LE システム株式会社の株式譲渡について

2024/01/19  株式会社 産業革新投資機構 

2024 年 1 月 19 日

LE システム株式会社の株式譲渡について

株式会社 INCJ(本社:東京都港区、代表取締役社長:勝又 幹英、以下「INCJ」)は、INCJが保有する LE システム株式会社(本社:福岡県久留米市、代表取締役:佐藤 純一、以下「LEシステム」)の株式の全部を LE システム経営陣に譲渡することを決定し、このほど譲渡が完了したのでお知らせします。

<詳細>

1. 対象会社

・社 名 :LE システム株式会社
・設 立 :2011 年 1 月
・本 社 :福岡県久留米市
・代表者:代表取締役:佐藤 純一
・事業内容:再生エネルギー関連事業 /レドックスフロー電池事業

2. これまでの支援内容

・支援決定公表日:2017 年 11 月 14 日/2020 年 8 月 24 日
・支援決定金額 :8 億円/8 億円(いずれも上限)
・実投資額 :8 億円/8 億円
・参照プレスリリース:

久留米発のベンチャー企業「 LE システム株式会社 」への出資について

https://www.incj.co.jp/newsroom/upload/docs/INCJ_LE_20171114.pdf

レドックスフロー電池用バナジウム電解液を開発・製造する LE システム株式会社への追加出資について

https://www.incj.co.jp/newsroom/PressRelease_INCJ_LE20200824.pdf

3. Exit の経緯

(1) 出資について

LE システムは火力発電所等で発生する産業廃棄物からレアメタルであるバナジウムを回収し、レドックスフロー電池用バナジウム電解液を安価に製造する技術を開発した。レドックスフロー電池は原理上充放電回数に制限がなく劣化がないことから長期の安定稼働が可能で、拡張性の自由度や安全性にも優れており、再生可能エネルギー向けの蓄電池としての需要が見込まれる。INCJ はレドックスフロー電池の普及による再生可能エネルギーの導入促進等を期待し、QB キャピタル合同会社等と共同で出資を行うことを決定した。

(2) 出資後の事業進捗

LE システムはバナジウム回収および電解液製造に関する複数の特許を有しており、安全性や耐久性における優位性を維持。GX(グリーントランスフォーメーション)の気運が高まる中、2021 年に国内最大級のバナジウムレドックスフロー電池専用電解液製造プラントとして福島県浪江町に量産工場を建設した。

(3) Exit の経緯・内容

INCJ の初回投資から 6 年が経過し、LE システムの事業における社会的意義に対し、株式会社 RS Technologies(以下 RST)から賛同を得たことと LE システムの事業状況に鑑み、INCJ が保有する株式の全部を LE システムの経営陣に譲渡することとした。LE システムの事業は 2023 年 12 月に会社分割により RST 子会社に承継され、継続されている。

4. 主務大臣(経済産業大臣)意見

ベンチャー企業等への積極的な支援は、今後も我が国の産業競争力の強化において重要である。本案件における投資活動を通じて把握された課題について改めて検証し、今後の産業革新投資機構の投資活動に活かすことを通じて、我が国の産業競争力の強化に貢献されたい。

<株式会社 INCJ について>

株式会社 INCJ は、2018 年 9 月、既存の官民ファンドである株式会社産業革新機構から新設分割する形で発足しました。産業革新機構は、2009 年 7 月、産業や組織の壁を越えて、オープンイノベーションにより次世代の国富を担う産業を育成・創出することを目的に設立されましたが、根拠法である産業競争力強化法の改正法の施行に伴い、同機構は株式会社産業革新投資機構に商号変更し、新たな活動を開始しました。株式会社 INCJ は、産業革新機構の事業を引き継ぐ形で、既投資先の Value up 活動や追加投資、マイルストーン投資、EXIT に向けた活動を主要業務として、2025 年 3 月末まで投資活動を行っていきます。

URL:http://www.incj.co.jp/

<報道関係者からのお問い合わせ先>
株式会社 産業革新投資機構 経営企画室 広報
奥村(070-3960-3640)、野々宮(080-1339-5207)(報道関係)
東京都港区虎ノ門 1-3-1 東京虎ノ門グローバルスクエア
URL:https://www.j-ic.co.jp/jp/
https://www.incj.co.jp/

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