未踏IT人材発掘・育成事業の新たなプログラム「未踏ターゲット」を実施します

2018年03月08日  経済産業省 共済組合 

未踏IT人材発掘・育成事業の新たなプログラム「未踏ターゲット」を実施します

本件の概要

経済産業省及びIPAは、未踏IT人材発掘・育成事業において、新たな技術分野に挑戦する人材を育成するためのプログラムを平成30年度から実施します。
平成30年度は「次世代(非ノイマン型)計算機」をテーマに、特に国内各社が開発を進める「アニーリングマシン」を活用するソフトウェアの構築に取り組む人材を募集します。今後の産業応用が期待されるハードウェアを使いこなす人材の育成を加速することで、新たな技術・市場を日本から創出することに繋げていきます。

1.内容

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)では、平成12年度から18年間にわたり、未踏事業(「未踏IT人材発掘・育成事業」)に取り組み、これまでに約1,700名の修了生(「未踏人材」)を輩出してきました。未踏人材は、そのうち250名以上の方が起業・事業化するなど、社会の様々な方面で活躍をしています。

一方で、IT分野において新技術の研究開発が急速に進展する動向を受け、中長期的視点で革新的技術を活用しイノベーションを起こしうる、先進分野のIT人材の発掘・育成を強化することが求められています。このため、経済産業省及びIPAは、新たな技術分野に挑戦する人材を育成するため、先進テーマに特化した人材育成プログラム(「未踏ターゲット」)を平成30年度から実施します。世界で研究開発が進む先端分野、数学・理学等の専門性を必要とする分野等のなかから事前にテーマを定め、そのテーマに取り組む人材を募集し、関連する企業・大学等と連携して育成、支援を行います。

平成30年度は「次世代(非ノイマン型)計算機」をテーマに、特に国内各社が開発を進める「アニーリングマシン」を活用するソフトウェアの開発に取り組む人材を募集します。株式会社日立製作所、富士通株式会社がそれぞれ開発するアニーリングマシンの利用環境を採択者に提供し、採択者がソフトウェア作成に取り組むことができるよう、支援を行ないます。

2.支援体制

採択者に対する専門的な助言、指導を担当するプロジェクトマネージャー(PM)には、早稲田大学 高等研究所 田中 宗 准教授が就任し、採択者に対して伴走的な指導を行います。株式会社日立製作所、富士通株式会社は、各社が開発を進めるアニーリングマシンの利用環境を提供するとともに、技術的な助言を行います。これ以外にも、アニーリングマシン、最適化計算技術等に関わる研究者、企業等と連携して採択者に対する助言、指導を行い、産学官が連携して新たな分野における人材育成に取り組む予定です。

3.今後の予定

本プログラムの公募開始は平成30年5月を予定しており、実施体制の詳細については、それにあわせてIPAのWebサイト(未踏事業ポータルページ)に掲載します。

また、経済産業省、IPA及び一般社団法人未踏が連携して3月9日(金曜日)に開催する「未踏会議2018」において、本プログラムのPM、支援企業によるパネルディスカッションを実施し、アニーリング分野の将来展望や今後の課題等について議論します。詳細はこちらのリリースをご覧ください。

参考1:未踏事業について

IPAでは、ITを駆使してイノベーションを創出することのできる独創的なアイデアと技術を有するとともに、これらを活用していく能力を有する優れた個人(ITクリエータ)を発掘・育成するため、平成12年度から未踏事業(「未踏IT人材発掘・育成事業」)を実施してきました。
未踏事業では、産学界の第一線で活躍する優れた能力と実績を持つプロジェクトマネージャーが、目利きとして可能性のある個人を発掘・採用し、独創的な開発の支援をしていくことを特徴としています。
詳細はIPAのWebサイト(未踏事業ポータルページ)をご覧ください。

参考2:アニーリングマシンについて

アニーリング法は、最適化計算手法の一つであり、金属を高温まで熱してから徐々に冷ますことにより安定な結晶構造を形成させる「焼き鈍し(アニーリング)」との比喩から名付けられています。代表的なアニーリング法としては、シミュレーテッドアニーリングと呼ばれる手法が挙げられます。これは、温度に相当するパラメータを導入し、それを徐々に下げていくことで解の探索範囲を狭め、最もエネルギーの低い状態を探索するものです。これに類似する手法として、1998年に東京工業大学の西森 秀稔 教授が提案した「量子アニーリング」が挙げられます。最近では、この量子アニーリングの理論を活用したマシンを、カナダのD-Wave Systems, Inc.が開発したことでアニーリングマシンの可能性が期待されるようになり、その産業応用が検討され始めています。国内でも、株式会社日立製作所、富士通株式会社をはじめとした企業が、アニーリングマシンや、他の方式による最適化計算マシンの開発を行っています。

参考3:最適化計算について

組合せ最適化問題は、膨大な選択肢からベストな選択肢を探し出すというものです。これは、様々な産業において広く存在することが知られています。例えば、「輸送経路の最適化」、「渋滞緩和」や「マーケティング最適化」などが挙げられ、様々な産業分野の企業がこの問題に取り組んでいます。

担当

(本発表資料のお問合せ先)
商務情報政策局 情報技術利用促進課長 中野
担当者:宇留賀、立石、鈴江
電話:03-3501-1511(内線 3971~6)
03-3501-2646(直通)
03-3580-6073(FAX)

公表日

平成30年3月8日(木)

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