第21回「リエゾン-I研究開発事業化育成資金」の贈呈について~「いわて産学連携推進協議会(リエゾン-I)」の取組み~

2024/02/29  株式会社 岩手銀行 

2024年2月29日
株 式 会 社 岩 手 銀 行
株式会社北日本銀行

第21回「リエゾン-I研究開発事業化育成資金」の贈呈について
~「いわて産学連携推進協議会(リエゾン-I)」の取組み~


岩手銀行(頭取 岩山 徹)、北日本銀行(頭取 石塚 恭路)では、両行が参画する「いわて産学連携推進協議会(リエゾン-I)」のおもな活動として取組んでいる「研究開発事業化育成資金」贈呈事業において、21回目となる今年度の贈呈先を決定しましたので、下記のとおりお知らせします。



1.今年度の贈呈先について

(1)贈呈先企業

今年度は、7社に対し合わせて1,050万円の贈呈を行いました。

企業名 代表者 共同研究機関 贈呈金額
㈱KOEDA 奥 薗 徹 岩手大学 200 万円
㈱平六醸造 平 井 佑 樹 岩手県工業技術センター 200 万円
やまに農産㈱ 髙 橋 医久子 岩手県工業技術センター
岩手県立大学 150 万円
磐井 AI㈱ 菊 地 佑 太 一関工業高等専門学校 150 万円
㈱長根商店 長 根 繁 男
岩手県林業技術センター
岩手生物工学研究センター 150 万円
㈱アイオー精密 鬼 柳 一 宏 岩手大学 100 万円
マーマフーズ㈱ 石 塚 孝 一 岩手大学 100 万円

※ 贈呈対象となった具体的な事業計画等詳細は、別紙「『第21回リエゾン-I研究開発事業化育成資金』贈呈先一覧」のとおり

(2)現在までの贈呈実績

第1回から第21回までの贈呈件数金額は、延べ146件2億円となりました。

(3)贈呈式の開催

2024年2月28日(水)に岩手大学構内(コラボMIU)で開催され、金融機関を代表して岩手銀行岩山頭取より7社の代表者に認定証の授与および目録の贈呈を行いました。

2.「いわて産学連携推進協議会(リエゾン-I)」について

(1)大学等の研究シーズ(新たな技術等)と企業の技術・製品開発等のニーズをマッチングさせることにより新事業の創出を図ることを目的に2004年5月に設立し、現在、3金融機関と10研究機関が参画しています。

(2)「リエゾン-Iマッチングフェア」の開催、岩手銀行と北日本銀行による「リエゾン-I研究開発事業化育成資金」の贈呈等をおもな活動としています。

3.「リエゾン-I研究開発事業化育成資金」の贈呈について

(1)創設目的

① 企業等が有する技術開発・商品開発のニーズと大学等が有する高度な技術研究成果とを共同研究等を通じてマッチングさせることにより、中小企業の「高付加価値」を通じて「事業の多角化」や「新たなビジネス創出」を積極的に支援するものです。

② また、この育成資金を呼び水として、企業等が大学等にある「事業の芽」「技術の種」の事業化に向けた研究開発に積極的に取組むことを期待するものです。

(2)対象先

① 「リエゾン-I」に参画している研究機関との共同研究により新たな事業化を目指している企業等で、企業等の所在地域は、岩手県、青森県、秋田県、宮城県とします。

② なお、地域の中小企業支援の観点から、証券取引所上場会社およびそのグループ企業等は、原則として応募できません。

③ すでに受賞したことがある企業は原則として申請できませんが、つぎの条件を満たす場合のみ対象とします。

a 過去に受賞した事業計画の内容と重複していないこと
b 過去に受賞した事業がすべて事業化されていること

(3)贈呈金額

① 年間贈呈額1,500万円を上限とします。
② 1先あたり200万円を上限とします。

以 上

岩手銀行グループは持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています。

【贈呈式の様子:受賞企業の代表者とリエゾン-I支援機関との記念撮影】

<本件に関するお問合わせ先>
岩手銀行地域貢献部 八重樫 TEL:019-623-1111(代表)
北日本銀行営業統括部 髙 橋 TEL:019-653-1111(代表)

第 21 回「リエゾン-I研究開発事業化育成資金」贈呈先一覧
(2024 年 2 月 28 日贈呈)

○ 株式会社 KOEDA

代 表 者:代表取締役 奥薗 徹
住 所:宮城県仙台市青葉区貝ケ森 1-27-11
事業計画名:安全・簡易な胆嚢炎ドレナージキット「KOEDA」の開発
共同研究者:岩手大学 理工学部 理工学先行/理工学研究科 准教授 戸部 裕史
計画の要約:急性胆嚢炎の治療における課題を解決するために、超音波内視鏡を使用した新しい治療機器を開発している。従来の治療の課題は、治療時の痛み、低い成功率、保険適用外であること、そして胆嚢摘出への移行が困難であることが含まれる。この開発は仙台厚生病院で臨床を行いつつ株式会社 KOEDA の奥薗代表と岩手大学理工学部の戸部准教授が共同で行っている。目標は、2027 年に国内での販売、2030 年にはアメリカでの販売を実現することである。
贈呈金 額:200 万円

○ 株式会社平六醸造

代 表 者:代表取締役 平井 佑樹
住 所:岩手県紫波郡紫波町日詰字郡山駅 246 番地
事業計画名:もち発芽玄米の製麹方法および吟醸清酒製造方法をベースとしたクラフトサケ(その他の醸造酒)の開発
共同研究者:岩手県工業技術センター 醸造技術部 佐藤 稔英
計画の要約:株式会社平六醸造は国指定重要文化財「日詰平井邸」において、地元紫波町特産のもち発芽玄米を使い、日本酒製法をベースにした新ジャンル酒「クラフトサケ」を開発しました。
かつて平井邸で家業として営まれていた醸造業を復活させ、産業・文化の両面で地元紫波町の地域振興に貢献します。岩手県工業技術センターとの共同研究によって開発したもち発芽玄米の製麹方法を用いて、鮮やかな香味を楽しめる酒造りを目指します。
贈呈金 額:200 万円

○ やまに農産株式会社

代 表 者:代表取締役 髙橋 医久子
住 所:岩手県和賀郡西和賀町槻沢 27-116-2
事業計画名:西和賀産高粘度わらび粉の生産技術の完成と販路開拓
共同研究者:岩手県工業技術センター 食品技術部 主任専門研究員 晴山 聖一
岩手県立大学盛岡短期大学部 生活科学科 教授 長坂 慶子
助教 岩本 佳恵
計画の要約:本来わらび餅の原料であるわらび粉は、その製造に大変な手間暇がかかることから製造者や技術が消滅寸前です。弊社では採算の取れる製造工程の構築と、本来わらび粉がもつ品質を追求し「西和賀産高粘度わらび粉」を作り上げました。この生産体制をより高度化し安定生産します。またわらび粉がもつ理化学的な性質の解明を進め、西和賀産わらび粉の普及と共に販路開拓をはかり、平安時代より続いている製造技術を継承して参ります。
贈呈金 額:150 万円

○ 磐井 AI 株式会社

代 表 者:代表取締役 菊地 佑太
住 所:岩手県一関市萩荘字高梨一関高専テクノセンター共同研究室 1
事業計画名:認知症予防・早期発見ツール D-walk
共同研究者:一関工業高等専門学校 機械・知能系 教授 鈴木 明宏
計画の要約:弊社は認知症予防・早期発見ツール D-walk の開発をしております。歩き方から、認知症の予防につながる歩き方ができているか AI が判断し、アドバイスや達成度の評価を行います。 また、軽度認知障害特有の歩き方も AI によって検知し、認知機能の低下をお知らせするサービスとなっています。現状は AI の精度を担保するため、データ収集と開発を行っており、2025 年末までのサービス開始を目指します。
金 額:150 万円

○ 株式会社長根商店

代 表 者:代表取締役社長 長根 繁男
住 所:岩手県九戸郡洋野町中野 9-16-1
事業計画名:北リアス産モリーユの生産・供給安定化事業
共同研究者:岩手県林業技術センター 上席専門研究員 成松 眞樹
岩手生物工学研究センター 主席研究員 坂本 裕一
計画の要約:純国産アミガサタケの菌株を使用した、北リアス産モリーユの生産と供給を安定化させ、高齢化社会に対応する軽作業労働で持続可能な産業の構築および新たなアミガサタケの産地化を進め、稀少価値の高い原料(県北沿岸地域で採れる純国産アミガサタケ)の販売と地域の他食材とのコラボ商品(特産品)づくりを行いグローバルな販売展開に繋げていく計画です。
金 額:150 万円

○ 株式会社アイオー精密

代 表 者:代表取締役社長 鬼柳 一宏
住 所:岩手県花巻市東十二丁目 17 地割 1 番地 1
事業計画名:高速熱処理プロセス技術開発によるインライン化生産体制の確立
共同研究者:岩手大学 理工学部 物理・材料理工学科マテリアルコース 教授(工学博士)水本 将之
計画の要約:生産財市場ではグローバル競争の進展に伴い原価低減や付加価値向上の必要性が高まっています。圧倒的な競争力を創出するには Q(品質)・T(時間)・C(コスト)の全項目で抜本的改革につながる「先端開発」が急務と捉えて一気通貫のモデルラインを構築しました。
自社開発した高速熱処理装置やデジタル技術を組み合わせることで受注から生産までの製造リードタイムを最短で 5 分の 1 まで短縮することが可能となっています。
贈呈金 額:100 万円

○ マーマフーズ株式会社

代 表 者:代表取締役 石塚 孝一
住 所:岩手県花巻市桜町 4 丁目 241 番地 2
事業計画名:植物性肉様食品のエクストルーダーに用いるノズルの研究
共同研究者:岩手大学 理工学部 教授 西村 文仁
計画の要約:来るタンパク質クライシスに向け、畜産以外のタンパク質摂取方法の模索が急務となっている。その解決策として大豆ミート等の植物性食品があるが、味・食感・価格において、未だ選択肢となるような摂取源たり得ていない。本計画では、大豆ミート製造に用いる押出成形機の押出口にあたる、特殊な形状を作り出すためのノズルを開発する。これにより、牛肉や豚肉といった、馴染みのある食味に加工した植物性肉様食品の製造を目指す。
贈呈金 額:100 万円

以 上

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