スパーク・セラピューティクス社とファイザー社、臨床試験における血友病Bの15例のデータを発表 第IX因子活性レベルを維持し、重篤な有害事象は認められず~2018年5月7日のデータカットオフ時点で、全15例の年間出血率(ABR)が98%低下し、年間補充率(AIR)が99%低下~~定常状態になった投与後12週から52週までの第IX因子活性レベルは、最初の10例で14.3~76.8%、改善されたプロセスで製造されたSPK-9001を投与した3例で38.1~54.5%の範囲~

2018年06月14日  ファイザー 株式会社 

スパーク・セラピューティクス社とファイザー社、
臨床試験における血友病Bの15例のデータを発表
第IX因子活性レベルを維持し、重篤な有害事象は認められず
~2018年5月7日のデータカットオフ時点で、
全15例の年間出血率(ABR)が98%低下し、年間補充率(AIR)が99%低下~
~定常状態になった投与後12週から52週までの第IX因子活性レベルは、最初の10例で14.3~76.8%、
改善されたプロセスで製造されたSPK-9001を投与した3例で38.1~54.5%の範囲~

報道関係各位

2018年6月14日
ファイザー株式会社
スパーク・セラピューティクス株式会社

英文タイトル:

  • Spark Therapeutics and Pfizer Announce Data from 15 Participants
    with Hemophilia B Showing Persistent and Sustained Factor IX Levels
    with No Serious Adverse Events

    - Annualized bleeding rate (ABR) for all 15 participants was reduced by 98 percent,
    while annualized infusion rate (AIR) was reduced by 99 percent as of the May 7, 2018 data cutoff
    -Range of steady-state factor IX activity level, 12 weeks through 52 weeks of follow up,
    for first 10 participants and three participants infused with SPK-9001
    manufactured using an enhanced process was 14.3 to 76.8 percentand 38.1 to 54.5 percent, respectively

■以下の参考資料について
この資料は、米国ファイザー社が2018年5月22日(米国現地時間)に発表したプレスリリースの一部を日本語に翻訳再編集し、皆さまのご参考に供するものです。正式言語は英語であり、その内容及び解釈については英語が優先します。https://www.pfizer.com/ をご参照ください。

遺伝子治療を専門とし、遺伝性疾患の克服に挑戦するスパーク・セラピューティクス社(以下、スパーク・セラピューティクス)とファイザー社(以下、ファイザー)は、本日、進行中の第I/II相臨床試験で、中等度から重度(FIX:Cが2%未満)の血友病B患者15例における累積18人・年(5~121週)以上の観察期間中、第IX因子製剤の定期補充療法が不要となったことを発表しました。また、2018年5月7日のデータカットオフ時点で、15例において重篤な有害事象の発現、血栓関連事象や第IX因子インヒビターの発生は認められませんでした。これらのデータは、本日午前10時15分(英国夏時間)より、スコットランド・グラスゴーで開催される世界血友病連盟(WFH)世界会議にて、治験責任医師を務めたMississippi Center for Advanced Medicineの血液学者であるSpencer K. Sullivan(M.D.)によって発表されます。
※広報注)すでに発表されています。

スパーク・セラピューティクスの社長兼研究開発責任者であるKatherine A. High(M.D.)は、次のように述べています。「追跡期間が2年以上にわたる最初の4例を含め、SPK-9001を単回投与した全15例において、出血および第IX因子投与の劇的な減少が見られ、重篤な有害事象も認められませんでした。血友病を対象とした臨床開発プログラムを通した遺伝子治療研究に対するわれわれのコミットメントは、自然出血を抑えるとともに、定期的補充療法の使用をなくし、有効かつ良好な安全性プロファイルを有する新しい治療法の開発をすることです」

被験者の試験前年の病歴データから全15例の総ABRが98%低下(4週目以降のデータに基づいて計算した場合。なお、投与後のデータに基づいて計算した場合は97%低下)し、うち1例あたりの年間出血回数は、SPK-9001投与前の8.9回に対して0.2回となりました。SPK-9001の投与から4週目以降に出血事象が認められたのは1例のみでした。

全15例の総AIRは99%低下(4週目以降のデータに基づいて計算した場合。なお、投与後のデータに基づいて計算した場合も99%低下)し、年間補充回数は、投与前の57.2回に対して0.9回となりました。6例は、SPK-9001の投与後に第IX因子製剤が投与されました。投与理由はそれぞれ、自然出血(2例)、手術前(2例)、試験終了時(プロトコールに従った任意投与。1例)、非出血性の軽度外傷における出血予防(1例)でした。

2018年5月7日のデータカットオフ時点で、SPK-9001投与後の追跡期間が12週間以上(定常状態の第IX因子活性レベルを達成するために必要な期間)の13例において、12%以上の安定した第IX因子活性レベルが達成されました。そのうち、最初の10例に関しては、定常状態となった12週から52週の期間における第IX因子活性レベルが14.3~76.8%の範囲でした。改善されたプロセスで製造されたSPK-9001を投与し、定常状態になった12週以上の追跡期間があった3例の第IX因子活性レベルは38.1~54.5%の範囲でした。残り2例は、2018年5月7日のデータカットオフ時点で追跡期間が11週と5週(12週間に未達)でした。

このたびの多施設共同・非盲検・非無作為化第I/II相臨床試験では、重篤な有害事象や血栓関連事象、第IX因子インヒビターの発生は認められませんでした。またSPK-9001が投与された全15例が血液凝固因子の定期補充療法が不要となりました。2例(うち1例は改善されたプロセスで製造されたSPK-9001を投与)において、SPK-9001に関連する有害事象としてトランスアミナーゼ上昇が報告され、経口副腎皮質ホルモン剤が漸減投与されました。これらの事象は無症候性であり、うち1件の事象は2018年5月7日のデータカットオフ時点で回復していました。もう1件も、第IX因子活性レベルの低下に関連した(正常値上限を超えない)肝酵素上昇のため、一時的に経口副腎皮質ホルモン剤の漸減投与を受けました。

スパーク・セラピューティクスは、血友病Bを対象としたSPK-9001の第I/II相臨床試験の登録を完了しており、今夏にファイザーへのプログラム移転を完了する見込みです。また、スパーク・セラピューティクスは、ファイザーが第III相臨床試験を開始できるよう、有効成分をファイザーに納品する予定です。

参考資料

【血友病Bについて】

血友病は、希な遺伝性血液凝固異常症であり、複数ある血液凝固因子の1つが欠損していることから、血液の凝固に長時間を要するようになる疾患で、患者さんのほとんどは男性です。血友病患者さんは、些細な怪我でも過度の出血や再発性の出血を生じる危険があり、時には生命を脅かす可能性もあります。重症血友病の患者さんでは、筋肉や関節内での自然出血が頻繁にみられ、頭蓋内などで致命的となる出血が生じることもあります。血友病Bの有病率は出生男子25,000人に1人の割合です。血友病Bの患者さんの場合、血液中の特異的タンパク質の1つである血液凝固第IX因子が欠損しています。血友病Bは先天性第IX因子欠乏症またはクリスマス病とも呼ばれています。現在の標準治療では、出血事象を管理・予防するために、血漿由来または遺伝子組換え型第IX因子製剤を反復的に静脈内に投与することが必要です。そのため、血友病に対する新たな治療法が求められています。

【SPK-FIXプログラムとSPK-9001について】

SPK-9001は、血液凝固第IX因子を体内で産生することを目的に、生物工学を駆使して新たに作製した新規のアデノ随伴ウイルス(AAV)キャプシドを用いて、コドンを最適化し、高活性ヒト血液凝固第IX因子変異体を発現します。
スパーク・セラピューティクスとファイザーは、2014年12月にSPK-9001を含むSPK-FIXプログラムの共同研究を開始しました。共同研究契約に基づき、スパーク・セラピューティクスはあらゆる製品候補のすべての第I相/第II相試験の実施を担当します。一方、ファイザーは、この提携の成果となるすべての製品に関するピボタル試験、規制関連業務、さらにはグローバルな展開が予想される製品化・事業化を担当します。

ファイザーと希少疾病について

希少疾病は、あらゆる病気の中でも特に深刻であり、世界中の多くの人々に影響を及ぼしています*。ファイザーでは、知識とノウハウを活かし、このアンメットメディカルニーズへの対処に大きく貢献したいと考えています。希少疾病に対する当社の重点的取り組みは、20年以上にわたる経験、希少疾病を専門とする研究開発部門、血液、神経、遺伝性代謝性疾患の多くの領域における複数の化合物ならびに医薬品からなるグローバルポートフォリオに基づいたものです。
さらに、当社は、現在第II相試験で開発中の注入型抗ミオスタチンモノクローナル抗体ドマグロズマブ(遺伝子組換え)などの臨床プログラムにより、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)にも取り組んでいます。
希少疾病部門では、最先端の科学知識や病気の仕組みに関する深い理解に加え、アカデミア、患者さん、その他企業との革新的な戦略的提携から得られた洞察も取り入れ、変革的治療およびソリューションを提供しています。グローバルでの展開を活かして日々、革新に取り組み、画期的医薬品と治癒に向けた製品の開発および提供に迅速に取り組んでいます。

<出典>
  1. *Rare Disease: Facts and Statistics. http://globalgenes.org/rare-diseases-facts-statistics. Accessed March 28, 2018.

ファイザーについて:より健康な世界の実現のために

ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、皆様が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治療薬をお届けしています。私たちは、ヘルスケア製品の探索・開発・製造におけるクオリティ・安全性・価値の基準設定をリードしていくことを目指しています。当社のグローバルなポートフォリオには、医薬品とワクチンに加え、世界的に著名なコンシューマー・ヘルスケア製品が含まれています。ファイザーの社員は先進国および新興市場で、最も生命や生活を脅かす疾患の予防・治療・治癒に役立つ製品を通じて健康に貢献しています。卓越した革新的医薬品企業の責務として、優れた医薬品を誰もが容易に入手できるように、ファイザーは世界中の医療従事者、政府、地域社会と協力しています。私たちに信頼を寄せてくださる皆様のため、150年以上にわたり前進を続けてきました。詳細は当社のウエブサイト(www.pfizer.com)をご覧ください。また、ファイザー株式会社(日本法人)の取り組みは、下記ホームページよりご覧いただけます。 www.pfizer.co.jp

配信企業情報

ファイザー 株式会社

住所

東京都渋谷区代々木3-22-7新宿文化クイントビル MAP
上場区分 -

業界