『デジタル・トランスフォーメーション・ロードマップ 絶え間なく変化する世界で成功するための新しいアプローチ』日本語版発売について～コロンビアビジネススクール教授 デビット・ロジャース氏によるDXの世界的ベストセラーの続編を邦訳～（NTTデータ経営研究所）

1. 著者について

デビッド・ロジャース氏は、コロンビアビジネススクールの教授として、デジタルビジネス戦略やDXリーダーシップの教育プログラムのファカルティ・ディレクターを務めるとともに、様々なグローバル企業へのアドバイスも行っています。2016年に出版した『The Digital Transformation Playbook』は、12ヵ国語に翻訳され、DXのバイブルとして世界的ベストセラーになっています。

2. 本書のテーマと構成

本書は、前著『The Digital Transformation Playbook』で提示されたデジタル戦略策定のフレームワークを実践し始めた多くの経営者から寄せられた、「どのように進めればDXを成功できるのか」という問いに答えるために執筆されました。ロジャース教授は「DXは、絶え間なく変化するデジタルの世界で成功するために、既存事業を変革すること」で、「既存の組織を変えることであり、スタートアップ企業を作ることではない」と定義し、「企業が革新的変化を受け入れるなら、DXは必ず実現可能」と述べています。

DXに失敗した企業に共通する5つの課題を解決するための5つのステップからなるロードマップを掲げ、それぞれのステップの具体的な処方箋を示しつつ、自身のフレームワークに沿って、DXの成功事例として、ウォルマート、ニューヨークタイムズ、シティバンク、マスターカードといった企業の分析が挙げられており、大変実践的で示唆に富んだ内容となっています。

【目次】

第1章 DX ― ロードマップとは

第2章 DXI ― イノベーション推進に伴う課題

第3章 ステップ1 ― 共有ビジョンを定義する〔ビジョン〕

第4章 ステップ2 ― 最も重要な問題を選択する〔優先順位〕

第5章 ステップ3 ― 新規事業を検証する〔実験〕

第6章 ステップ4 ― 規模拡大を管理する〔ガバナンス〕

第7章 ステップ5 ― 技術、人材、企業文化を育てる能力

結論

～日本語版特別コンテンツ～

日本におけるDXの取り組み事例

①ＡＮＡホールディングス株式会社

②株式会社ＴＢＳホールディングス

特別対談 日本企業のDXロードマップ実現に向けて

コロンビアビジネススクール 教授 デビッド・ロジャース氏

株式会社ＮＴＴデータ経営研究所／株式会社クニエ 代表取締役社長 山口 重樹

訳者あとがき『The Digital Transformation Roadmap』の日本語化を終えて

自己評価：あなたの組織はDXに対応できるか？

3. 日本語版発売の経緯

デジタル技術の活用に積極的な経営者の方々からはしばしば「デジタル技術を活用した自動化による効率化や、データ利用による予測精度向上などの成果は出つつあるが、新たな顧客価値を創出するDXとなると試行錯誤している」とのお声もいただいております。

当社は、このような悩みをお持ちの経営者や、DXを含む企業変革を目指すビジネスパーソンの支援のため、海外の著名ビジネススクールより招聘した講師から最新事例や理論を学ぶ場として、NTT DATA DX Instituteを2023年4月に設立しました。本書の著者であるロジャース教授にも登壇いただき、「DXに対する考え方が変わった」「DX成功のための実践的なフレームワークを学べた」など、好評を博しました。より幅広い日本の企業・組織のDX推進の一助となるべく、この度の本書の日本語版の邦訳、発売に至りました。2024年6月28日（金）には、著者であるデビッド・ロジャース氏をお迎えして出版記念セミナーも開催いたします。

4. 訳者について

ＮＴＴデータ・コンサルティング・イニシアティブは、ＮＴＴデータグループでコンサルティング業務を担う、株式会社ＮＴＴデータ内の組織、株式会社ＮＴＴデータ経営研究所、株式会社クニエ、株式会社ＮＴＴデータ数理システムの4社の事業連携。編著書に『フォーサイト起点の社会イノベーション：新たな価値を創出するため企業は何をすべきか』（日本経済新聞出版、2024年）。ＮＴＴデータ経営研究所の訳書として『リアライン』（東洋経済新報社、2003年）、『デジタル変革を成功に導く５つの能力 ５つの筋力』（ダイヤモンド社、2023年）がある。