小池知事記者会見 2024年06月21日 - ●1 大雨警報 ●2 環境施策 ●3 デフリンピック ●4 産業振興の取組

2024/06/21  東京都  

令和6年(2024年)6月21日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和6年6月21日)

知事記者会見
2024年6月21日(金曜)
14時00分~14時50分

【字幕版】は「東京動画」をご覧ください。

知事冒頭発言

1 大雨警報

【知事】今日は4件お伝えいたしますが、まず大雨の警報が出ておりますのでお知らせをしておきます。九州地方で線状降水帯が発生して、記録的な大雨ということで、皆さんも報じておられるとおりでございます。また、先ほどですね、近畿地方、東海、そして関東甲信の地方でそれぞれ梅雨入りということであります。そういう中で今度、今、九州で線状降水帯が発生しているわけですが、今、大島の方でもですね、大島と伊豆諸島の北部の方ですけれども大雨警報が、また加えて利島と新島と神津島に土砂災害警戒情報が発表されております。現在も雨が激しいという報告を受けておりまして、土砂災害には厳重に警戒をしていただきたい。また、気象情報、また町村、町や村からの防災情報に十分ご留意いただきたいというのを、冒頭お伝えをしておきます。

2 環境施策

【知事】それから環境施策についてお知らせを申し上げます。毎年のようにですね、夏になりますと、と言いましょうか、地球全体ですね。世界各地で熱波が襲っているという情報を皆さんもお伝えになっているかと思います。気候の変動の影響ということも考えられまして、人類共通の課題となっております。都民の暮らしを脅かす大きな不安の一つでもあります。熱中症ですが、もはや災害といっても過言ではない状況で、前も、今年の夏はこの熱中症、命に関わるレベルということをお伝えしてきたとおりでございます。グテーレス、国連のですね、事務総長も、もはやglobal warmingではなくて、boilingだと言って、地球沸騰化だということをおっしゃいました。まさにそういった現象が今、世界各地で起こっていて、昨日、メッカですね、今巡礼のシーズンでありますので、メッカというのは大体普段でも200数十万しか住んでいないというか、200数十万の人口なのですけど、そこに大体200万人以上が毎年お参りをするというのがイスラムの教えの一つなのですけれども、そこで熱波が襲って、熱中症で最新のところで千人は亡くなっているということが伝わってきております。このようにですね、非常に熱中症、命を奪うという、それが世界で今起こっているという話でございます。さて、どうするのかということでございますけれども、いくつかのこと、お伝えをしたいと思います。まずですね、自然豊かな持続可能な都市の実現ということが求められているわけで、昨日も大手町の方に行きました。やはり緑というのは極めて都市にとって重要であると改めて痛感したところでございます。昨日の大手町のようにですね、森ができている、都心に森ができているわけですけれども、最近の大規模な民間開発で色々な工夫をしまして、緑の工夫をして、緑を確保する様々な事例ができていまして、合わせて6万平方メートルを超えます緑の空間が生み出されてきているということです。私、2016年から、任期中でありますけれども、新たに整備した都立公園についても、東京ドームの約7個分に上るということで、着実に進めているわけでございます。要は、緑を「守る」「育てる」「活かす」、その取組を加速していく必要があります。そのために東京グリーンビズを立ち上げているところでございまして、例えば屋敷林ですね。相続で大変大きなお宅が、その後相続税のためにですね、そこのお屋敷を手放す。その時に屋敷林も手放すことになってしまうという状況。また、農地の保全ということも、これも相続税関係になってくるわけでございますけれども、都市の開発に合わせた緑をどうやって創出して守っていくかということも、都として今回の予算にも、そういった対策も当初予算に盛り込んでいるところでございます。そういう中で自然が有する機能を猛暑対策などに生かしていこうというグリーンインフラの整備、更には生物多様性を守る拠点も新たに整備もいたしております。こうやって一つだけじゃなくて、色々な取組を都民の共感とともに進めるということが重要だと考えておりまして、またそれを実行中でございます。具体的な話、何点かあるのですが、まず山の日の全国大会、近づいてまいりました。こちらの動画ご覧ください。

(動画放映)

【知事】はい。ということで、前にもお伝えしたこの山の日でございますけれども、8月11日(日曜日)が国民の祝日、山の日になっています。その日、10日(土曜日)と11日(日曜日)ですけれども、J:COMホール、八王子ですね。記念式典を開催してトークセッション、自然をテーマにしてステージイベントなどを行うということで、今日から申込みを受付開始ということでございます。ぜひ、色々なプログラムありますので、ご参加いただきたいと思います。これが1点であります。1点というか、次も同じなのですが、これに合わせて東京たま未来メッセで歓迎フェスティバルを開催をいたします。そこで丸太切りとか林業の体験ができますほか、楽しいイベントも用意していますので、こちらにも足を運んでいただければと思います。この大会も契機にしまして、東京グリーンビズが掲げる「みどりと生きるまちづくり」の取組、広く発信をしていきたいと思います。東京の豊かな緑や山々について、皆さんに幅広く知っていただく機会になろうかと思います。これが1点目。次に先ほどもお伝えした熱中症対策ですけれども、今週ももう既に真夏日を記録しておりますよね。本当に寒暖の差が激しくて、体調を合わせるのが難しいという局面だと思いますけれども、どうぞお体注意していただければと思います。今年の夏は以前からお伝えしているとおり、例年よりも暑いですよということを、命に関わりますよという点についてもお伝えしております。どうぞ冷房、暑い時はですね、冷房設備、整う場所で暑さをしのいでいただければと思います。そこでクーリングシェルターなのですが、区市町村で、それぞれ公民館とか図書館などに、公共施設ですね、そこに順次クーリングシェルターの指定を進めています。このたび、WEB上の防災マップがございますけれども、そこにシェルターはここですよというマークを表示をいたしますので、お出かけ先でちょっと体調どうかなという時にはですね、逃げ込む先として、スマートフォンでその場所を簡単に探せるようにいたしましたので、ご活用をしていただきたいということでございます。それから熱中症を防ぐための取組についてですね、「熱中症予防 くらしの知恵」を募集をいたします。昨年もですね、うちはこんなことして防ぎましたよとか、こういったことで楽になりましたよ、そんな例をですね、色々ご応募いただきました。昨年、そうやって色々な工夫、そしてポスターなどでもお寄せいただいた様々なノウハウ、これも紹介をしてまいりましたけれども、今年については日常生活で実施している事例の写真を募集をしたいと思います。最近は、写真はスマホでポンと簡単に撮れたりもしますので、ぜひそれを送っていただきたい。良い事例はですね、ホームページなどで広く皆で共有したいと思います。暑い夏を一緒に乗り切るためにもですね、皆様のこんな工夫をしていますという事例を写真に撮って、お伝えいただきたい、ご応募いただきたいと思います。環境局と総務局で担当しております。

(会見で放映した動画は、こちらをご覧ください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:603KB)
(「第8回「山の日」全国大会 参加者募集」は、こちらをご覧ください。)
(「沸とう京 指定暑熱避難施設をマップに掲載」は、こちらをご覧ください。)
(「沸とう京 熱中症対策 くらしの知恵を大募集」は、こちらをご覧ください。)

3 デフリンピック

【知事】それからデフリンピックがですね、来年、この東京で行われるわけでございます。コロナ禍で開催した東京2020大会ですが、まさに東京が一つになりました。そして世界中に勇気と感動を届けることができました。YouTube(など)を通じて、オリンピック・パラリンピックを見たという方は、世界の人口にも、それに匹敵するぐらい、色々と合わせればですね、多くの方々ご覧いただいていると思います。大会が色々なレガシーを残しているかと思いますが、東京は多様性と包摂性にあふれる都市でございます。このオリンピック・パラリンピックをきっかけにですね、色々な分野で大きく変化を遂げております。オリンピック憲章にうたわれる理念、広く浸透するように設定したのが人権尊重条例でございます。それから障害者差別解消条例も定め、更にはソーシャルファーム条例も定めております。要は全部これ、共通するのが「人」なのですね。「人」に焦点を当てた数々の条例を、この東京都では制定をしてまいりました。それから宿泊施設が、車いすが通れるように、このドアの間口をですね、少し広げていただくとかですね。それから耳の不自由な方はこうピンポンと、ルームサービスが来ても分からないということで、光でもうチカチカと伝えてくれるとか。色々そのニーズに応じた改善を宿泊施設なども協力してやってくれました。バリアフリー化も進んで、様々な道と、歩道と道路の段差、微妙なところなのですけれども解消するということも進みました。要はソフトとハードの両面から様々な対応を進めてきたわけでございます。早速来年のデフリンピックの場でですね、こういったことが有効に生かされ、また多くの方の参画を得まして、成功に導きたい。そしてまた誰もが輝く共生社会の実現に向けた大きな流れを加速していくこと、重要だと考えております。今日はですね、そのデフリンピックに関連して東京2020(正しくは東京2025デフリンピック)に向けた取組、お伝えをしてまいります。このデフリンピックですけれども、多くの日本選手が活躍できるように、まず全国から即戦力の選手を発掘するということも必要なのです。オリンピックの競技についてはですね、国内でも色々な個人や団体で競い合っているわけですけれども、例えばデフリンピックのたくさんの競技に、既にデフの選手がいるかといったら、いない場合もあるのですね。だから、せっかく日本で開かれる、東京で開くデフリンピックですから、選手をですね、発掘・選考していこうということで、トライアウトイベントを開きます。6月中に2回開催をいたします。例えば、その選手を確保したいということでは、ハンドボールですね。そのほか、4競技で大会出場が期待できる方をですね、見出し、また競技団体による強化や育成の対象にしていこうということでございます。未来のメダリストが生まれるように、都として選手の発掘・育成につなげていきたいということで、6月29日、来週の土曜日、トライアウトと言っていますけれども、発掘して選考していこうという、こういうイベントですけれども、6月29日(土曜日)に行います。デフリンピックの応援隊として、この大会公式マスコットのゆりーと、そして各地のキャラクターも応援に駆け付けますし、また府中市が主催をされますデフリンピアンとの交流会もあります。応援アンバサダーを務められますのが川俣郁美さんという、パラなどの時もサポートしてくれている方ですね。この川俣さんとミニトークも行ってまいります。ご本人がろうの方でございます。皆様、ぜひこの場にお越しいただいて、聴覚に障害があってもスポーツやってみようという、またぜひ名乗り出て、参加していただきたいというふうに思っております。そのお知らせでございます。生活文化スポーツ局が担当いたしております。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:324KB)
(「パラスポーツ次世代選手発掘プログラム」は、こちらをご覧ください。)
(「東京2025デフリンピック応援企画を実施」は、こちらをご覧ください。)
(「東京2025デフリンピック応援隊を結成」は、こちらをご覧ください。)

4 産業振興の取組

【知事】次に産業振興についてのお知らせでございます。産業振興、本当に今、産業革命とも言えるような、それもものすごいスピードでですね、大転換が行われているということで、産業も大きく姿を変えようといたしております。この流れをですね、キャッチアップして、東京の稼ぐ力を高める、我が国の経済を牽引をしていくということが必要であります。こうした思いで先般のイノベーションの拠点となるTIB(Tokyo Innovation Base)、有楽町にオープンさせました。そこにはですね、新たな産業の担い手となるスタートアップの方々、大変たくさん全国からも来ていただいている、世界からも来ていただいて、そのスタートアップを強力に後押しをしている東京都でございます。都内の企業の99%、言うまでもないのですけれども、高い技術力を有する中小企業の存在、これはもう東京の強みと言っていいと思います。昨今の物価高騰の中でもですね、経営しっかりと下支えをするということで、この東京の活力を維持をしているところでございます。今回、多摩地域にですね、東京たま未来メッセを開設して、もう2年以上になりますかね(正しくは、約1年8か月)。そこではですね、中小企業の技術力を生かしたイノベーションの創出も促しているところでございます。それから観光産業ですね。インバウンド、急増しておりますよね。この機を捉えて東京の魅力を一層磨き上げていく。そしてアニメ東京ステーション、こちら東京都が運営しておりますけれども、運営というか、(一般社団法人日本)動画協会の皆さんと連携して進めておるわけですけれども、こちらは日本のキラーコンテンツの魅力を存分に発信する場となっております。それからプロジェクションマッピングもですね、無から有を生み出して、多くの方々に楽しんでいただく観光の名所に変わっているということで、新しいこのような工夫をしていく。消費、そして産業の活性化ということを図ってまいります。色々な取組をしてまいりましたけれども、それが一つずつ着実に実を結びつつあると、このように考えます。その成果の一つ、ちょっと今触れましたけれども、東京を訪れる外国人の旅行者についてですけれども、調査の結果が出ました。これはですね、感染症、コロナの厳しい時期を乗り越えまして、インバウンドの需要について順調に回復し、また令和5年に東京を訪れた外国人旅行者数をまとめたところ、コロナの前と比較いたしまして、コロナの、5類に移行する前ですね、と比較しまして3割増しの過去最高。2026年の都の政策目標を先取りをしております。もうちょっとで2千万人だったのですけども、非常に多くのインバウンドの皆さんが来られたということが、こういう調査での数値が出たということであります。そして外国人旅行者による観光消費額も、これも一つの産業にも匹敵するかと思います。円安の効果もあるでしょう。コロナ前と比較をいたしまして、倍以上となる過去最高ということで、こちらの方は2030年の目標を既に上回っているという、そういう調査でございます、経過でございます。これからもやはり東京の誇ります、また、江戸時代からの歴史、文化、自然、そしてナイトタイムなどですね、本当に様々な魅力を更に磨き上げていく必要があります。そして観光都市としての東京の発展に結び付けていきたいと思います。それから脱炭素化の支援なのですけれども、中小企業の皆さんがですね、グループでCO2の削減に取り組む際の支援についてお伝えします。このところ近年ですね、脱炭素の取組というのは、例えば原料の調達から製造、それから配送、そして更には販売ということ、一連のサプライチェーンですけど、全体で見ていく必要があります。そこでそうした中小企業がグループで一体的にCO2の削減を図る取組を新たに東京都が支援をいたします、というお知らせでございます。これはCO2の削減計画を作成などに対して、専門家のアドバイスを受けられたり、その排出量を見える化するようなシステム、それから省エネの設備導入、これらへの助成を行うというものであります。ですから原料のところから加工から、ずっとその間のCO2をいかに抑えるかという全体とシームレスな、全体といったほうがいいですね。それをどうやって下げて、抑制していくか、CO2の排出を削減していくか、抑えていくかという、そのための都としてのサポートでございます。何か、なんとか組合とかわざわざ作る必要はありません。エントリー、助成の申込みの時のエントリーで皆さんが一体としてお申込みいただければ、1企業で上限の各社の、5社だったらば1億5千万円になりますけど、各それぞれは3千万円のこのサポートを行うというものでございます。それから全く毛色が変わりますけれども、ファッションコンクールもこれまでいくつも行って、新しい人材の発掘ですね、これなども行ってまいりました。若手のデザイナーを見出して、そして世界で活躍できる人材を育てていくということで、二つコンクールをやってきました。学生向けのファッションコンクール、今回3回目で「Next Fashion Designer of Tokyo」というこのコンクールを設けております。更にその中でフリー部門とインクルーシブデザイン部門とその二つのエントリーがございます。部門があります。フリー部門と、それから障害、インクルーシブデザインというのは障害のある方も含めて、誰もが楽しめる服を生み出す。車いすで生活される方にとってはですね、スカートとかですね、それからズボンのポケットをこう探るとかですね、何か中身を探るとか、そういった時に色々、この車いすの腕を置くところが邪魔になったり、また腕置きの部分が袖が引っかかるとかですね、そういったところに色々な工夫をするというのがこれまでの例で出ております。インクルーシブデザイン部門という、このフリー部門とインクルーシブデザイン部門と二つ設けるということで、今回も審査員長には東京藝術大学の日比野学長にお務めいただきます。それから副審査員長として、ファッションディレクターの原由美子さん。我々の世代からすると神様みたいな人なのですけれども、ご就任いただきます。また著名デザイナーの森永邦彦さん、そして高橋悠介さんも審査に当たっていただきます。ぜひですね、もうこの数年間で三宅一生さんとか、高田賢三さんとか、森英恵さんもお亡くなりになられて、大変悲しいところでございますけど、その次の世代をどうやって育成していくか。その才能をいかに見出すかという、そういうきっかけになればと思っております。もう一つのファッションに関連してのコンテストでございますけれども、着物の生地などを生かしたコンテストで、「Sustainable Fashion Design Award」、こちらも開催をいたします。これ、ちょっとこだわりを持ってやっています。服装のウェア部門と、バッグなどのファッショングッズ部門の二つで、若手の方が力を競い合う場とするということで、こちらは審査員長にノルベール・ルレさん。こちらも前回もお願いしています。そして同じく前回も、その前もお務めいただいている篠原ともえさん。最近は実業家としても、ファッションデザイナーとしても活躍されておられます。副(審査)員長、務めていただきます。それからサステナブルという点で、メルカリの会長さんの小泉文明さんにも審査員を、去年もそうでした。お務めいただくこととなっております。いずれのコンクールもですね、9月20日(金曜日)まで作品を募集します。審査と同時に多くの方々によるSNSなどを活用した人気投票も行いますので、どうぞ学生の皆さんがですね、そしてまた我こそは、と思う皆さんがこういうコンテスト、ファッションデザインのコンテストにこの夏、活用してですね、取り組んでいただきたいということでございます。受賞者にはブランドの立ち上げ、またパリでの展示会参加(支援)、心強いと思いますよ、これ。奮ってご応募いただきたいということでのお知らせでございます。今日は4点、冒頭は大雨に関してでしたけれども、お伝えを申し上げました。お待たせしました。どうぞ。
(詳細は、産業労働局へお聞きください。)

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:464KB)
(「国・地域別外国人旅行者行動特性調査の結果」は、こちらをご覧ください。)
(「令和5年訪都旅行者数等の実態調査結果」は、こちらをご覧ください。)
(「サプライチェーンにおける脱炭素化促進を支援」は、こちらをご覧ください。)
(「学生向けのファッションコンクールを開催」は、こちらをご覧ください。)
(「着物等を活用したファッションコンテストを開催」は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】知事ありがとうございました。幹事社から1問、知事選について伺います。4月の衆院東京15区補欠選挙で、知事は第一声を含め、連日街頭で応援演説をされていました。今回はご自身の選挙ですが、公務優先ということで未だ街頭の活動はないと思います。どのような心境、もしくは戦略の変化があるのでしょうか。また明日はですね、八丈島で街頭演説をされるというふうに告知されておりますけども、どのような思いがあるのでしょうか、教えてください。

【知事】まず一番最後のご質問ですが、2回目の選挙は2020年でコロナの真っ最中。街頭演説も外に行くこともなかったという、本当に、これまでにない選挙戦でございました。最初の2016年の選挙の時は一番最初にやはり、やはりと言いましょうか、2016年の際はですね、一番最初の遊説の地を、島を選びました。そして早速明日でございますけれども、八丈島を訪れまして、八丈の様々な産業など、先日も伺ったばかりでございますけれども、そちらの方で選挙活動を行ってまいります。今回、公務優先として取り組んでいるわけでございますけれども、一方で昨日も第一声を出発式と名付けまして、事務所内で行わせていただきました。前回の東京15区の選挙というのは本当に経験したことのないような選挙で、いきなり亀戸の第一声がですね、これもう本当に身の危険を感じるような第一声の場となりました。今回一体どうなるのかちょっと見守っていきたいという気持ちも正直ございます。前回はそういう特異な選挙であったが故にですね、色々と支援に力も入れたところでございます。いずれにしましても街頭演説など、島民の皆さん、都民の皆さん、それぞれの場でもってお会いできるのを楽しみにいたしております。ちなみに島の私のポスターについてはですね、そこは「都民とともに」の部分を「島民とともに」ということで、大切に、そういったところは大切に行っているところでございます。これからもですね、奥多摩の方にも伺いまして、ポイントポイントでの街頭演説などを行っていくことを予定をいたしております。

【記者】ありがとうございました。幹事社から以上です。質問がある社は、所属と氏名を明らかにして、知事の指名を受けてからお願いします。

【知事】TBSさん。

【記者】TBSの田原です。よろしくお願いします。有機フッ素化合物、PFASを巡る問題でお尋ねします。今後、都として血液検査を公費で実施するお考えはありますか。

【知事】まず、PFASは非常に幅広いです。一方で、この有害の可能性があるということで、PFOS、PFAS、AじゃなくてOですね。PFOS、それからPFOA、最後がA、そしてもう一つということで、三つが特に注目をされているわけですけれども、まだ国の方の専門家会議でも、どの程度、その血中の濃度で、どんな健康影響が出るのかについて明らかでないというのが実情です。血中濃度に関する基準はどうなのだ、血液検査のみで健康影響の把握はどうなのだということを、これらの専門家会議の方で困難だというふうにしております。都として、国に対しまして、最新の科学的な知見を踏まえて、健康への影響はどうなのか、環境に関しての評価を明確にしてほしいということをお伝えしているところでございますし、また健康影響がですね、健康の影響など懸念される場合は、対策なども合わせて検討をいたしてまいります。また、自治体への情報提供、必要な支援を行うように要望しているところです。PFOSについては、まずその調査も、水道水の安全性の確保と地下水の調査を行っております。この数年間もずっと着実に行ってきていて、都内全域で260の箇所を調べるなど、もう既に開始をしております。世界中の基準がどうなるのかということも着目されるところでございます。WHOが確か100(ナノグラム/リットル)、それから我が国ではこれまで70(正しくは、PFOSとPFOA合わせて50ナノグラム/リットル)、あれ、アメリカが70(ナノグラム/リットル)だったのかな、アメリカが70(ナノグラム/リットル)だったのをいきなり0.2(ナノグラム/リットル)にするという話になって(正しくは、PFOSが0.02ナノグラム/リットル、PFOAが0.004ナノグラム/リットル)、結局、現時点では4(ナノグラム/リットル)にするとか、今、EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)と、連邦政府がどういう数値を出してくるのかも注目もしているところでございますけれども、都としてなすべき地下水の調査など、それぞれの自治体とも連携しながら進めているところでございます。

【記者】じゃあちょっとすみません、追加で、そうすると、今後、都として優先的にこのPFASの問題で取り組むとか、取り組もうと考えている、こう具体的なことは何かありますか。

【知事】基本的にはですね、地下水の調査を今やっているということ。それから国、今申し上げましたように、国にはですね、基準やその実際の影響が一体どうなるのか、どうなっているのか、その評価を明確に示してもらうという要望を出す。そして災害の時は、じゃあどうするのだという話も出てくるかと思うのですけれども、その時は飲用では、地下水を使った井戸水などですけれども、それの活用については飲用はお控えいただいて、そして、飲用を控えるというのは、そのPFOSの問題だけではなく、例えば地震などがあった時にはですね、この地層の変化が出てくることによって、水質も変わってくる恐れがありますので、PFOSということだけではなくて、災害の時の井戸水の使用は、生活用水に留めていただくということなども徹底していきたいと思っています。今、日本中でそのPFOS問題というのは色々な例で出てきているかと思いますけれども、だからこそ国として、明確にどのような科学的な問題があるのかどうかというのをまとめていただきたい。このように思っております。

【記者】分かりました。

【知事】東京新聞さん。

【記者】東京新聞の渡邊です。先ほどの都知事選の質問に関連してなんですけれども、公務優先で取り組んでいるとおっしゃっていまして、昨日も視察に行かれたかと思うんですけれども、また来週も視察が入っているかと思います。選挙戦期間中にこう積極的に視察行かれる、その狙いを改めてお聞かせください。

【知事】公務として各地に視察に行くというのは、平時でもそうでございますし、またできるだけ現場を見て、色々な事例を確認をしていくというのは都知事として普通のことだと思います。昨日伺いました兜町の、日証館などあとK5というところなど、本当にちょうど7月3日(水曜日)に渋沢栄一のお札も出ることもこれあり、非常にリノベーションが素敵にできているということは、これまちづくり全体にもつながる話でございますので、とても参考になる場所でございますし、それを都としてより広く伝えていくというのは、私の視察とともに、よりこの伝播力と言いましょうか、効果があるのではないかなというふうに思っています。

【記者】ありがとうございます。

【知事】じゃあ日テレさん。

【記者】日本テレビ内藤と申します。都知事選に関連してなんですけれども、都知事選において20人以上の候補者を出して掲示板をジャックするという、政治団体ありますけれども、この政治団体の活動についてこう知事、どうお考えになるか教えてください。

【知事】昨日から皆さん報道もされ、そして掲示板は、公設の掲示板はもう都民の皆さんに、目に触れるような場所だからこそ、その効果があるというものでございます。それに対して色々な思いは多分、皆さんと共有する部分が多いのですが、すいません、私、候補者の一人なので、それについてのコメントは差し控えた方がいいのではないかと思います。思いは多分、皆さんと同じでございますが、候補者でございますので、よろしくお願いいたします。

【記者】すみません。追加で1点もしお答えいただけたらと思うんですけれども、そのこれまでに考えられなかったこういった妨害行為とか、そういったことが見られることは同じ候補者としてどうお感じになられますでしょうか。

【知事】その方々は妨害と言わないのでしょうね。それぞれ主体が変われば、おっしゃることも変わるかと思いますが、いずれにしましても候補者という観点から控えていくべきだというふうに考えます。じゃあMXさん。

【記者】TOKYO MXの椿原です。知事選に関連してお伺いします。先ほど、知事の発言でも奥多摩にも伺うというような発言ありましたけれども、今日ほかの複数の候補者も多摩地域を回って街頭演説に立たれています。小池知事は多摩格差に対して、これまでどう取り組んできたか、そして3期目では多摩格差、どのように解消に向けて、どのように取り組むか、お考えありましたら教えてください。

【知事】私は思うに、多摩は多摩の魅力がありますので、逆の意味での格差も多いかと思います。ただこれまで、それぞれ市町村(総合)交付金でございますけれども、これをずっと増額を重ねてきました。そして都と一体として進める事業で、今回、今年度については、それぞれの地域で必要な施策に充てるための交付金ということで、620億まで積み上げてきました。この8年間で100億を超える交付金を増額をしてまいりました。また、多摩都市モノレール、今回は箱根ケ崎まで(延伸)がまず明確に決まっておりますけれども、また町田の方面の方でも、色々な市民の方々も動きを見せて、この数年、かなり前から見せておられます。色々なご要望を色々な分野でいただいておりますが、400万人を有するこの多摩を、この魅力をどう磨いていくのか、これについては農業、そしてまた産業、また大学が集積もしている地域ですので、それらを生かしていくということで、多摩についての魅力を、更に効果的に上げていきたい。そのために市長さんや、町村長さんとも連携をして進めているところでございます。本当に多摩の魅力はあふれていると思っておりますので、都としてもこれからも多摩の振興について取り組んでいきたいと考えております。

【記者】追加でお伺いします。これまでも都として支援を進めてきたというお話あったんですけれども、例えば給食費の無償化などでは大きく一歩前進したところもありつつ、23区内ではもちろん給食費の無償化進んでいる一方で、多摩地域ではなかなか難しいであったり、支援があっても難しいという声を上げている自治体もあるんですが、そのあたりの解消についてはどのようにお考えでしょうか?

【知事】給食費の無償化ということ、それぞれ市長さんや自治体の長のご判断で、もうだいぶ進んでおります。それに東京都がサポート、色々な意味でサポートさせていただいております。むしろそうやって進んでいるが故に、どのような形がいいのか、また、子育てと教育にお金のかからない流れというのは、東京都がこれまでも作ってきた部分でございます。そういった中で編み出していくべきではないかとこのように考えております。

【記者】ありがとうございます。

【知事】どうぞ。

【記者】読売新聞の大野です。知事選の話で、昨日、知事もご存知かと思うんですけど、ポスターの掲示板がですね、とってもたくさんの候補者が出た影響もあってですね、結局56人に対して用意できた看板の数が48枚。残りの人たちは皆クリアファイルに入れて、端っこの方にはっつけてみたいな対応になったんですけども。かなり前から50人を超えるんじゃないかという話が報道でも出ていました。それに対して都選管も色々言い分があるんでしょうけども、結果的に皆同じように、掲示板の看板を設置、候補者分用意できなかったというこの結果について、知事としてどのようにお考えでしょうか。

【知事】基本的に、公正な選挙を行うために独立して設置されているのが選管でございます。選挙管理委員会。その決定に基づいたもので、今回のような対応策になったかと思います。ですから、詳細については選管の方にお聞きいただきたいと思います。以上ですね。

【記者】ありがとうございました。

【知事】NHKさん。

【記者】NHK中村です。関連でなんですけども、都の選管の方から知事に対して、例えば今回のこの対応でですね、その公選法上であったり、公平性の観点から特段問題ないというご報告を受けたりはされているんでしょうか。

【知事】今、申し上げましたように、公正な選挙を行うということでできているのが選管でございます。これの決定も選管によるもので、選挙管理委員長ほかおられるわけでございます。選管の決定ということでございます。

【記者】追加でもう1点。あの少し選挙の、選挙のことで、知事、選挙戦に入ってからも、追加の公約を次々とお示ししますという考えを示されておりましたけども、ご予定はございますか。

【知事】そうですね、色々精査しながらお伝えを、タイミングを見てしていくというのが選対の考えでございます。

【記者】この土日にあったりは。

【知事】また、お知らせはすると思います。

【記者】ありがとうございます。

【知事】よろしいでしょうか。手が挙がっている星野さん。星野さん。フリーランスの方。

【記者】はじめまして。

【知事】はい。

【記者】はじめまして。パラスポーツをメインに取材活動しております、フリーランスのライター星野と申します。今日はこのような機会をいただきありがとうございます。先ほどお話ありました。東京デフリンピックについて質問させてください。開幕まであと500日余りとなった今ですが、東京で開催される大規模なパラスポーツ大会となりますと、小池都知事におかれましては、東京パラリンピック以来になるかと思います。東京パラリンピックでは先ほどもお話も、レガシーのお話ありましたが、街のバリアフリー化が進んだり、またパラスポーツや障害についての教育プログラムが実施されるなど、色々プラスの影響もありました。一方で大規模なスポーツ大会開催に対するマイナスの意見も生まれています。そこで小池都知事に改めてお伺いしたいのですが、東京デフリンピックをこのタイミングで開催、東京で開催することの意義について、都知事のお考えを今お聞きできたらと思いますし、また大会閉幕後、東京の街のイメージとして、こうレガシーですとか、何かこう期待しているようなことがおありでしたら、ぜひお聞きできればと思います。よろしくお願いします。

【知事】パラリンピックのほかに、例えばこの今回の、来年開きますデフリンピック、スペシャルオリンピック(ス)などなど様々な分野としてありますが、デフリンピックも歴史も長いと聞いております。ぜひこれを機会に、ろう者の文化への理解を促進をする、そして共生社会の実現への弾みとなると思うのですね。一方でその弾みの中でも、手話は文化だということ、条例もできておりますけれども、それと今の技術革新と連携をさせまして、ユニバーサルコミュニケーションを促進するというのは、東京から発信をする意味、意義、それもとても大きいと思うのです。先日皆さんにもご紹介しましたけれども、この都庁の受付にも、透明の板にですね、アクリル板、透明なアクリル板というとコロナを思い出してしまいますが。そうじゃなくて、透明の板のところにこちらが日本語でしゃべって、それをですね、また例えば英語に変えてくれるとか、何語に変えてくれるとか、そういった、言語を超えた形も伝えられますし、色々なこの手話を読み解くようなカフェも、みるカフェなども以前ご覧いただいたかと思います。日本の一種のAIだと、一種というかAIそのものなのかな。これを活用したデフリンピックの技術と、デフリンピックを通じた技術ということを世界に発信もしていく。何よりも全ての人々が輝くインクルーシブな街というのを、それだけでも凝縮することになろうかと思いますので、ぜひとも成功させていく。そのためにも皆さんのご協力をお願いをしたいと、このように思っております。

【記者】ありがとうございました。

【知事】今日もありがとうございました。以上でございます。

※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。

(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)