホームページhttps://www.fimecs.com/ をご覧ください。

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