インテックと毎日放送、エンタメイベントにおけるWeb3.0時代の次世代デジタルID「SSI」を活用した国内最大級の実証実験を実施 [インテック]

2024/06/12  株式会社 インテック 

インテックと毎日放送、エンタメイベントにおけるWeb3.0時代の
次世代デジタルID「SSI」を活用した国内最大級の実証実験を実施
~イベントDXプラットフォームの提供によりエンタメDXの効果を検証~

2024年06月12日

報道関係各位

株式会社インテック

TISインテックグループの株式会社インテック(本社:富山県富山市、代表取締役社長:疋田秀三、以下インテック)は、「ちゃやまち推しフェスティバル2024」における株式会社毎日放送(本社:大阪市北区茶屋町、代表取締役社長:虫明洋一、以下毎日放送)主催の街回遊型イベント『ナゾ解き!Aぇ!!!!!!ゐこ 〜 調査員入団試験をクリアせよ!〜』を実証フィールドとしたイベントDXプラットフォームの実証実験を、2024年6月8日から6月9日に実施しました。
本実証において、Web3.0時代の次世代デジタルID(SSI※1)を活用したイベントDXプラットフォームを提供することにより、番組コンテンツを絡めた2,500人規模のイベント運営を支援できる効果を確認しました。

  • ※1 SSI(Self-Sovereign Identity:自己主権型アイデンティティ)
    SSIは、Web3.0時代における新しいデジタルアイデンティティ(デジタルID)管理の考え方です。従来のように企業(サービス事業者)などが個人情報を所有・管理するのではなく、エンドユーザー自身が自分の個人情報を所有・管理して、プライパシーを保ったまま個人情報を適切に活用できる仕組みです。

イベント概要

背景と目的

エンタメ領域では、旧来の広告ビジネスに加えて、番組コンテンツ(以下IP)を絡めた「ファンイベントの開催」「IPの提供・販売」を行うなどビジネスモデルが変化しています。
IPを保有する企業は、ファンイベントの開催とともに、個人情報を管理しながら、ファン専用サイトの運営やサイトを通じた限定コンテンツの提供を行うことで、IPとファンの接点強化に取り組んでいます。一方で、昨今の情報漏洩などのセキュリティリスクやプライバシー保護の観点から、ファンから個人情報を極力取得せずに、IPを活かしたビジネスが展開できる新たな仕組みづくりの必要性が高まっていました。
インテックは、次世代デジタルID(SSI)を起点とした「新たな情報流通の仕組み」の研究開発の中で、エンタメ領域の課題に対してSSIの技術が活用できないか検討を重ねており、その技術を活用したイベントDXプラットフォームの有効性の確認を目的として、今回実証実験を行いました。

実証実験の概要

毎日放送の番組コンテンツ『A ぇ!!!!!!ゐこ』と企画コラボした街回遊型イベントにおいて、イベントDXプラットフォームの効果検証を行いました。
本イベントでは、参加者が謎解きクイズストーリーをもとに、大阪茶屋町一帯に設置された謎解きクイズ会場を回遊し、クイズに正解することで SSI による各会場限定のデジタルIDカードを取得していきます。この取得したデジタル IDを提示することで、イベント参加者であることを証明でき、イベント当日や後日に公開されるイベント参加者限定のオリジナル動画を視聴できます。


【期間】

2024年6月8日~6月9日

【場所】

『ちゃやまち推しフェスティバル 2024』
ナゾ解き!A ぇ!!!!!!ゐこ 〜調査員入団試験をクリアせよ!〜

【役割】

毎日放送:番組コンテンツと企画コラボしたイベントの企画、限定コンテンツの制作・提供
インテック:イベント DX プラットフォームの構築・提供


【検証結果】

  • 1. イベント・エンタメ領域におけるSSI活用
    従来は、ファン専用サイトを提供する際に、ユーザーの年齢や趣味といった個人情報を企業側で保持する必要がありましたが、SSIを利用することでユーザー自身での個人情報管理が可能になり、情報提供を必要最低限に抑えた形で、同等の仕組みを提供できることが確認できました。

  • 2. 複数会場を回遊するイベントにおけるSSI活用
    SSIによるデジタルIDを発行することで、従来、イベント企業側が参加者の個人情報を保持していない場合に確認が困難だった参加者証明や、大阪茶屋町一帯に設置された複数会場の回遊履歴の確認が、個人情報を保持することなく可能となったことを確認しました。

  • 3. 大規模イベントにおけるシステム負荷耐性の検討
    2,500 人を超える本イベントにおける「デジタル ID 発行」「限定コンテンツの閲覧」システム負荷耐性は想定範囲内であり、サーバ台数を増やすなどのシステム冗長化により数千人規模のイベントでも対応可能であることを確認しました。

実証実験で利用したイベントDXプラットフォームについて

イベントDXプラットフォームは、IPを保有するイベント企業が、参加者の個人情報を保持せずにイベントを運営できるようにするための仕組みで、以下のシステムで構成されています。

  • 1. デジタルIDウォレットアプリ「わたしID」
    インテックが提供するデジタルID管理プラットフォーム「わたしID」は、単なるデジタルIDウォレットアプリとしてだけではなく、企業がSSI 考えに則ったデジタルIDを簡単に導入できることが特長で、デジタルIDの発行および検証を行うための認証 API の基盤、エンドユーザーがデジタルIDを管理するための同名のスマートフォン用デジタル ID ウォレットアプリから構成されています。
    本実証においては、イベント参加者が後述の「謎解きクイズスタンプラリーシステム」と「デジタルコンテンツ配信システム」にアクセスするためのデジタル ID の管理を行いました。

  • 2. 解きクイズスタンプラリーシステム
    イベントのストーリーやクイズ内容を表示・提供するシステムです。本実証では、イベント参加者が謎解きクイズの各会場に掲示された二次元コードを読み取ることで、クイズ内容などが表示される仕組みとなっており、クイズの正解ごとに「わたしID」とAPI連携して各会場限定のデジタルIDの発行を行いました。

  • 3. デジタルコンテンツ配信システム
    イベント参加者のみが閲覧できる特別なデジタルコンテンツが掲載された配信システムです。本実証では、イベント参加者が謎解きクイズの各会場で取得したデジタルIDカードを本システムに提示することで、イベント参加者であることを証明できる仕組みとなっており、「わたしID」と API 連携してイベント参加者限定にコンテンツ配信を行いました。

今後の展望

インテックは、Web3.0時代におけるデータ授受の在り方を創造して、次世代デジタルID(SSI)を活用した新たな情報流通の仕組みの更なる企画・検討を進めていきます。
その中でエンタメ領域では、今回の実証実験で見つかった課題やフィードバックへの対応など、本仕組みの精緻化を図り、イベント・エンタメDXの進展に貢献するサービスを検討していきます。

株式会社毎日放送からのエンドースメント

毎日放送は社会に、人々に新たな価値を提供し続ける企業でありたいと思っております。今回はインテック様と組んで、Web3.0時代の新たな技術に弊社のエンターテインメント力をかけ合わせる実証実験を実施し、エンタメの新たな発信方法を試すことができました。今後はこの結果をアップグレードして、地域活性化という社会課題への新たな価値を創造し続けていきます。


株式会社毎日放送 末永久人

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    株式会社インテックについて

    お客様の経営戦略に沿った情報化戦略の立案からシステムの企画、開発、アウトソーシング、サービス提供、運用保守まで、IT分野において幅広く事業を展開しています。インテックは、1964年の創業以来培ってきた技術力をもとに、AI、RPA等のデジタル技術の活用や、新たな市場の創造にも積極的に挑戦しています。常にオープンな姿勢で、人、企業、社会を技術でつなぎ、自らも変革しながら「豊かなデジタル社会の一翼を担う」企業としてお客様に新しい価値を提供してまいります。

    株式会社インテックについて

    TISインテックグループについて

    TISインテックグループは、国内外グループ2万人を超える社員が『ITで、社会の願い叶えよう。』を合言葉に、「金融包摂」「都市集中・地方衰退」「低・脱炭素化」「健康問題」を中心とした様々な社会課題の解決に向けてITサービスを提供しています。デジタル技術を駆使したムーバーとして新たな価値を創造し、人々の幸せと持続可能な豊かな社会の実現に貢献します。

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    本件に関するお問い合わせ

    報道関係からのお問い合わせ先

    株式会社インテック テクノロジー&マーケティング本部 広報室 小川、長谷、稲垣

    E-mail : press@intec.co.jp

    本実証実験に関するお問い合わせ先

    株式会社インテック 情報流通プラットフォームサービス事業本部

    E-mail : eventdx_platform_info@intec.co.jp

    わたしIDに関するお問い合わせ先

    株式会社インテック テクノロジー&マーケティング本部 先端技術研究所

    E-mail : watashiid_support@intec.co.jp

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