山梨県知事記者会見 2024年06月11日 - 発表事項 ●令和6年度6月補正予算案 ●富士山登山規制に係る仮設ゲートの設置等 発表事項以外の質問事項 ●持続可能な富士山のための新交通システム 意見交換会 ●政治資金

2024/06/11  山梨県  

ページID:116068更新日:2024年6月12日

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知事定例記者会見(令和6年6月11日火曜日)

防災新館401,402会議室

16時30分から

発表事項

  • 令和6年度6月補正予算案について
  • 富士山登山規制に係る仮設ゲートの設置等について

発表事項以外の質問事項

  • 持続可能な富士山のための新交通システム 意見交換会について
  • 政治資金について

令和6年度6月補正予算案について

知事

初めに6月補正予算についてですが、まず、提出予定案件及び編成作業中の補正予算の概要について、お伝えをしたいと思います。

まず、6月定例県議会ですが、6月25日に召集を予定しております。

提出案件ですが、予算案4件、条例案12件などであります。

補正予算額ですが、一般会計で193億円程度となる見込みとなっております。

続きまして、計上予定の主な事業などにつきましてご説明いたします。

第1に、当面する県政課題への対応についてです。

人口減少に歯止めがかからない今日、人口増を前提につくり上げた社会システムが様々な局面において、我々の現実の生活を支えきれなくなってきていると認識をしております。

2月議会におきまして、本県は、あらゆる社会課題の兆候をどこよりも早く察知をし、そして県民生活における豊かさを最大化するべく、必要施策を展開させる決意を示し、本年を「県民生活強靱化元年」と位置付けたところであります。このいわば日本社会の構造的なゆがみともいうべき諸課題に向き合い、その是正を図っていくため、停滞することなく、積極的な施策展開を行って参りたいと思います。

そのうち、まず、人口減少危機対策についてであります。

これまでの取り組みを土台といたしまして、本年度はいよいよ本格的な実行フェーズへと移行して参ります。

昨年度から、若者が結婚をためらう理由や、子供を産まない、或いは産めない要因などにつきまして、様々な観点から調査を実施してきたところであります。

結婚から妊娠・出産、子育てに至るまでの支援を検討するにあたり、「人」に着目をすると、大きなアプローチの方向性として、経済的負担の軽減と妊孕性の担保、この2つがあろうかと考えます。

このうち後者につきましては、プレコンセプションケアの推進や、これを前提といたしました卵子凍結に対する助成など、当初予算までに取り組みを一定程度、充実をさせているところであります。

そのため今般は、経済的負担の軽減を中心に施策を講じて参ります。例えば、調査によりますと、奨学金返済の負担が、就職先の選択、或いは結婚、出産などに相当程度影響を与えていることが判明しております。

これまで、機械電子産業への就職者を対象に奨学金の返済を支援して参りましたが、この度、幅広い業種を対象とした新たな支援制度を構築し、県内企業と協調して支援をして参りたいと考えます。

また、働き方改革などの実態調査におきまして、非正規で働く理由として、家事や育児、介護に時間が必要との回答が多く、特に女性でこの傾向が顕著となっております。

経済的な理由で、結婚や妊娠・出産などを諦めることがないよう、非正規雇用の正規化を促進していくため、まずは、女性の正規雇用化に向けた支援のモデル事業を実施し、今後の施策に生かして参りたいと思います。

加えまして、人口減少危機対策の推進に当たりましては、県民の皆様との危機感の共有、これが何よりも重要であります。

このため、パブリックコミュニケーションの高度化、これが必要となっていくと考えています。

そこで、新たな取り組みといたしまして、各分野で活躍されている皆様にアンバサダーとしてご協力をいただき、当事者目線でのコミュニケーションの強化を図って参りたいと思います。

さらに、県民それぞれのライフステージにおきまして、切れ目のない支援を実現していくためには、住民生活に最も身近な行政機関であります、市町村の主体的な取り組みが不可欠でございます。

そこで助成制度を創設いたしまして、結婚や子育てなどに関する市町村の先進的な取り組みをしっかりと支援をすることとし、うち優良事例につきましては、類似の課題を抱える市町村への横展開を図って参りたいと思います。

次に、物流の2024年問題への対応についてです。

労働力が減少する今日、各業界での働き方改革の推進は、地域経済基盤の強靱化の観点から極めて重要であります。県としてもこれに積極的に向き合い、取り組みを行ってるところであります。

特に物流業界におきましては、今年4月に適用されましたドライバーの時間外労働の上限規制によりまして、輸送能力の低下が懸念されるところでございます。

物流の停滞は、県民生活の利便性を大きく毀損させるとともに、企業の経済活動にも多大な影響を与えることとなります。

そこで今般、山梨県物流基盤の強化に関する条例案を提出することといたします。

この条例案におきましては、物流機能が将来にわたって十分に発揮されるよう、行政や事業者、消費者である県民の皆様の主体的な取り組みを促すべく、施策の基本的理念などを規定していきます。

さらに、2024年問題の県内への影響や、本県物流事業者の特性などを調査し、今後の効果的な施策の立案につなげて参りたいと思います。

加えまして、県民の皆様に対しましては、再配達の削減に向けた行動変容をお願いするべく、市町村と連携し、宅配ボックスの購入に対する助成を行うことといたします。

引き続き、国、市町村、そして事業者の皆様などとしっかりと連携をし、持続可能な物流の実現に向けた取り組みを推進して参ります。

なお、今後、人口減少危機対策や、物流の2024年問題に加えまして、団塊の世代のすべてが後期高齢者となります2025年、すなわち来年ですが、2025年を見据え、「ケアラー」の問題にも取り組んで参ります。

これまで必要な方に必要なサービスを提供できるよう、介護待機者ゼロを目指し、令和8年度までの実現を図っているところであります。

今後、これに加えまして、ケアを行うご家族、或いはその周囲への影響も踏まえ、「介護離職ゼロ社会」という観点で施策を検討するべく、9月議会には本格的な実態調査が実施できるよう準備を進めて参ります。

これまで本県が先進的に取り組んで参りましたヤングケアラーの問題、或いは男性介護者の問題も議論になっておりますが、このように家族ケアのあり方は、大変多様で複雑になっており、まずはその実態と課題の把握をしっかりと進めて参りたいと考えております。

次に、喫緊の課題となっております富士山登山の安全対策について申し述べます。

ご案内のとおり、今年度から五合目の登山規制が始まりますが、円滑な実施に向け、関係者の皆様の意見もいただきながら、対策強化に迅速に対応しているところであります。

具体的には、規制によるトラブルを未然に防ぎ、登山者の利便性向上を図るため、事前決済機能を備えた通行予約システムを先月20日に導入いたしました。

この他、巡回指導員の増員などを行うとともに、今年の夏の規制状況をしっかりと検証し、来年以降の改善につなげて参ります。

加えまして、麓から登る伝統的登山の振興は、富士山の文化的意義の理解促進のみならず、登山者の分散化という効果も期待できるところであります。

そこで、当初予算にはすでに吉田口登山道に関するものを計上しておりますが、これに加えまして、山中口登山道、船津口登山道など、いにしえの登山道や巡礼路につきましても調査を行い、その結果を今後の古道の振興などに活用して参りたいと思います。

地元市町村や恩賜林組合など、関係者の皆様のご理解とご協力をいただきながら、しっかりと連帯して取り組んで参りたいと思います。

次に、公約の第1の柱であります、ふるさと強靱化について申し述べます。

今後のソフト面での県民生活の強靭化につきましては、先ほど申し上げました「ケアラー」支援を軸に大きな議論を行って参りたいと思います。

今補正予算ですが、ハード面で、防災・減災、県土の強靱化に向け、公共事業につきまして、国の内示増に伴う事業費を計上いたします。

また、新山梨環状道路の北部区間につきましては、本年4月、甲府市桜井町から塚原町までの約5.5キロメートルが新規事業化されました。

沿線自治体や地元関係者の皆様と力を合わせ、早期の事業化を要望してきたところでありますので、引き続き、1日も早い全線開通を目指し、全力で取り組みを進めたいと思います。

次に、公約の第2の柱となります、「開く」という字を書く「開の国」づくりについてです。

この「開の国」の潜在的な可能性から、大きな花を開かせ、そして、豊かさとして結実をさせるべく、常に新たな1歩を踏み出していくという心がけを持って臨んで参ります。

その1例といたしまして、スタートアップや、ものづくりに囚われない、新事業の創出を支援する体制の構築について申し述べます。

この「開く」という字を書く「開の国」におけます、あらゆる挑戦をしっかりと強力に支援をするべく、本年4月、その司令塔として、新事業チャレンジ推進グループを設置したところでございます。

今般、「新事業共創プラットフォーム」を構築し、あらゆる挑戦を受け入れ、様々な支援機関、或いは金融機関と有機的に連携をし、伴走支援をする体制を整備して参ります。

最後に、山梨県ゴルフ場等造成事業の適正化に関する条例の改正について申し述べます。

本県におきますゴルフ場開発ですが、昭和48年に条例を制定し、造成事業の適正化を図ってきたところであります。

その後、バブル景気のもとでの過剰な開発が懸念される中、ゴルフ場の開発は実質的に凍結をして参りました。

この点、先般、県議会から、県土の強靱化と高付加価値化を推進するためには、良好な地域環境を確保しつつ、民間による適切な投資・開発を取り込んでいくべきとのご提言をいただいたところであります。

これを踏まえまして、地域の意向を十分尊重するとともに、自然環境との調和が図られる開発につきましては、これを認めることといたします。

併せて時代に即しました合理的な設計が可能となるように、条例で定める設計基準の見直しを行います。

今後とも、社会情勢の変化に適時・適切に対応し、良好な地域環境の確保とともに、県土の強靱化、高付加価値化を推進して参りたいと思います。

本件に関しましては以上です。

なお、詳細につきましては、後ほど財政課長からご説明申し上げます。

記者

人口減少対策についてお尋ねします。

先ほど知事のお話でもありましたけれども、特にこの問題に関して言えば、危機感の共有、この1点については、山梨県がタクトを振ったとしてもなかなか行動変容を促すことができなければ、なかなかこの問題は解決しない。

その中で、パブリックコミュニケーション高度化事業費がございましたけれども、この事業の内容と、今後この危機感をどのように広げていくか、この点についてお尋ねいたします。

知事

まず人口減少もじわりじわり危機感が、県内はもとよりオールジャパンで広がりつつあるのかなと思います。

先般の発表されました出生率の連続の低下、こういう数字は相当程度やはり少なくとも関係者にはインパクトがありましたし、国全体でも大きな動きのきっかけとなりつつありますが、特に重要なのは全ての県民の皆さんにこの人口減少問題は極めて問題なんだということを、解決すべき課題なんだということをご理解いただく上では、色々なチャンネルを通じて発信をする必要があるのかなと思っています。

これまでの伝統的なやり方ではなくて、そのセグメントごとに最適な情報の届け方は何か、こういうものもしっかり把握しながら、それを実施していきたいと思います。

課長

アンバサダーという形で県内の各分野で活躍されている方にご協力をいただくべく、任命させていただきまして、自身の体験なども踏まえながら当事者目線での情報発信を行っていただくところでございます。活動内容としてはSNS等の情報発信とともに、実際のリアルのイベントもかけ合わせながらやっていくというところで、まさに県民目線、当事者目線での情報発信をやるとともに、これは新たな試みとしての広報手段ですので、この手法についての効果も検証を行った上で、今後他の手段に有効かどうかも含めて検討して参りたいというふうに思っております。

記者

アンバサダーの人数の規模についてはもうすでに決まっていますか。

課長

現在15名程度を想定しております。

知事

もう少し盛り上がれば、さらに追加する、そういうイメージだと思います。

記者

ゴルフ場条例の改正についてお伺いいたします。

ゴルフ場に関して言えば、山梨県非常に長い県政課題となってきた経緯があります。

特に環境首都構想を掲げた天野県政下では、実質的に先ほどおっしゃったような凍結というような状況になりました。

ここで方針を大きく転換するということに関して、どのような判断でこのような条例改正という形になったのかということをお尋ねいたします。

知事

天野県政当時はまさにこれからどんどんゴルフ場ができて、さらにそれによる環境破壊というものが大変深刻な事態として認識され、それがゆえの規制だろうと認識をしております。

ただし、最近の経済状況は当時急速に盛り上がるような状況とはやっぱり異なって、ある意味いかに環境に配慮しながら地域経済にも目配りをしていくか、こういうことが求められているのだろうと思っております。

当然その環境への配慮というのは最大限ですが、その環境に配慮しながらもう少し経済開発、つまり、その経済開発の先には県民の皆様の生活がありますので、その生活の維持或いは向上にどう工夫を凝らすか、こういうことをやはり考える時代環境というか経済環境になってきているのかと、このように認識をしています。

様々その後の技術開発もある中で、例えば農薬や色々なものについて、工夫の余地もありうるはずですので、そういうものをしっかり見極めながら、環境破壊は許さない、これは山梨県の環境首都以来の伝統的な価値感だと思いますし、私はそれが一番重要なことだと思いますが、その価値観のもとで工夫の余地を見いだしていく、これが求められると思いますので、それを行っていきたいと思います。

記者

基本的には条例は緩和する方向ということの理解でよろしいですか。

知事

弾力化します。

課長

条例は何かを造る場合の規制でありまして、先ほどの総量規制といったようなもの自体は運用基準の方になってまして、条例が直接規定しているものではございません。

それと併せての全体としての緩和になりますので、条例の改正自体はその市町村面積の規制のようなものが規定されているものではありません。

記者

そうすると、ちょっと細かいところになりますけれどもこちらにある設計基準を見直しをされるということですけども、ここが緩和されるということになるんでしょうか。

課長

左様でございます。

例えばですけれども、今回で言いますと擁壁について、現行条例では、他の法令で認められているような工法が残念ながら認められていないところがございます。

要は開発を前提としてアップトゥデートがされてない部分もありますので、そういったものを時代に合わせたいという趣旨の一部改正でございます。

記者

奨学金の問題で1つお尋ねします。

返済義務のある奨学金については、予てから長い不況の中で、若い方の大きな負担になるということで、色々な議論がなされてきたところだと思いますが、この度の県の施策は、人口減少対策という点で都道府県間の競争という面も多分あるでしょうから、今回の制度について、山梨県の独自性やセールスポイントなどがあれば教えてください。

知事

山梨県が本制度を導入した場合、奨学金の返済負担に関する支援がない都道府県と比べて、社会増につながる1つの誘引になり得るんだろうと思っております。

他方、我々が重視している自然増対策では、若い方たちの生活において、経済的な問題が結婚への躊躇や子どもを産み育てるといったことに関わってくるわけですが、その経済的要因を少しでも改善をする上で、社会人1年目の方など、これから給料が上がっていく方々からすると重い負担を山梨県にいる間は軽減されれば、先々の経済的な不安を抱えることなく、自分の幸せを追求していただけるような環境を整えることができる。

引いては、結婚の増加やその先の人口増にも繋がっていくことに期待して、行っていく施策だと思っております。

記者

内容について、先行している他の都道府県にないものはありますか。

課長

全ての事例を承知しているわけではありませんので、正確にお答えすることは困難ですが、例えば、ある自治体の企業に勤務し、その自治体にお住まいの方が別の自治体の支店にお勤めになる場合、対象から外れるというなケースがあります。

今回、工夫した点としましては、そういった場合であっても、除斥期間として柔軟に対応できるように配慮しております。詳細については、担当部局と後程お答えしたいと思います。

記者

奨学金の件なのですけれど、例えば具体的にどの程度補助があるのかとか、具体的な内容を今の時点でお話しいただけることがあれば教えていただきたいと思います。

課長

詳細を申し上げたいと思います。

まず、これまでものづくり人材就業支援事業というものがございましたが、こちらについて機械電子産業を対象にしているものでございましたが、そういった業種の限定はございません。

先ほどのご質問にも関連してお答えいたしますと、先行する都道府県の中にも全く業種の制限がないところもありますけれども、一定の制限を持ってるところも散見されるところでありますので、そういう意味で言うと、他に比べてもメリットがあるのかなと思っております。

そういった制度において、35歳未満の方を対象としております。

その上で、全業種の中小企業にお勤めになられる方が県内に勤務された場合ということになります。

ただし、先ほど申し上げたように、例えば県外の支店などにお勤めになられる場合というのは、対象期間8年を想定していますけれども、除斥期間として、例えばその2年を除いた8年間で補助を行うということになります。

その上で全体の考え方といたしましては、第1種の日本学生支援機構の奨学金を借りた場合、概ね全体の自己負担というのは240万円になります。

このうち半分の120万円を企業と県で折半というところになります。

120万円で大体1年間でお返しされる額が15万円になりますので、8年間でこちらをお返しするのを補助することになります。

これを一旦払っていただいて、その翌年に実績に合わせて同額をお支払いするということになります。

なので8年間は自分が払った分がそのまま企業と県から戻ってきて、ただしその後8年間は自分でお支払いすると、全体で見れば概ね2分の1程度となるものと想定しております。

記者

ゴルフ場のこれまで開発を凍結していたものを解禁するということになりますが、県議会からの提言があったということで、あとはその地域の意向を十分尊重していくということですけれども、具体的にどういうような要望みたいなものが、地域あるいはその県議から、届いているのかというところを教えていただきたいと思います。

知事

まだ正式な話としてはきていないのですけれども、可能性があり得る話としましてはゴルフ場の増設、コースの増設をしたいということで、これは東部地域ですけれども、その増設の要望がございます。

併せて、そこに高付加価値な宿泊施設も考えているような構想があるように伺っておりますので、そういうものがあると多く地元の皆さんの雇用の場ができるということで私たちはこの条例と合わせてそういうものについて、もちろん環境を破壊しないことは大前提ですし、地元からの賛成というか、要望があることもまた大前提ですけれども、そういうものを踏まえて、それは正面から向き合っていきたいと考えているところであります。

記者

女性の非正規社員の正規社員化、モデル事業をされるということですけれども、モデル事業というのは具体的にどんなものなのか教えていただけますか。

知事

これは、例えば、特にお家から離れることが難しいようなシングルマザー、ひとり親家庭の女性の皆さんを一番念頭にしておりますが、ITに関する、要はデジタルに関する技術を習得していただいて、今、IT技術者、デジタル技術者は全国で本当に引っ張りだこになっていますので、まさにそういう求められる技能を習得していただいて、テレワークでも働くことができ、働いてしっかりとした給与が出るという、こういう雇用につなげていきたいと思っています。

富士山登山規制に係る仮設ゲートの設置等について

知事

次に、富士山登山規制に係る仮設ゲートの設置などについて申し述べます。

まず、仮設ゲートの設置ですが、今年の夏の富士山登山規制に係るゲートの設置工事を明後日13日から始めることといたしました。

今回設置するゲートですが、これは仮設となりますが、今年の夏の開山期間中、強風など、富士山の厳しい自然環境にも十分耐えられるものであり、景観にも配慮し、色は、茶色系をベースにいたします。

この仮設ゲート設置に4日程度かかる見込みとなっております。

17日に報道の皆様に工事を行っている様子や完成後のゲートを公開したいと思います。

次に、富士山五合目における受付業務などの事前リハーサルを19日に行うことといたしました。

今回は、規制業務を請負う事業者に参加をいただき、実際の現場において、より実践的なリハーサルを行いたいと思います。

規制が現場でどのように行われるのか、詳細をしっかり私自身確認したいと思いますので、当日、私も参加したいと思います。

このリハーサルを通しまして明らかとなった、運用上の問題点、課題、これをしっかりと改善し、7月以降の円滑な実施につなげていきたいと考えております。

なお、このリハーサルの様子も報道の皆様に公開したいと思いますのでどうぞよろしくお願いをいたします。

最後3点目ですが、規制の海外向け周知についてですけれども、この登山規制ですが、様々な手段によりこれまで情報発信してきたところですが、一方で、外国からの登山者の皆さんにいかに情報を届けるか、これは引き続き大きな課題となっております。

そこで来週17日ですが、日本外国特派員協会におきまして、富士山登山規制について、お話する機会をいただいたところであります。

世界遺産である富士山で今何が起こっているのか、なぜ登山規制が必要なのか、日本初の試みでありますこの登山規制につきまして、私どもの考えをしっかり説明をして参りたいと思います。

開山まで残すところあと20日あまりとなりました。

引き続き、関係の皆様と連携をして、この登山規制、無事にスタートできるよう、或いは混乱を極小化できるよう、最善の準備を進めていきたいと思います。

記者

富士山の関係でお伺いいたします。

17日に知事が日本外国特派員協会で、外国プレス向けに会見をされるということですけれども、改めて海外向けの発信に対する課題をどう感じられているのかと、海外からの注目度というのをどういう風に感じているかについてお願いします。

知事

1つは昨年の夏にCNNはじめ海外のメガネットワークが強い関心をお示しいただいて、危機感とともに報道をしていただきました。

おそらく今年も同じように、国際的な注目が集まるかと思いますが、そこで地元としてこのオーバーツーリズム、もしくは多過ぎる観光客の問題、これについて積極的に向き合ってるんだということは少なくとも伝えていきたいと思います。

我々は決して無策ではなくて、ある意味「人数規制」というドラスティックなことを、地元の皆さんのご理解をいただいただいた上でやろうとしてるということは伝えていきたいと思います。

そこから先、海外の皆さんとの対話のきっかけとして、海外から見て日本の富士山のオーバーツーリズム問題をどう見られてるのか、こういうものは少しコミュニケーションをとって、更に秋以降の対応につなげていきたいと考えています。

発表事項以外の質問事項

持続可能な富士山のための新交通システム 意見交換会について

記者

今日から富士山の新交通システムの座談会が始まりました。

全体の開催は24回を予定していますけれども参加者がまだあまり少ないというふうに聞いておりまして、今日も3回開催するうちの夜の会が中止になると伺っております。

今日の今日なので、具体的な内容まで入ってきていないかと思いますけれども、初日の開催状況についてどう受けとめてるかわかりますでしょうか。

推進監

私もまだ正確な情報、報告はいただいていないのですけども、今日、確かに最初の初回ですが、6名参加予定だったのですけれども、そこは急遽ご本人のご事情で4名になってしまったということでございます。

ただ、そのあとの会が5名、今日ちょっと夜はなしということでございます。

どうしても先週発表させていただいてから、少し時間的なものがなかったということで、まだ参加いただいてる数が少ないわけでございますけれども、徐々に増加しておりまして今日の昼の段階でも、昨日35名だったのですが今日はもう44名ということで、しっかりとその反応は増えてきてるような状況でございます。

今日の状況についてはまだ報告をいただいていない部分もあるので、また改めて確認をさせていただきたいと思います。

知事

人数が少ない方が濃密な議論ができると思いますので、人数が少ないからといって駄目というわけでは全然なく、むしろ濃いコミュニケーションができるという効果もあろうかと思いますので、我々としてはしっかりと誠実に向き合っていきたいと思います。

政治資金について

記者

知事の政治資金問題について伺いたいと思います。

今年1月に市民団体が刑事告発をして、今、東京地検の方で受理するかどうか検討されてると伺っております。

その後、東京地検から何かしら連絡などがあったのか、また、もし今後知事としてどう対応していくかなどお考えありましたら伺えますでしょうか。

知事

この問題につきまして、ご指摘のとおり、今、刑事告発をされておられます。

私どもは、検察当局の捜査に対しまして、誠意をもって全面的に協力をしていきたいということで臨んでいくこととしております。

ただ、詳細につきましては、一定の区切りがつくまでは申し述べることは差し控えたいと思いますが、一定の区切りがついた段階で、再度、しっかりとした説明をする機会を設けまして、区切りがついた段階で、これまでもろもろお話をすることを控えていた問題も含めて皆様に説明をしていきたいと思います。

なお、この段階でちょっと一言、私どもからお願いをしたいことがございます。

今、申し上げましたように、一区切りつきましたところでしっかりと事実関係を含め詳細は説明をしたいと思いますので、私の事務所もスタッフもプライベートがございますので、報道の自由は十分承知をしてるのですけれども、他方でプライバシーというか、平穏な生活については、是非、ご配慮をいただけるとありがたいと思います。

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