第50回(2018年度)サントリー音楽賞は高関 健 氏に決定

2019/03/14  公益財団法人 サントリー芸術財団 

第50回(2018年度)サントリー音楽賞は高関 健 氏に決定

©Masahide Sato

公益財団法人サントリー芸術財団(代表理事・堤 剛、鳥井信吾)は、わが国の洋楽の発展にもっとも顕著な業績をあげた個人または団体に贈る「サントリー音楽賞」の第50回(2018年度)受賞者を高関 健(たかせき けん)氏に決定しました。

●選考経過
2019年1月14日(月・祝)ANAインターコンチネンタルホテル東京において第一次選考を行い、候補者を選定した。引き続き2月24日(日)ホテルニューオータニ東京において最終選考会を開催、慎重な審議の結果、第50回(2018年度)サントリー音楽賞受賞者に高関 健氏が選定され、3月11日(月)の理事会において正式に決定された。

●賞金 700万円

●選考委員は下記の6氏
伊東信宏・片山杜秀・長木誠司・楢崎洋子(2月24日選考会欠席)・沼野雄司・松平あかね(敬称略・50音順)

(ご参考)サントリー音楽賞についてはこちら

<贈賞理由>

高関健の存在は「指揮者とはどのような仕事なのか」という、一見すると単純な問いに対する、ひとつの確固たる答えを成しているように思われる。
楽譜テクストをその原典にまで遡って精査・吟味すること、泰西名曲に安住せず、しかし決して奇をてらうだけでもないプログラミングを構築すること、そしてどんな曲であっても細部まで手を抜かずに仕上げること。これら、当たり前のようでいながら容易には成し得ない仕事を、高関健は粘り強く継続してきた。
2018年においては、東京シティ・フィルとの第318回定期(ラヴェル「スペインの時」ほか)、第320回定期(ストラヴィンスキー「詩篇交響曲」ほか)、仙台フィルとの「日本のオーケストラ音楽」展(藤倉大「シークレット・フォレスト」ほか)、そして京都響との第626回定期(ブリテン「戦争レクイエム」)、などにおいて、とりわけ顕著な功績が認められた。また一般には単なるルーティンになりがちな年末の「第九」演奏会(シティ・フィル「第九特別演奏会」)においても、毎年新しい工夫を凝らしている点は特筆に値しよう。
派手なパフォーマンスとは無縁の指揮者ながら、高関の存在が日本の音楽界のレベルアップに大きな貢献を成していることは、おそらくはオーケストラ好きならば誰もが感じているに違いない。2018年に特別な「打ち上げ花火」的な演奏会はなかったものの、先に記した様々な演奏会において、常に賞賛すべき高い質を保持している点を鑑みて、サントリー音楽賞を贈賞する次第である。

<略歴>

高関 健(たかせき けん) 指揮者

京都市交響楽団常任首席客演指揮者(2014年4月~)、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団常任指揮者(2015年4月~)、仙台フィルハーモニー管弦楽団レジデント・コンダクター(2018年4月~)、静岡交響楽団ミュージック・アドヴァイザー(2018年4月~)。
広島交響楽団音楽監督・常任指揮者、新日本フィル正指揮者、大阪センチュリー交響楽団常任指揮者、群馬交響楽団音楽監督(現在・名誉指揮者)、札幌交響楽団正指揮者などを歴任。
桐朋学園在学中にカラヤン指揮者コンクールジャパンで優勝。ベルリンに留学しカラヤンのアシスタントを務めた。タングルウッド音楽祭でバーンスタイン、小澤征爾らに指導を受け、1981年にベルゲン交響楽団を指揮してヨーロッパにてデビュー。1983年ニコライ・マルコ記念国際指揮者コンクール第2位。1984年ハンス・スワロフスキー国際指揮者コンクール優勝を経て、1985年1月に日本フィル定期演奏会で日本デビュー。
以降国内オーケストラはもとより、ウィーン交響楽団、オスロ・フィル、デンマーク国立放送交響楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、クラングフォーラム・ウィーン、プラハ放送交響楽団、ケルン放送交響楽団などに客演。2017年4月には2013年に続きサンクトペテルブルグ・フィル定期演奏会を指揮、ロシアの名門オーケストラから豊潤な響を引き出し、聴衆や楽員から再び大絶賛を受けた。
オペラでは新国立劇場「夕鶴」、大阪カレッジオペラ「ピーター・グライムズ」などで好評を博し、2009年のピエール・ブーレーズ京都賞受賞記念ワークショップではブーレーズから、ミッシャ・マイスキー、イツァーク・パールマンをはじめとする世界的ソリスト、特にマルタ・アルゲリッチからはシチェドリンの作品の日本初演等3回の共演を通じてその演奏を絶賛されるなど、絶大な信頼を得ている。
渡邉曉雄音楽基金音楽賞(1996年)、齋藤秀雄メモリアル基金賞(2011年)を受賞。東京藝術大学音楽学部指揮科教授兼藝大フィルハーモニア管弦楽団首席指揮者。

以上

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