県四半期経営動向調査(平成29年10~12月期) 景況感は6期連続で改善

2018年01月11日 

発表日:2018年1月11日14時

県四半期経営動向調査(平成29年10~12月期) 景況感は6期連続で改善

部局名:産業労働部
課所名:産業労働政策課
担当名:産業・雇用企画調査担当
担当者名:田中・藤波

内線電話番号:3723
直通電話番号:048-830-3723
Email:a3710-10@pref.saitama.lg.jp

埼玉県は、県内中小企業2、200社を対象に四半期ごとに経営動向調査を実施しています。このほど、平成29年10~12月期の調査結果を取りまとめました。

今回は、「景況感・売上げ等の現状と今後の見通し」のほか、「事業承継」及び「取引先金融機関の貸出姿勢等」について調査しました。

調査結果のポイント

<県内中小企業の経営状況>

  • 県内中小企業の経営状況は、緩やかに回復している。
  • 先行きについては、やや慎重さがみられる。

<景況感>

  • 10~12月期の自社業界の景気について尋ねたところ、「好況である」とみる企業は8.7%、「不況である」とみる企業は37.6%で、景況感DI(「好況である」-「不況である」の企業割合)は-29.0となった。
  • 前期DI(-36.0)から7.0ポイント上昇し、6期連続で改善した。平成12年度の調査開始以来、最高値を3期連続で更新している。

※割合(%)やDI値の数値は小数点第2位を四捨五入して表記しているため、±0.1の範囲で差異が生じる。

<今後の景気見通し>

  • 今後の景気見通しについては、「良い方向に向かう」とみる企業は9.4%で、前期(11.5%)から2.1ポイント減少し、「悪い方向に向かう」とみる企業の割合は21.1%で、前期(18.8%)から2.3ポイント増加した。

<企業の声>

  • 企業からは、「受注は維持できており景況感は良い」(金属製品)、「衣料品の売れ行きが良く、良い方向に向かっている」(百貨店)などの声が聞かれた。今後については「業界の景況が悪くなるのではなく、年度末に向けて顧客が生産調整に入るので受注が減る」(電気機械器具)、「安いものなら積極的に買ってもらえているので、今後も悪くないだろう」(スーパー)などの声が聞かれた。

<特別調査>

事業承継について

  • 経営者(代表者)の年齢は、「60歳代」が31.0%と最も多く、「70歳代以上」が26.4%と続く。60歳代以上が57.4%を占めている。
  • 経営の後継者、担い手について聞いたところ、「後継者が決まっている」又は「M&Aが決まっている」と回答した企業は、34.9%であった。「現在、後継者を検討している・探している」又は「M&Aを考えている」と回答した企業は、21.2%であった。「自分の代で清算・廃業するつもり」と回答した企業は、17.5%であった。
  • 「後継者が決まっている」「現在、後継者を検討している・探している」と回答した企業に、後継者(候補)と経営者の関係について聞いたところ、全体の74.3%が「親族」と回答した。
  • 事業承継を行うにあたっての課題を聞いたところ、「後継者の意思・資質・能力向上」(40.8%)が最も多く、「承継後の事業運営」(35.7%)、「現在の業績の悪化、将来性」(35.4%)と経営に関する課題が続いた。

取引先金融機関の貸出姿勢等について

  • 全体では、84.8%の企業が「ほとんど変わらない」とするなか、「緩やかになった」は9.6%で、前回調査(平成28年10~12月期)より1.5ポイント減少した。また、「厳しくなった」は5.6%で、前回調査より2.6ポイント減少した。

調査の概要

  • 調査の方法:書面によるアンケート調査、業界団体及び個別企業への訪問ヒアリング
  • 調査対象期間:平成29年10~12月(調査日:平成29年12月1日時点)
  • 調査対象業種及び回答数

対象業種

対象企業数

回答数

回答率

アンケート調査

製造業

非製造業

企業

960

1,240

2,200

企業

681

864

1,545

%

70.9

69.7

70.2

ヒアリング調査

製造業

小売業

情報サービス業

建設業

団体・企業

25

9

3

3

40

※製造業(12業種)

食料品、繊維工業、家具・装備品、パルプ・紙・紙加工品、印刷業、化学工業、プラスチック製品、鉄鋼業・非鉄金属、金属製品、電気機械器具、輸送用機械器具、一般機械器具

※非製造業(7業種)

建設業、卸売・小売業、飲食店、情報サービス業、運輸業、不動産業、サービス業

1 県内中小企業の経営動向

アンケート結果の概要

  • 経営者の景況感

景況感DIは-29.0で、6期連続の改善。

前期比7.0ポイント上昇。前年同期比14.4ポイント上昇。

  • 今後の景気見通し

「良い方向に向かう」とみる企業は9.4%で、前期比2.1ポイント減少。

「悪い方向に向かう」とみる企業は21.1%で、前期比2.3ポイント増加。

「どちらともいえない」とみる企業は69.6%で、前期比0.1ポイント減少。

  • 売上げ

売上げDIは-3.1で、3期連続の改善。 来期は悪化する見通し。

  • 資金繰り

資金繰りDIは-10.1で、2期ぶりに改善。来期は悪化する見通し。

  • 採算

採算DIは-14.9で、3期連続の改善。来期は悪化する見通し。

  • 設備投資

実施率は23.1%で、2期連続で増加。来期は減少する見通し。

※割合(%)やDI値の数値は小数点第2位を四捨五入して表記しているため、±0.1の範囲で差異が生じる。

ヒアリング調査の概況(企業の声)

<現在の景況感>

  • 「受注は維持できており景況感は良い」(金属製品)
  • 「他企業できでなくなった仕事の依頼があるが、対応しきれずに断る仕事もある」(輸送用機械器具)
  • 「衣料品の売れ行きが良く、良い方向に向かっている。いいものを買おうという傾向が見える」(百貨店)

<売上・採算>

  • 「受注増加で工場の稼働率が上がっており、採算性は上がっている」(食料品製造)
  • 「超過勤務で残業代が増加しているが、大手からの受注増により採算性は良くなった」(印刷業)
  • 「受注状況は好調」(建設業)
  • 「BPO(業務委託)サービスの売上が良く、また、新規の契約も出始めた」(情報サービス)

<今後の見通し>

  • 「業界の景況が悪くなるのではなく、年度末に向けて顧客が生産調整に入るので受注が減る。例年の流れと変わりはない」(電気機械器具)
  • 「受注は順調なので、それをこなせるよう製造・物流の改善や、人材育成などをしていきたい」(プラスチック製品)
  • 「若者はお金を持っておらず、百貨店が得意先とする高齢層は社会保障に不安を抱えている」(百貨店)
  • 「安いものなら積極的に買ってもらえているので、今後も悪くないだろう」(スーパー)

2 特別調査結果の概況

1 事業承継について

(1)経営者(代表者)の年齢

「39歳以下」2.8% 「40歳代」16.0% 「50歳代」23.7% 「60歳代」31.0%

「70歳代以上」26.4%

(2)経営の後継者、担い手について

「後継者が決まっている」34.3% 「現在、後継者を検討している・探している」17.4%

「M&A(譲渡・売却・統合)が決まっている」0.6% 「M&A(譲渡・売却・統合)を考えている」3.8%

「今はまだ決める必要がない」26.4% 「自分の代で清算・廃業するつもり」 17.5%

(3)後継者(候補)と経営者の関係 *(2)「後継者が決まっている」「現在、後継者を検討している・探している」との回答企業

「親族」74.3% 「親族以外の役員・従業員」22.2% 「社外からの登用」3.5%

(4)事業承継を行うにあたっての課題 【複数回答】

「後継者候補の確保」27.3% 「後継者の意思・資質・能力向上」40.8%

「取引先との関係維持」26.7% 「承継後の事業運営」35.7%

「現在の業績の悪化、将来性」35.4% 「従業員の支持・理解」22.3%

「相続税・贈与税等の税負担」18.3% 「負債等の引継ぎ」12.3% 「その他」2.6%

(5)必要とする支援 【複数回答】

「事業承継についてセミナー等での情報提供」16.1%

「事業承継を含む個別の経営相談」19.0%

「後継者候補の教育・育成支援」32.2% 「事業承継に関する制度周知(税制等)」25.9%

「資金面での支援(承継後に必要な資金の低利融資等)」28.5%

「外部人材登用に関する支援」6.2%

「M&A(譲渡・売却・統合)支援」11.3% 「創業希望者とのマッチング機会」5.4%

「公的機関の相談機能の充実」10.5% 「その他」 9.1%

(6)事業承継に関しての相談先 【複数回答】

「顧問会計士・税理士」65.1% 「社会保険労務士」8.6% 「弁護士」4.5%

「経営コンサルタント」7.5% 「中小企業診断士」1.6% 「社内役員」12.9%

「親族」15.4% 「経営者仲間」13.0% 「取引先金融機関」12.3%

「取引先企業」6.8% 「商工会議所・商工会等」5.2%

「事業引継ぎ支援センター」1.2% 「その他の公的機関」0.1%

「特に相談相手はいない」14.2% 「相談する機関が分からない」2.2% 「その他」3.5%

(7)非上場株式に係る相続税・贈与税の納税猶予制度について

「利用している」2.3% 「利用を検討している」5.5%

「制度があることは知っている」34.9% 「知らない」57.3%

2 取引先金融機関の貸出姿勢等について

(1)1年前と比べた現在の取引先金融機関の貸出姿勢

「厳しくなった」5.6% 「ほとんど変わらない」84.8% 「緩やかになった」9.6%

(2)貸出姿勢が「厳しくなった」とする理由【複数回答】 (1)で「厳しくなった」と回答した企業

「金利引き上げ」13.8% 「新規貸出の拒否」53.2% 「融資申込額の減額」21.3%

「繰上返済の要求」5.3% 「担保・保証条件の厳格化」19.1% 「審査期間の長期化」11.7%

「条件変更申出の拒否」4.3% 「その他」9.6%

(3)金融機関に期待すること【複数回答】

「安定した資金供給」46.9% 「金利の優遇」44.3%

「担保・保証条件の柔軟な対応」25.2% 「経営改善についてのアドバイス」8.1%

「経営革新計画等、事業計画策定についてのアドバイス」5.7% 「補助金申請の支援」17.4%

「取引先の紹介・販路開拓の支援」20.5% 「事業承継の支援」11.6%

「経営に役立つ情報の提供」24.8% 「その他」0.8% 「特になし」14.6%

詳細については、ホームページをご覧ください。https://www.pref.saitama.lg.jp/a0801/doukou.html

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