アラウンド50代がテーマ「ミドルライフ研究会」を立上げ

2024/05/28  旭化成ホームズ 株式会社 

くらしノベーション研究所等を統合し、LONGLIFE総合研究所を開設 調査研究第一弾「50代のくらしに関する調査」を実施

旭化成ホームズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川畑 文俊)は、4月1日付で開設したLONGLIFE総合研究所内に、アラウンド50代をテーマとした「ミドルライフ研究会」を立ち上げましたのでお知らせします。また、ミドルライフ研究会の調査研究第一弾「50代のくらしに関する調査」を実施しましたので併せてお知らせします。
I.50代調査研究第一弾「50代のくらしに関する調査」主なトピクス
- 「50代の仕事や家事における心の余裕」について20代のイメージと50代の実態にギャップあり
- 50代の8割が「人生を見直したい」と回答する一方で「見直す機会がなかった」が6割超
- 50代の約3人に2人が「住まいを見直したい」&50代がやってみたいこと・大事にしたいことに男女差あり
- 60代にとって40代以降で見直してよかったことは「お金」「趣味」に次いで「住まい」が約3割
- 50代の人生の見直しには「情報の整理」「頼りになる相談相手」が必要

II.調査の概要
1.調査の目的:人生100年時代の中間点となる50歳前後の住まいやくらしに関する実態・意識を明らかにする
2.調査時期:2024年3月
3.調査方法:WEBアンケート調査
4.調査対象:25歳~74歳の男女
5.調査対象数:1,040人(3年以内の、自分が住むための住宅の新規購入/建て替え/買い替え/リフォームを検討している方)

III.調査結果概要
1.「50代の仕事や家事における心の余裕」について20代のイメージと50代の実態にギャップあり
20代の約6割(57%)が50代は「仕事や家事における心の余裕があると思う」と回答。また半数(50%)が、50代は「余暇を活動的に過ごしていると思う」と回答するなど、20代にとって30歳離れた50代は「余裕があり、活動的に過ごす世代」であるとイメージしていることがわかります。一方で50代の回答では「仕事や家事における心の余裕」は20代より19%も下回る38%という結果になり、思っている以上に忙しく、余裕がない毎日を送っている実態が浮き彫りとなりました。また「余暇を活動的に過ごしている」についても20代の回答から11%低い39%という結果になるなど、人生100年時代と言われる現代、まだまだ現役で仕事や家庭に忙しくする50代は、若者層が想像する50代よりも余裕がない日常を送っているのかもしれません。


2.50代の8割が「人生を見直したい」と回答する一方で「見直す機会がなかった」が6割超
「人生100年時代」の後半戦を迎えるにあたって、人生を見直す機会が「とても大切だと思う」「やや大切だと思う」と50代の約8割(77.5%)が回答。しかし一方で、人生を見直すきっかけを「作れた」と回答した50代は2割(19.2%)にも満たず、6割を超える方が(66.3%)が見直す機会がなかったと回答。50代の多くが意識していながらも見直す機会や機会を作る時間がなかったことがわかります。


3.50代の約3人に2人が「住まいを見直したい」&やってみたいこと・大事にしたいことに男女差あり
「人生100年時代」のターニングポイントで「住まいを見直したい」と思うか、という質問には、約3人に2人にもなる65%の人が「住まいを見直したい」と感じていることがわかりました。かつて想像していた50代からはイメージが異なり、想像以上に余裕のない日々を過ごしている現代人にとって、「人生を見直す」きっかけとして、「住まい」を見直すという選択肢は必要かもしれません。


また、40代以降の人生でやってみたいこと・大事にしたいことについて、女性は片付け・処分、健康的な食生活・体力づくりが上位に。男性は、趣味・余暇活動の充実、処分、資産運用が上位に。50代で急激に物事の判断が他人基準から自分基準になり、自分のしたいことをするという「自分志向」が背景にあるのかもしれません。


4.60代にとって40代以降で見直してよかったことは「お金」「趣味」に次いで「住まい」が約3割
自分に必要なものを見極め、不要なものから脱していくという行為は、ある意味家の中を片付けるように、 空間や自分の時間、人間関係などに余白を作っていく作業と考えられます。人生の後半戦開始となる50代にとっては「余白づくり」が必要とされているかもしれません。さらに、「人生100年時代」のターニングポイントでもある50代を終えた60~70代に「人生で見直してよかったと思うこと」を聞くと趣味や余暇活動の使い方とお金に関することに次いで「住まいに関すること(リフォームや建て替え)」と約30%の人が回答しています。


5.50代の人生の見直しには「情報の整理」「頼りになる相談相手」が必要
先の人生をより幸せに過ごすための準備を始めるにあたって困っていることに関する質問では、「何をすれば良いかよく分からない」「良い情報、自分に合った情報が見つけにくい」といった項目は30%を超え、3人に1人以上が自分にとっての「情報整理」に手間取っていることがわかります。「相談できる相手がいない」が「ロールモデルが身近にいない」20%以上となることからも、情報整理に手間取りながらも、「頼りになる存在」がいないことも、悩みの種なのかもしれません。


IV.「ミドルライフ研究会」立ち上げと調査報告の背景
少子高齢化が進む我が国では現在、団塊ジュニア世代の比率が多く(図1)住宅購入検討層においても、50代で住宅を取得する層が増えており(図2)、住宅を含む消費者層としての重要度が近年増している状況と言えます。


生涯独身率の上昇、晩婚化、晩産化、長寿化などにより、50代を中心とするミドル世代の家族のあり方、そして住まいとの向き合い方やくらしは、子育て家族が主流だったひと昔前に比べて非常に多様化しています。また、ミドル世代はちょうど人生100年時代の折り返し地点とも言えますが、「50代」に注目した研究機関はまだ少ない状況です。当社はこれまで、主に高齢期のシニアライフ、そして若い世代として子育て・共働きを研究してきました。人びとの「いのち・くらし・人生」全般を支え続けるLONGLIFEを追求してきた当社としては、上記の様な状況を鑑み、このたび、あらたにミドル世代を対象の研究会を立ちあげます。
ミドルライフ研究会は、今回取り上げる「ファミリー」だけでなく、今後も増加が予想される「単身者」、そして「カップル」など、多様な家族を対象に、住まいとくらしの実態や価値観の研究を通じて、ミドル世代に向けたくらし方の提案や商品・サービスの開発を目指してまいります。




V.LONGLIFE総合研究所開設の背景と目的
当社は、都市部を中心とする新しい住まい方の研究と提案のために1980年に「二世帯住宅研究所」、1989年に「共働き家族研究所」、1998年に「ロングライフ住宅研究所」などを開設して活動を続けてきました。2007年には、上記の3 研究所を統括する組織として「住生活総合研究所」を開設し、住ソフト提案力をさらに強化し、住生活全般に関する調査・研究の一層の推進を目指しました。2009年には、「二世帯住宅研究所」開設から数えて30 周年の節目を迎えたことを受け、住生活総合研究所のミッションを、主に戸建て住宅ヘーベルハウス向けの住ソフト開発から、マンション開発やリフォームを含めた、住宅供給事業共通の住ソフト提案分野へと拡充する意図で、名称をくらしノベーション研究所へ改称しました。さらに、現在当社が目指す「人々の『いのち・くらし・人生』全般を支え続ける『LONGLIFE』な商品・サービスの開発」をより加速させるため、「くらしノベーション研究所」をはじめ、社内に複数存在するソフト系研究機関を再編・統合し、新たにLONGLIFE総合研究所を本年4月1日に開設することといたしました。

LONGLIFE総合研究所
LONGLIFE総合研究所 は、「LONGLIFE(いのち、くら し、人生)」に関わる社会課題解決のために、くらし方の研究と提案、ならびにその成果を活かした情報の発信や新規事業・サービスの開発を行う組織です。特徴として、自社だけに閉じるのではなく、自治体や他の民間企業、顧客の皆様と緊密に連携し、開かれた組織として研究成果を追求していきます。それと同時にサステナビリティ、ウェルネス、レジリエンスなど「LONGLIFE」にまつわる様々な観点からの研究で得た知見を積極的に発信し、あらゆる人が長く豊かな人生を送ることができる社会の実現に貢献していきます。なお、これまでの二世帯住宅研究所・共働き家族研究所・シニアライフ研究所は、組織としては各研究会へと形を変えて、それぞれの活動を継続してまいります。

旭化成ホームズのソフト系研究の歩みと実績



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