日本通運、西日本医薬品センターで医薬品製造業1号区分の許可取得 ~バイオ製剤等、製造工程の物流受託を開始~

2024/06/10  NIPPON EXPRESSホールディングス 株式会社 

日本通運、西日本医薬品センターで医薬品製造業1号区分の許可取得

2024年6月10日

~バイオ製剤等、製造工程の物流受託を開始~

NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社(社長:堀切智)のグループ会社、日本通運株式会社(社長:竹添進二郎 以下、日本通運)は、2024年5月に西日本医薬品センターで医薬品製造業許可1号区分「生物学的製剤等(製造工程の全部または一部)」を取得し、バイオ製剤等の製造工程における物流受託が可能になりました。

(医薬品製造業1号区分取得による物流受託イメージ)

【許可取得の背景】
NXグループは、「NXグループ経営計画2028 - Dynamic Growth 2.0 "Accelerating Sustainable Growth~持続的な成長の加速~"」において、医薬品及び医療機器を対象としたヘルスケア産業を重点産業と位置付け、医薬品物流の高度化・多様化するニーズにお応えするべく国内外で安心・安全な医薬品サプライチェーンの構築に取り組んでいます。
近年、創薬技術の発展は非常に速いペースで進んでおり、バイオ製剤等の新しい医薬品が次々と登場しています。日本通運は、高度な品質管理が求められるこれらの医薬品物流にいち早く対応するため、西日本医薬品センターにて医薬品製造業許可1号区分を取得し、生物学的製剤等の製造サービスを開始しました。また、国内4ヵ所の医薬品センター(東日本、西日本、九州、富山)では、医薬品製造業許可5号区分「包装・表示・保管」も取得し、医薬品に関わる取扱い領域をさらに拡張しました。

【サービス概要】
・西日本医薬品センターでの医薬品製造業1号区分取得により、生物学的製剤等の医薬品の取り扱いが可能。
・同センターにて、モノクローナル抗体(*1)やワクチン等の製剤に関する一部製造工程の受託や製造所出荷判定、市場出荷判定が可能。
・製剤調達や販売領域物流、輸出など、さまざまな医薬品モダリティ(*2)のサプライチェーンに、医薬品物流プラットフォームでワンストップ対応。
・医薬品物流の全工程における温度やセキュリティや作業情報など、必要なデータの記録、管理が可能。

【医薬品製造業1号区分と5号区分について】
生物学的製剤は、生物学的な原料や生体内で作用する物質を利用して製造される医薬品を指し、バイオテクノロジーを用いた製造プロセスが特徴です。例えば、モノクローナル抗体やワクチンなどが生物学的製剤に該当します。これらの取扱いには、厳格な品質管理や製造プロセスの遵守が求められます。
医薬品製造業1号区分は生物学的製剤(体外診断用医薬品を除く)、国家検定医薬品、遺伝子組換え技術応用医薬品、細胞培養技術応用医薬品、細胞組織医薬品の製造工程の全部又は一部を行う場合に必要な業許可で、厚生労働大臣の許可が必要となります。一方、5号区分は医薬品製造業(無菌医薬品)および医薬品製造業(一般)の区分で製造が許可される医薬品の包装・表示・保管のみを行う業許可で、都道府県知事の許可が必要となります。

NXグループは、医薬品及び医療機器を対象としたヘルスケア産業において、End to Endの物流サービスを創造・開発することで、その価値を高め、必要とする人々の健康に寄与するべく、業界の課題に対応したソリューションを提供してまいります。

(*1)抗原にあるたくさんの目印(抗原決定基)の中から1種類(モノ)の目印とだけ結合する抗体を、人工的にクローン(クローナル)増殖させたもの。

(*2)医薬品の創薬基盤技術の方法・手段の分類を表す用語

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