世界最大級のストックフォトサイト 「iStock」サステナビリティに関する消費者意識の最新データをもとに解説!消費者の意識改革・行動喚起を促す、今求められているサステナビリティなビジュアルとは?

2021/12/03  ゲッティイメージズジャパン 株式会社 

個人事業主や中小企業の顧客エンゲージメント向上をサポート

市場の分析データに基づいた、質の高い1億2500万点以上のコンテンツを提供する世界最大級のストックフォトサイト「iStock」(以下iStock)は、時代に合わせた企業コンテンツを提案し、クリエイティブの分野においても業界を牽引し続けています。




ブランド価値や企業の社会的責任が消費者とのエンゲージメントを高め、消費行動に直結する時代において、”本物“のビジュアル表現のあり方を提唱し続けてきたiStockは、より多様な社会においてステレオタイプを打破することをミッションに、多くのクリエイティブ画像や動画を配信しています。

イギリス・グラスゴーで開催された、国連気候変動枠組条約第 26 回締約国会議(COP26)では、産業革命前からの気温上昇を1.5度に抑える努力を追求するとの合意文書が採択されるなど、世界中から注目が集まりました。
ブランドや企業の社会的責任への取り組みが消費者とのエンゲージメントを高め、購買意欲に直結する時代において、10 年以上にわたり”本物“のビジュアル表現のあり方を提唱し続けてきた、iStockのクリエイティブ専門チーム、Creative Insights マネージャーの遠藤由理が、サステナビリティに関する消費者意識を調査した、最新の「Visual GPS」の調査結果をもとに、日本の消費者にいま求められているサステナビリティのビジュアルについて解説していきます。

■ビジュアルの推移
国や企業だけでなく、我々消費者がどのような行動をとっていくか、今後の10年間は、未来の地球に直結するターニングポイントだとされています。一人ひとりの行動が環境に与える影響を理解して、ライフスタイル全体の持続可能性についての意識改革や、新しい選択肢を、ビジュアルを通して伝えていくことが求められています。
しかしながら、過去のトップセラーの推移を見てみると、実際に日本の企業からダウンロードされ、人気があったビジュアルは、抽象的なビジュアルが多くを占めています。このようなビジュアルを見ると、私たちは環境問題を連想はしますが、これらは人間と関係のないものと映し出され、行動喚起にはつながらないと言えます。


2018年、日本企業に人気があったビジュアル Cecilie_Arcurs, 629358800, iStock
2021年、日本企業に人気があったビジュアル metamorworks, 1284339133, iStock
■検索キーワードの推移
過去1年間、日本の企業によってどのようなキーワードが検索されてきたのか。「SDGs」をはじめ、「カーボンニュートラル」、「脱炭素」、「再生可能エネルギー」、「EV」など、より具体的で身近なワードが検索されるようになり、日本企業からもサステナブルな社会や脱炭素を示すビジュアルが求められていることがわかります。
カーボンニュートラル(+12850%)、脱炭素(+2216%)、再生可能エネルギー(+126%)、
EV電気自動車(+ 295%)、SDGs(+ 195%)、風力発電(63%)、太陽光発電(49%)

■消費者が企業に求めるサステナブルな姿勢とは
2021年8月に行われた、最新のVisual GPSの調査結果によると、日本の消費者の82%が、「企業が顧客の安全・安心を重視していることを示すことは重要だと思う」、66%が、「ソーシャルグッドな取り組みをしている企業やブランドから買いたいと思う」、更に、43%が「環境にやさしい努力をしているブランドの製品しか買わない」と回答しており、企業のサステナビリティに対する姿勢が、消費行動に影響していることが判ります。

<消費者が好意を示す企業の取り組みトップ5>


企業の二酸化炭素排出量の削減
クリーンな製造過程の開示
同業他社と協力してカーボンフットプリントの削減などの変革を行う
社会的な活動への積極的参加
エシカルな材料の調達と製造方法

■消費者の意識改革
日本の消費者の85%が、「使わなくなったものはリサイクルや再利用寄付をする」と回答するなど、日常生活で持続可能な行動をとっていることがわかりました。

<環境に配慮して行っている行動トップ5>


リサイクルする
環境にやさしい製品を使う(例:家庭用洗剤、紙製品など)
ペットボトル飲料、カプセル式コーヒー、ビニール袋などの使い捨て製品の使用をやめる
新品を買う代わりに、再利用、修理、中古品を購入する
石油などの使用を減らすような交通手段の選択をする(例:大量輸送機関の利用、自転車/徒歩での移動、電気自動車/ハイブリッド車の使用など)


■今求められるビジュアルとは?
日本において、持続可能な社会について考え、行動を起こすことは、日常生活の一部となってきている一方で、日本の消費者の67%が、「二酸化炭素排出量を減らすために、具体的に何をしたらいいのか分からない」と回答していることからも、どうやったら減らせるかを明確に示すビジュアルを行動喚起や意識改革につなげていくことが不可欠です。

家庭菜園や、家のベランダでコンポストを行ったり、古着屋さんで買い物をしたりなど、嘘のないポジティブな持続可能な努力を、日常生活の中で実現できる身近な行動のビジュアルを見せることが、非常に重要になってきます。

visualspace, 1216395589, iStock
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■サステナビリティを表現するビジュアルを選ぶ際のチェックポイント


製品やサービスが、労働者の福利厚生に考慮した環境で生産されていることが描かれているでしょうか?
社会や環境に配慮した倫理的かつ責任ある方法によって原材料を調達し、製品が製造され、消費者の元に渡っているのかがビジュアル化されているでしょうか?
自国や地元のコミュニティの支援を後押しするビジュアルでしょうか?
「Take(資源を採掘し)」「Make(製品を作り)」「Waste(捨てる)」という従来の経済システムのなかで「廃棄」されていた製品や原材料などを「資源」と捉え、廃棄物を出すことなく循環させる、サーキュラーエコノミーがビジュアル化されているでしょうか?
新しい持続可能な選択肢がビジュアル化されているでしょうか?
身近なストーリーがビジュアル化されているでしょうか?
インクルーシブなストーリーがビジュアル化されているでしょうか?


信憑性そして、そこに映る身近な人の行動は常に消費者の心に響きます。
様々な人種、年齢、体型、セクシュアリティ、ジェンダーアイデンティティ、宗教、能力、社会経済的グループの人々の生活が反映されていることも、忘れてはいけない重要なポイントです。

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参考画像集:https://www.istockphoto.com/jp/collaboration/boards/O0oRl6enuUKHYCXSiXtl3g


▼iStock クリエイティブ専門チーム Creative Insights マネージャー 遠藤由理 プロフィール



<遠藤 由理 Yuri Endo>


10代後半からアメリカ、スペイン、チェコ、韓国で過ごす。映画制作とデジタルメディアデザインに重点を置いたビジュアルメディアの学歴を持ち、国際映画や日本映画のプロモーション、セールス、買収、配給などの仕事に従事。
2016年からはiStockのクリエイティブチームのメンバーとして、世界中のクリエイティブプロフェッショナルによる利用データ分析と外部データや事例を調査し、来るニーズの見識を基にCreative Insight(広告ビジュアルにおける動向調査レポート)を発信。意欲的な写真家、ビデオグラファー、イラストレーターをサポートし、インスピレーションに満ちたイメージ作りを目指している。

▼iStockとは
豊富な経験と専門知識を持つゲッティイメージズが運営しているストックフォトサービス。世界最大級のデジタルコンテンツカンパニーとして、消費者の心に響くビジュアルコンテンツを1億2500万点以上提案し、時代に合ったコミュニケーションをサポートします。
「Visual GPS(*)」に裏付けられた市場のニーズやトレンドを、世界中の34万人のコントリビューターと呼ばれる契約フォトグラファーやビジュアルクリエイター(うち85,000人が専属)に対して撮影指導を行うことで、時代に合わせた写真、映像、イラストを収集しiStockでしか入手できない厳選プレミアム素材(プラス/Signatureコレクション)も数多く収録しています。
(プラスの素材例:https://www.istockphoto.com/jp/collaboration/boards/AwxaA_jHWUyul-5RWiY4UA

特に、インクルージョンを反映した写真と映像素材は継続的に注力しており、日本においても、ローカル性の高い画像、動画、イラストまで、顧客のニーズに合わせた多様なコンテンツをタイムリーに提案することで、日本の個人事業主や中小企業の顧客エンゲージメント向上をサポートしています。
(最新ページ:https://www.istockphoto.com/jp/ダイバーシティ:多様性)
iStock by Getty Images 日本語公式サイト:https://www.istockphoto.com/jp

*2020年2月より、世界的な市場調査会社であるMarketCast社と提携し、26カ国13言語で1万人以上の消費者と専門家を対象に調査を行い、「今、求められているビジュアルコンテンツ」を具体的な数字とともに明らかにした「Visual GPS」と呼ばれるガイドラインを作成しています。Visual GPSの詳細情報はこちらをご覧ください。(https://creativeinsights.gettyimages.com/ja/visual-gps

 

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