CO2を原料に、カーボンマテリアルを製造する!カーボンリサイクル事業の推進を目指し、企業連携による技術開発とサプライチェーン構築を開始

2023/06/05  株式会社 カーボンフライ 

株式会社カーボンフライ(以下、「カーボンフライ」)は、持続可能社会の実現を目指し、兼松株式会社(以下、「兼松」)、および 株式会社エフ・シー・シー(以下、「FCC」)と共同で、カーボンリサイクル事業の検討を開始しました。


■背景
 カーボンフライは高品質なカーボンナノチューブ(以下、「CNT」)を製造する量産機を開発中であり、そのCNTはEVバッテリーや航空宇宙・車両など幅広い用途での活用が望まれています。カーボンフライの製造するCNTは、他材料と比較して製品ライフサイクル全体でのエネルギーコスト(CO2排出量)の大幅削減*を実現していますが、CO2から炭素(C)を抽出し高機能素材であるCNTを生産することも可能であり、その技術、研究開発を強力に推し進めることにいたしました。

*CNTは炭素繊維と比較しCO2排出が少ないプロセスで生産されます。また、CNTは鉄鋼材料等と比較し高強度かつ軽量であることで、使用材料の削減と共に、最終製品の軽量化による使用時のCO2排出の削減(燃費向上など)が見込まれます。

■検討内容
 化学品工場等で排出されるCO2を回収し、そのCO2から炭素(C)を抽出し高機能素材であるカーボンナノチューブ(CNT)を生産する技術開発を行います。また、CNTが使用された製品を回収して再度CNTの原料とするリサイクル方法の開発も同時に行います。本件は兼松をハブとして、日本・海外のCO2の供給元となる化学品メーカーやCO2の分離・回収技術を有する大学等とも連携し、オープンな枠組みとしてサプライチェーンを構築していく予定です。

 今回、そのサプライチェーンでカーボンリサイクルを組み合わせることで、CNTをカーボンニュートラルに更なる貢献をもたらすグリーンマテリアルとすることを目指します。尚、将来的には、大気中からCO2を回収するDAC技術も活用し、CNT生産に必要な材料である炭素・水素・窒素の全てを空気中から確保し、“空気から生産するCNT”という究極のグリーンマテリアルとすることを目指しています。

 カーボンフライ・兼松・FCCは、CO2を高付加価値なグリーンマテリアルに再利用するカーボンリサイクル技術とサプライチェーンを構築することで、カーボンニュートラルの実現とサーキュラーエコノミー化に向けた具体的なソリューションを提供し、持続可能社会の実現に寄与していきます。



※カーボンリサイクルとは(経済産業省資源エネルギー庁HPより)
地球温暖化の原因になっているといわれるCO2の排出量を減らすことは、今やグローバルな課題になっています。エネルギー分野においては、CO2排出量の少ないエネルギー資源への転換をはかること、省エネルギーに努めることなどが大切です。加えて、CO2を分離・回収して地中に貯留する「CCS」、分離・回収したCO2を利用する「CCU」も、大気中のCO2を削減するための重要な手法として研究が進められています。このようなCO2の利用をさらに促進するべく、研究開発をイノベーションにより進めようという取り組みが、「カーボンリサイクル」です。(中略)CO2の利用先としては、1.化学品、2.燃料、3.鉱物、4.その他が想定されています。


(出典:経済産業省資源エネルギー庁HP スペシャルコンテンツ「未来ではCO2が役に立つ?!「カーボンリサイクル」でCO2を資源に」)

【お問い合わせ先】
株式会社カーボンフライ コミュニケーション計画室
電話 : 03-3599-5257
https://carbonfly.co.jp/contact/

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