海なし県岐阜の小学生が長良川の源流から伊勢湾までの水の流れをたどって山・川と海のつながりを調査!「ぎふ・山川海のつながり見つけ隊」を開催しました!

2021/10/25  海と日本プロジェクト広報事務局 

2021年10月16日(土)17日(日)【岐阜県郡上市・各務原市、三重県川越町】

海と日本プロジェクトin岐阜県実行委員会は、岐阜県内の小学生21人を集め、2021年10月16日、17日の2日間、山や川は海とつながっていることを学ぶ体験学習イベント「ぎふ・山川海のつながり見つけ隊~分水嶺から始まる水の旅~」を開催しました。 このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。





イベント概要

・イベント名:「ぎふ・山川海のつながり見つけ隊~分水嶺から始まる水の旅~」
・日程:2021年10月16日(土)・17日(日)
・開催場所:岐阜県郡上市内各所、各務原市、三重県川越町
・参加人数:小学生21人
・協力団体:分水嶺を守る会、清流長良川あゆパーク、岐阜県水産研究所、高松干潟を守ろう会、土木研究所 自然共生研究センター、長良川鉄道

太平洋と日本海への分かれ道!分水嶺で水の流れを確認。ブナの原生林で木の音を聞く

参加した子どもたちはまず、長良川の源流域にある川の流れの境界線「分水嶺」を見学し、この分水嶺が水の行き先、太平洋かあるいは日本海かが決まる”分かれ道”であることを学習しました。水の流れが見える分水嶺は全国的にも珍しく、岐阜県郡上市と高山市にまたがる大日ケ岳に源を発した水はここで2つに分かれ、一方は長良川となって太平洋へ、もう一方は庄川となって日本海へ注ぎます。ここでは、分水嶺を守る会の直井信一さんが講師となり、分水嶺のある長良川の源流域の歴史や、源流域の森にあるブナの原生林で、水の源となる山のはたらきについて話を聞きました。また子どもたちは、ブナの木に聴診器をあてて木々の息づく音に耳を澄まし、木が大地から水を吸い上げる音を確かめていました。




長良川最上流の滝「夫婦滝」で海につながる水の旅の始まりを体感

落差17メートル、ふたすじにわかれる滝を目の前に、子どもたちはここから流れる水が海までの長い道のりを辿っていくイメージを膨らませ、澄んだ水が海へと向かって流れていく様子を見学しました。また水を実際に触ってその冷たさを確認したり、水のにおいを嗅いだりして流れる水のきれいさを体感しました。




清流長良川あゆパークで鮎を学び、鮎をつかみ、鮎を食べる「鮎三昧」

清流長良川あゆパークでは、鮎のつかみ取りを体験し、捕まえた鮎に自ら串をうって塩焼きにして試食しました。「おいしい!」と声を弾ませる子どもたちからは、捕まえて調理して食べるという食体験で命をいただくことへの感謝の言葉も聞こえてきました。また、鮎が川と海を生活の場とする魚であることやその生態、岐阜県の鮎を守り育てる取り組みについて岐阜県水産研究所の研究員・後藤功一さんから話を聞いて理解を深めました。このほか子どもたちは、川の生き物調査でヤゴやゲンゴロウ、アブラハヤなどを捕まえて観察しながら、川の生態系などについて学び、生き物が棲みやすい環境について考えました。





海に恋する海なし県の子どもたちがあこがれの海で体験学習。干潟の役割を学ぶ

海なし県・岐阜の子どもたちにとって海はあこがれの場所。2日目におこなった海での体験学習は、三重県川越町にある高松海岸の干潟に住む生き物を捕まえて観察しました。カニやヤドカリ、小さなエビ、ハゼなど様々な生き物を前に「見つけた!」と声をあげながら手にしたバケツに捕まえた生き物を次々と捕獲しました。高松干潟を守ろう会の皆さんから、カニの雄・雌の見分け方を聞いたり、干潟の役割やその必要性について話を聞き、子どもたちは海や干潟が生き物を育む大切な場所で、命の源であることを学習しました。また高松海岸に流れ着いたごみを拾う活動では、ペットボトルやビン、プラスチックごみなどを拾い集め、想像以上に海にごみがあることを目の当たりにして海洋ごみ問題への意識を高めました。




2日間で学んだ山川海のつながりをおさらい!「海とつながる岐阜・長良川」を絵で表現

2日間の行程を子どもたちと同行した土木研究所 自然共生研究センターの研究員の指導のもと、地球型のビーチボールやサイコロを使ったアクティビティで水は様々なところを巡りながら地球上を循環していること、山から湧き出た水は川を通って海へとつながっていることをおさらいしました。また子どもたちは2日間で学んだことを表現するポスターを制作。海洋連盟の「うみぽす」と連携して「海とつながる岐阜・長良川」をテーマに2日間見て、聞いて、体験したことを絵にしました。豊かな海のために山と川が大切な役割を担っていること、きれいな川、海のためにごみを捨てないこと、川は海とつながっていることなどをポスターに描きました。制作したポスターは11月13日から1か月間、長良川鉄道の車内で展示する予定です。




参加した子どもたちからの声

・山、川、海のつながりを知って、海を守るためには山や川も大切なんだとわかりました
・川の仕組みなどあまり知らなかったけど体験を通して興味がわいた
・山、川、海でぜったいにゴミを捨てたくない
・家に帰ってポイ捨てをしないように家族に話したい
・川や海のことで知らないことをたくさん学べた
・2日間で学んだことを家族にも教えてあげたい

団体概要
団体名称:海と日本プロジェクトin岐阜県実行委員会
本社所在地:岐阜県岐阜市橋本町2-52 岐阜シティ・タワー43 4階
電話番号:058-264-1181
実行委員長:玉田和浩
事務局長:原 達嗣
設立:2018年2月23日
活動内容:日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として、次世代へ海を引き継ぐため、海を介して人と人がつながることを目的とした各事業を実施しています。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/

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