“まちづくり×教育=社会実装” 豊田高専・長野高専が豊橋技科大主催まちづくりワークショップに参加

2021/12/02  独立行政法人 国立高等専門学校機構 

~市役所・地元自治組織・地域住民と連携して11回目の開催~

 豊田工業高等専門学校(略称:豊田高専、愛知県豊田市、校長:田川智彦)環境都市工学科の都市計画研究室(佐藤雄哉 准教授)と長野工業高等専門学校(略称:長野高専、長野県長野市、校長:土居信数)環境都市工学科の柳澤研究室(柳澤吉保 教授)・轟研究室(轟直希 准教授)は、豊橋技術科学大学(愛知県豊橋市、学長:寺嶋一彦)建築・都市システム学系都市計画研究室(浅野純一郎 教授・坪井志朗 助教)が主催する、長野県飯田市橋南地区を対象として2021年7月~9月に地域のまちづくり課題を解決するためのアイデアを検討する「飯田シャレットワークショップ」に参加しました。また、2021年10月23日(土)に開催された、ワークショップの検討成果を飯田市長や地元まちづくり委員会の方々に発表する成果発表会にも参加しました


最終発表会で模型を使いながら提案内容を説明する学生
飯田シャレットワークショップについて
 飯田シャレットワークショップは、長野県飯田市を対象として、地域のまちづくり課題を解決するためのアイデアを検討するワークショップです。
 本ワークショップは、豊橋技術科学大学と飯田市との包括的連携協定をうけ、豊橋技術科学大学都市計画研究室(飯田サテライトラボ)が主催するもので、2011年度から毎年夏に4泊5日程度で実施しており、2021年度で11回目を迎える取り組みです。飯田市役所のバックアップを受け、飯田市各地区の自治組織であるまちづくり委員会と連携しながら、地域の実情を踏まえ、場所やテーマ、取り組み内容を変えて取り組んでいます。この取り組み開始当初から、豊橋技術科学大学からの参加の打診を受け、豊田高専・長野高専などをはじめとした高専の教員・学生の参加を得て取り組み内容が発展してきました。これまで、豊田高専・長野高専以外にも多くの高専の教員・学生が参加しています。
【飯田シャレットワークショップHP】https://iidacwstoyohashi.wixsite.com/since2011

今年度の飯田シャレットワークショップの概要

リモート打ち合わせの様子

 今年度はコロナ禍ということもあり、リモートワークによるグループ作業を中心としてワークショップを実施し、昨年度に続き、飯田市中心市街地(橋南地区)を対象地域としました。2021年8月19日~21日と25日~28日をグループワーク期間とし、日々進捗を確認・議論する発表もリモートで実施しました。今年度は、豊橋技術科学大学から14名、長野高専から5名、豊田高専から3名、函館高専から1名の計23名の学生が参加しました。学生を3つのグループに分け、「飯田市の拠点の在り方を考える-リニア開通後を見据えて-」をテーマとして、まちづくりへの具体的な提案を検討しました。


シャレットワークショップの成果概要
 今年度は、3つのグループが以下のテーマで地域のまちづくり課題に対する解決策を提案しました。

ウッドデッキの提案模型

・愛宕地区・四季の広場(扇町公園)を含めた橋南地区のまちなか回遊プランの開拓
 中心市街地を来訪者が回遊してもらうためのプランを検討し、四季の広場へのウッドテラスの設置や回遊を促すためのオブジェの設置などを提案しました。


JR飯田駅前拠点施設の提案模型

・飯田駅周辺の拠点デザイン
 開業を控えるリニア中央新幹線長野県駅とJR飯田駅を結ぶ手段として、線路と道路の両方を走行可能な新交通システム「DMV(デュアルモード・ビークル)」の導入や新文化会館を核とした集客施設のJR飯田駅周辺への設置などを提案しました。


新たな賑わい拠点の提案模型

・飯田の料亭・お座敷文化の継承と崖地の新施設開発のあり方
 これまでの料亭・お座敷文化を「おもてなし文化」として現代にも継承し、飯田市中心市街地が“丘の上のまち”という特性を活かし、新たな賑わい拠点の整備に崖地・斜面地を活用することで、丘の上のまちの眺望を市民の共有資産として生かすことを提案しました。


 10月23日の成果発表会に参加いただいた佐藤健 飯田市長からは「とても夢のある提案をいただいた。面白いアイデアがたくさんあり、参考にさせていただきたい。」と評価いただき、地域住民の方々からも「具体的な検討・提案をいただき大変感謝している。」と評価いただきました。
 成果発表会の後半では、各グループの学生と地域住民の方々が車座で個別の提案内容などに対する議論を深める時間が設けられ、各グループでより詳細な議論が展開されていました。
全体での成果発表の様子
多くの住民の方々に ご参加いただきました
地域住民の方々との白熱した議論
各グループでの議論の様子
函館高専の学生は遠隔で参加
参加者の集合写真


【豊田工業高等専門学校について】
 高等専門学校(以下「高専」)は、社会が必要とする技術者を養成するために1962年(昭和37年)に設立されました。高専は、中学校の卒業生を受け入れて、1学科40名による5年間の一貫教育を行う高等教育機関です。
 豊田高専は1963年(昭和38年)に愛知県豊田市に設立され、幅広く豊かな人間教育を目指し、数学・英語・国語などの一般科目と実験・実習を重視した専門科目に基づくカリキュラムにより、実践的、専門的な技術者教育を行っています。
 卒業生は、約半数が国立大学の3年次編入学や高専の専攻科に進学し、約半数が多様な産業分野で実践的技術者として活躍しています。

【学校概要】
学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構 豊田工業高等専門学校
所在地:愛知県豊田市栄生町2-1
校長名:田川 智彦
設立:1963年
URL:https://www.toyota-ct.ac.jp/
事業内容:高等専門学校・高等教育機関

【取組担当者】
豊田工業高等専門学校 環境都市工学科 准教授 佐藤 雄哉

【本リリースに関する報道お問い合わせ先】
豊田工業高等専門学校 総務課 総務企画係
TEL:0565-36-5828(平日8時30分から17時)
e-mail:soumu@toyota-ct.ac.jp

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