56Gbaud広帯域OEコンバータの販売を開始

2021/12/20  アンリツ 株式会社 

56Gbaud広帯域OEコンバータの販売を開始

2021/12/20

アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、光変調器レシーバーに使用される56Gbaud広帯域OEコンバータ AD44198Aを開発しました。12月20日から販売いたします。

今回開発したOEコンバータは、-3dB帯域で45GHzと広い周波数特性を有しており、28Gbaudから56GbaudまでのPAM4[※1] 光信号をOE変換することができます。

受光波長範囲は、O-band帯からL-band帯までと広い波長帯域をカバーしており、低雑音のTIA[※2]を内蔵することで250V/W@1310nmと高い受光感度と8µWrmsと低い雑音等価電力(NEP)[※3]を併せ持ちます。

本OEコンバータは、高速・高品質な波形評価が必要とされる半導体テスタの光IF受信部や、PAM光信号試験用の計測器のフロントエンドに使用できます。

開発の背景

近年、光インターコネクト市場は急速な立ち上りをみせ、大容量化・高速化の要求に応じたデバイス開発が進んでいますが、これを評価する半導体テスタも高速で高品質な波形評価が必要となります。

アンリツでは、こうしたニーズに応えるべく、通信市場で蓄積した光デバイス技術を元に、半導体テスタや計測器のキーデバイスの1つである広帯域OEコンバータを開発しました。

製品概要

本製品は、半導体テスタ市場および計測市場向け56Gbaud PAM4信号の光IF可能な高ボーレートに対応した広帯域OEコンバータです。受光波長範囲は1,260nmから1,620nm、周波数帯域は30kHzから45GHzを有し、低雑音のTIAを内蔵することで変換利得が250V/Wと受光感度が高いことが特長です。

また、容積6cc程度の金属パッケージに入った小型サイズであり、半導体テスタや計測器のフロントエンドへの組込のみならず、光変調器用レシーバーへの組込にも適しております。

対象市場・用途

対象市場
半導体テスタ、半導体自動試験装置、光信号試験用の計測器
用途
26Gbaud/56Gbaud対応の高速光デバイス評価

用語解説

[※1] PAM4
PAMはPulse Amplitude Modulationの略で、振幅変調により伝送容量を向上させる方式。PAM4は4値での振幅変調方式のこと。
[※2] TIA
TIAはTransimpedance Amplifierの略で、電流信号をインピーダンス変換および増幅し、電圧信号として出力するICを示す。光通信システムの受信系に用いられる。
[※3] 雑音等価電力(NEP)
NEPはNoise Equivalent Powerの略で、バンド幅の帯域を1Hzとしたときの信号対雑音比が1となる入射光量の電力値を示す。

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