生活習慣病の発症リスク予測技術を活用した保険会社との無償トライアルについて

2018年05月16日 

生活習慣病の発症リスク予測技術を活用した保険会社との無償トライアルについて

2018年5月16日

株式会社NTTデータ
日本電信電話株式会社

株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:岩本敏男、以下、NTTデータ)と日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鵜浦博夫、以下、NTT)は、NTTのAI関連技術(corevo(R)※1)の1つである生活習慣病の発症リスク予測技術※2の保険業界での活用に向けて、保険会社の商品開発や加入時の査定、加入後の健康改善などにおける有効性を検証するため、無償トライアルに賛同する保険会社を募ります。

1.背景・経緯

現在わが国では、健康寿命の延伸を目指し、さまざまな予防・健康づくりの取り組みが行われています。特に生活習慣病は、医療費の増大や、企業における従業員の生産性低下などをもたらす社会問題となっており、発症予防に向けた個人の生活習慣の改善や健康リスクの把握が求められています。

そこでNTTは、AI関連技術(corevo(R))の1つとして、不均質および希少なデータであっても、高精度な分析が実現可能な手法を確立し、健康診断で得られたデータ(以下、健診データ)をもとに、将来の生活習慣病の発症確率の予測を実現しました。

保険会社は、健康改善などにおいて、将来に疾病を発症するリスクの算出を必要としています。この発症リスク予測技術を活用することで、多量の健診データやレセプトデータを入手し分析する必要がなくなり、改正個人情報保護法で規定された要配慮個人情報への対応も不要となります※3。この技術は、保険業界における医療・健康データの活用が今後ますます進展していくにあたり、重要になると見込まれます。

2.発症リスク予測技術について

健診データの分析では、継続して受診していない場合のデータの抜け漏れや、一定期間のみ受診結果を保有している場合の期間限定のデータ、数少ない疾病の発症を扱う場合の少量のサンプルデータなどにおいて、高精度なデータ分析を実現するには課題がありました。

そこでNTTは、不均質および希少なデータであっても、高精度な分析を実現するため、データ保有期間の短い未発症者のデータも用いたランキング学習(図1参照)を行い、健診データをもとに生活習慣病(糖尿病、高血圧症、脂質異常症)の発症リスクを予測する技術を実現しました(図2参照)。この発症リスク予測技術は、NTTデータが提供するヘルスデータバンク※4の一部利用団体における健診データ分析事業(約10万人×最長6年分)に適用された実績があり、高い予測精度※5が得られることを確認しています。

図1 データ保有期間の短い未発症者のデータも用いたランキング学習

図2 生活習慣病の発症リスク予測イメージ

3.保険会社とのトライアルについて

発症リスク予測技術を試用するための環境をNTTデータが提供します。検証を希望する複数の保険会社と、予測技術の有効性を検証いたします。

2018年6月末まで保険会社の申込みを受け付けます。受付後に、保険会社とNTTデータで検証計画を刷り合わせ、保険会社の準備する検証用データをNTTデータで預かり、予測技術を適用し、予測結果を保険会社に返却します。予測結果に基づき、技術の有効性や導入へ向けた課題などを保険会社と共に検証します。

図3 トライアルの流れ

トライアルにおける3社の役割

  • 保険会社
    • 検証計画の検討
    • 検証用データの準備
    • 予測結果の有効性検証
  • NTT
    • 予測技術の提供
  • NTTデータ
    • 予測環境の構築、運用
    • 検証の推進

4.今後の展開

NTTおよびNTTデータは、生活習慣病の発症リスクの予測だけでなく、糖尿病の発症後の重症化予防も研究しています。発症リスク予測についても、今回のトライアルの結果やニーズを踏まえ、対象疾病の拡大へ向け研究を加速させる予定です。NTTとNTTデータの技術を組み合わせ、2018年度中に保険会社向けサービスを開始する事を目指し、サービス開始後もサービス拡大を行う計画です。

NTTグループは、研究所の先端技術とグループ各社のICTを融合し、国民の健康を支える事業の創出を目指し、活動を推進して参ります。

注釈

  • ※1NTTグループのAI関連技術。「corevo(R)」は日本電信電話株式会社の商標です。(http://www.ntt.co.jp/corevo/(外部リンク)
  • ※2健康診断における検査値データ、問診結果などを活用して生活習慣病(糖尿病、高血圧症、脂質異常症)の発症リスクを予測する技術。
  • ※3ただし、各個人の発症リスクを予測する場合は、各個人の要配慮個人情報である健診データは必要となります。
  • ※4「Health Data Bank(R)(ヘルスデータバンク)」は、NTTデータが提供するクラウド型健康管理サービスです。1,500団体に導入されており、350万人以上の健康管理のために活用されています。(2018年3月末現在)
  • ※5糖尿病の発症への至りやすさの予測は、順位を評価する指標であるケンドールの順位相関係数で0.81を達成しました。これは、本件においては発症に至りやすい個人を9割の正解率で見分けられることを意味します。さらに、N(1≦N≦6)年目の糖尿病の発症リスク予測は、予測精度を評価する指標であるROC AUCで、いずれも0.9以上を達成しました。ROC AUC≧0.9は、一般的に優れた予測精度と言われています。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
西澤
TEL:03-5546-8051

日本電信電話株式会社
広報室
佐倉
TEL:03-5205-5550

トライアル参加の申込み・トライアルに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
保険ITサービス事業部
森・並木・芝田
TEL:050-5546-8448
Email:risk.prediction_tech@kits.nttdata.co.jp

その他関連サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
ヘルスケア事業部
畠山
TEL:050-5546-2504

技術に関するお問い合わせ先

日本電信電話株式会社
研究企画部門
プロデュース担当
北條(きたじょう)
TEL:03-6838-5388
Email:med-ml@hco.ntt.co.jp

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