お知らせウィン・リゾーツ社(NASDAQ:WYNN)との和解に関するご説明

2018年04月02日  株式会社 ユニバーサルエンターテインメント 

平成 30 年 4 月 2 日
各 位
会 社 名 株式会社ユニバーサルエンターテインメント
代表者名 代表取締役社長 富士本 淳
(JASDAQ・コード 6425)
問合せ先 経営企画室 広報・IR 課
電話番号 03-5530-3055(代表)

ウィン・リゾーツ社(NASDAQ:WYNN)との和解に関するご説明

平成 30 年 3 月 9 日付け当社プレスリリース(「ウィン・リゾーツ社(NASDAQ:WYNN)との和解に関するお知らせ」)でもお知らせしておりますとおり、当社は、同月 8 日、Wynn Resorts, Limited(以下「ウィン・リゾーツ社」といいます。)との間で、ウィン・リゾーツ社が当社グループに対し総額 26 億3,200 万ドルを支払うことを内容とする和解契約(以下「本件和解契約」といいます。)を締結いたしました。

本件和解契約の締結の背景につきましては、当社は、平成 30 年 3 月 29 日開催の当社第 45 期定時株主総会でご説明をさせていただきましたが、今般、株主の皆様の関心が極めて高い事項との認識から、その内容について以下のとおりお知らせいたします。



本件和解契約の締結に際し、当社は、ウィン・リゾーツ社がAruze USA, Inc(以下「アルゼ USA」といいます。)が保有するウィン・リゾーツ社株式を償還する権利を有していたことを認め、他方でウィン・リゾーツ社は、償還時の株式査定価格には妥当性がなかったことを認め、その結果、本件和解契約において、ウィン・リゾーツ社は、当社グループに対し、総額 26 億 3,200 万ドルを一括で支払うことで合意しました。

本件和解契約の締結の背景には、当社グループにおいては元会長である岡田和生氏が、ウィン・リゾーツ社においては元会長であるスティーブ・ウィン氏が、米国ネバダ州ゲーミング・コントロール・ボード(以下「NGCB」といいます。)をはじめとするゲーミング当局から、「不適格者」の疑いで調査対象となり、このことが、カジノ運営事業に必要なライセンスの維持という観点からも、また借入に際して行った金融機関との誓約事項の維持という観点からも、事業の存続に大きな影響を生じさせていたという事実があります。かかる状況を受けて、当社経営陣は、すべてに優先して、リスク排除のための行動をとることを余儀なくされておりました。

カジノ運営事業に関するゲーミング当局の規制内容がどのようなものかは、一般的にはあまり知られておりませんが、国によって差異はあるものの、基本的に、大変厳しい審査及び規制を受けます。

例えば、当社は、ネバダ州でライセンスを付与され、登録されている会社として、ネバダ州のゲーミング規制法その他の法令に従わなければならず、具体的には、当社は、いついかなる立場においても、好ましくない者又は不適格な者によるゲーミング事業への直接的又は間接的な関与を防止する義務を負っており、当社の議決権付き株式の5%を超える実質的所有権を取得する者は、NGCB に通知する必要があり、また、10%を超える実質的所有権を取得する者は、適格性の認定を申請する必要があります。そして、NGCB が当該者を不適格と認定した場合には、当社は、NGCB より、ライセンスの取消しを含む制裁を受けるおそれがあります。

そのため、金融機関もカジノ運営事業に多額の融資をする場合には、借入人の経営者や株主が「不適格者」と認定された場合には、借入人はその債務について期限の利益を喪失する旨の条項を盛り込むことが一般的です。

なお、当社子会社であるTiger Resort Asia Limited が平成 30 年 2 月 13 日付けで締結した融資関連契約(借入金総額:330 億円)においても、同様の条項は存在しており、当社の元会長である岡田和生氏が当社又はTiger Resort Asia Limited の経営に何らかの形で参加した場合には、Tiger Resort Asia Limited は借入金債務について直ちに期限の利益を喪失することとなっており、その場合には、当社が保有するTiger Resort Asia Limited の株式 51%に設定された担保権が実行されるリスクがあります。

カジノ運営事業を行う企業にとって、事業継続の要でもあるライセンスに関するこのような事情が、ウィン・リゾーツ社がアルゼUSA の保有する株式を償還した理由の原点でもありました。今回図らずも、スティーブ・ウィン氏は、「不適格者」かどうかの審査対象となったという意味では、岡田和生氏と同じ状況に陥ったわけですが、スティーブ・ウィン氏は、即時にウィン・リゾーツ社の取締役会長職を辞任して、経営から外れました。

このように、ウィン・リゾーツ社の経営陣と、当社経営陣は、いずれも、元取締役会長がゲーミング規制当局から「不適格者」の疑いで調査対象となっているという境遇において、直接対話を行うに至り、一定の相互理解を深めて、本和解契約の締結に至ったものであります。

今後、当社グループとウィン・リゾーツ社は、リスクを排除しつつ企業価値を高めるという経営者の基本的な責務を守る中で、良き友人、良き理解者として、相互にできうる限りの協力体制を築くことでも合意し、ウィン・リゾーツ社は、現在当社グループがフィリピンで行っている超大型IR 事業に人的資源の参加協力を約束しました。

さて、ウィン・リゾーツ社との訴訟の経緯についてさらにご説明します。当初、当社グループにおいては、岡田和生氏が担当取締役となって指揮をとり、ウィン・リゾーツ社に対して株式返還請求訴訟を提起しました。しかし、岡田和生氏が当社取締役を退任した後、この訴訟について、現経営陣が日米の弁護士を招集して、米国の証拠開示手続であるディスカバリーによって収集された資料も含め、すべての事項を見直して検討したところ、重要な問題点を把握するに至りました。

当社は、100%子会社であるアルゼ USA を通じてウィン・リゾーツ社の普通株式を取得したのですが、当時、アルゼUSA の唯一の代表者であった岡田和生氏は、親会社である当社の承認も、報告もなしに、ウィン・リゾーツ社の定款に株式の強制償還条項(ウィン・リゾーツ社の取締役会決議により、不適格であると疑われる者の株式は強制的に償還できるという条項)を盛込むことの根拠となり得る条項を含む「株主間契約」を、スティーブ・ウィン氏と締結していました。米国の担当弁護士や複数の弁護士の意見では、「株主間契約」の存在やその他の事情を考慮すると、ウィン・リゾーツ社の定款の強制償還条項そのものの有効性を争うことには困難もあり、償還自体を無効だとする当社グループの主張が米国のトライアルでそのまま認められるかは不確定な状況にあるものの、ウィン・リゾーツ社が一方的に決めた償還価格の妥当性という争点については、勝率は高い、というものでした。

この決定的な事実を認識した当社の現経営陣は、株式償還の際のディスカウント金額の妥当性の争いに主力を移す訴訟戦略に切り替え、同時に攻撃的なIR 戦略を強化することを徹底しながら、和解交渉に乗り出し、昨今和解を実現しました。

なお、和解で当社グループに一括で支払われる総額 26 億 3,200 万ドルは、ウィン・リゾーツ社が和解時に保有する現預金のほぼ全額に相当します。諸般の事情を鑑みれば、ウィン・リゾーツ社も、仮に当社グループから経営が成り立たないレベルの要求をされた場合には、上告等を繰り返して徹底的に訴訟を継続する意向であったことが伺われ、まさに、当社グループとウィン・リゾーツ社は、それぞれ、非常に厳しい経営判断を迫られていたものと思われます。

また、当社の大株主のさらに株主の一人である岡田和生氏も、現在、スティーブ・ウィン氏と同様に、NGCB から不適格者に該当する疑いで調査を受けており、仮に、当社がウィン・リゾーツ社の大株主となった場合には、既に述べたような米国ネバダ州の規制により、ウィン・リゾーツ社のライセンスに悪影響が生じる可能性がありました。ウィン・リゾーツ社のカジノ運営事業のライセンスが取り消されれば、同社の支払い能力も危機にさらされ、米国裁判で勝訴を得たとしても無意味なものになります。この状況下で、両者の事業価値を維持しつつ和解する唯一の解決策は、ウィン・リゾーツ社が支払い能力の限界点でもある、現在保有している現預金のほぼ全額を当社グループに支払うということであったと思われます。

当社グループは、本件和解契約の締結により、当社グループ経営に重くのしかかっていた高金利の借入と、高額な米国訴訟費用の経費から解放されて、大きく身軽になることから、フィリピンのマニラに所有しているエンターテイメントシテイの最高の立地環境と税制環境をフルに活かして、アジアトップクラスのエンターテイメントシテイの成功と、メーカー事業の強化の両面に注力して参ります。

なお、本件和解契約により得られた収益は、借入金等の弁済及びフィリピンプロジェクトの推進に優先的に配分していく予定ですが、借入先との交渉等にも時間が必要なため、最終的な確定にはもうしばらく時間を要します。

また、当社は、現在、大手主要格付機関のレーティング審査を受けております。格付けを取得することで信用性を高めた上で、各借入先との再交渉を始めた方が、当社グループにとって好ましい結果を得られるとの判断によるものです。

今後、レーティング審査の結果も含めて、一つ一つ、確定次第ご報告させて頂きます。

以 上

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