捨てない選択。天然繊維循環プラットフォーム「BIOLOGIC LOOP」始動。

2021/08/17  株式会社 BPLab 

ファッションやライフスタイル商品の天然繊維を中心した、回収から再生の循環プラットフォームがスタートします。

株式会社BPLabは、サーキュラーエコノミーの社会実装を目指し、衣料品を中心とした繊維製品の「捨てない選択」のための「天然繊維製品*」の回収・再生の循環プラットフォーム「BIOLOGIC LOOP」を始動します。(*天然繊維製品:綿・麻・毛の素材その複合素材)


BPLab
株式会社BPLab(東京都港区 代表取締役 八代直樹/以下BPLab)は、2021年8月より天然繊維循環プラットフォーム「BIOLOGIC LOOP」の運用をスタートします。BIOLOGIC LOOPは、サーキュラーエコノミーの3原則を中核に据えて、循環のためのデザイン設計の提案から、商品の回収・再生までを行う循環型プラットフォームです。BPLabが契約した廃棄物処理事業所に回収した天然繊維製品(※綿・麻・毛の素材とその複合素材)を、新しく水や化学薬品を用いずに、新しい天然繊維資源として再生します。まずは天然繊維の循環からスタートしリサイクル技術のさらなる研究開発が行われファッション産業全体が連携することで、循環型産業へ移行することを目指します。


<サーキュラーエコノミーの3原則>
1. 廃棄物と汚染を生み出さないデザイン / 2. 製品と原料を使い続ける / 3. 自然システムを再生


ファッション産業は、世界で2番目に環境を汚染し、大量の水を消費する産業です。衣類の製造工程において、水、エネルギー、化学物質などの資源が大量に使われ、大量の二酸化炭素を排出しています。
日本の衣類におけるリユース・リペア・リサイクルの割合は約34%。残りは焼却もしくは埋め立てられます。世界ではファッション業界で毎年9200万トンの廃棄が発生し、2030年には1億4800万トンに増えると予測されています。また環境省によると、利用段階においては一年間の平均として、手放す枚数よりも購入枚数の方が多く、一年間一回も着られていない服が一人あたり25 着もあるといわれています。再生段階では、ゴミに出された衣料が再資源化されるのは5%ほどしかありません。ほとんどはそのまま焼却・埋め立て処分され、その量は年間で約48万トン。大型トラック約130台分を毎日焼却・埋め立てしていることになります。ファッションは現在、持続不可能な状態であると言わざるを得ません。
BIOLOGIC LOOP

BIOLOGIC LOOPはファッション産業と消費者をつなげて、新しい価値観を創造し、循環型産業へ移行することを目指します。また、リサイクル技術のさらなる研究開発が行われ、ライフスタイル産業全体が製品を再生する、サーキュラーエコノミーを実現していきます。
(日本において国際的な協調の元でサーキュラーエコノミー推進に取り組んでいる非営利団体CIRCULER ECONOMY JAPAN(一般社団法人サーキュラーエコノミー・ジャパン)と連携しています。)


<BIOLOGIC LOOPとは>
BIOLOGIC LOOP は“ 天然繊維循環プラットフォーム”です。設計の段階でトレーサビリティの取れた廃棄物を生み出さない素材の使用を推奨し、いらなくなった天然繊維衣類の回収を行ない、再度新しい天然繊維資源として生まれ変わらせます。そして製品と原料を使いつづけることを目指します。


BIOLOGIC LOOPは、設計段階で天然素材を2つのカテゴリーに分類します。グリーンはコットンと麻、レッドはウールです。BIOLOGIC LOOPに参加した企業・ブランドの製品には色分けされたタグが付き、購入者はそのタグ掲載QRコードから、素材情報や回収・リサイクル方法を知ることが出来ます。


GREEN(コットン・麻)
コットン・麻製品の回収を行ないリサイクル繊維に変えます。回収した古着等を紡績工場でワタに戻した再生コットン・麻と、色付きのバージンコットン・麻を混ぜ、
新しく水や化学薬品を用いずに、再生コットンや再生麻の糸や素材にします。
RED (ウール)
ウール製品の回収を行ないリサイクル繊維に変えます。
回収した古着等を紡績工場でワタに戻して、新しく水や化学薬品を用いずに、再生ウールの糸や素材にします。

<回収・リサイクル工程>

回収工程
仕分け作業


混打綿機工程
練条工程

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