河野外務大臣会見記録 (6月14日14時26分) - ●冒頭発言 ●(1)河野外務大臣のモンゴル訪問 ●イラン情勢 ●香港における「逃亡犯条例改正」に反対するデモ

2019/06/14  外務省 

記者会見

河野外務大臣会見記録

(令和元年6月14日(金曜日)14時26分 於:本省会見室)

動画版

冒頭発言

(1)河野外務大臣のモンゴル訪問

【河野外務大臣】6月15日から17日にかけて,モンゴルを訪問いたします。外務大臣のモンゴル訪問は最後は2010年と伺っておりますので,9年ぶりになります。16日にツォグトバータル外務大臣との間で会談を行う他,要人への表敬を予定しております。
「戦略的パートナー」と位置づけている日本とモンゴルとの関係で,政治,経済,文化あるいは人的交流,様々な分野における協力の更なる強化を図りたいと思います。北朝鮮情勢を含む地域情勢についてもしっかりと意見交換を行っていきたいと思っております。

イラン情勢

【読売新聞 梁田記者】昨日起きた,ホルムズ海峡近くで起きた日本のタンカーの襲撃事件の関係で伺います。大臣,今日,米国のポンペオ国務長官と電話でお話をされていますけれども,この件に関してどのようなやりとりがあったのかということと,それからポンペオ長官は大臣との電話会談に先立って,イラン政府がこれに責任を負っているというふうに明言なさっています。この状況に関して,大臣としてはどのようにご認識なさっているのでしょうか。また,イランから帰っていらっしゃる最中の出来事ということで,どのようにとらえられたか伺えればと思います。

【河野外務大臣】今朝,ポンペオ国務長官と電話で会談をし,イラン訪問に関しての意見交換をすると同時に,このホルムズ海峡の事案についても意見交換を行いました。米国をはじめ関係諸国としっかりと情報交換をしながら現実に何が起きたか,今後どう対応していくかということを,しっかりと見極めていきたいと思っております。

【朝日新聞 鬼原記者】米国の国防総省が今回のタンカーの攻撃について,イランの革命防衛隊の関与を示すとする動画を公開しました。大臣は今年4月9日の会見で,米国が革命防衛隊をテロ組織と指定したことについて,日本としてそうした動きに追従するつもりはないと当時明言されています。今回,関連が指摘される中で,米国と足並みをそろえる可能性,今後についてはいかがお考えでしょうか。

【河野外務大臣】米国を含め,関係諸国と今,情報収集,情報交換をしているところですので,我が国として現実に何が起きているのか,今後のリスクはどうなのか,そうしたことをきちんと見極めていきたいと,今の時点では思っております。

【朝日新聞 鬼原記者】イランの革命防衛隊については,外務省のホームページではイラン軍の一部ということで紹介されているようですけれども,改めて日本政府は革命防衛隊をどう位置づけているのでしょうか。あくまでもイラン軍の一部という認識でしょうか。

【河野外務大臣】そのとおりです。

【パンオリエントニュース アズハリ記者】
(以下は英語にて発言)

イラン訪問の結果についてお伺いします。まず,大臣は今次のイラン訪問と会合の成果に満足しておいででしょうか。中東地域の平和と安定を推進する日本のイニシアティブの今後の見通しはどのようなものとお考えでしょうか。
次に,G20サミットにローハニ大統領をご招待なさったのでしょうか。
最後に,タンカーが攻撃された事件について,一隻は日本企業関連の船でしたが,これは日本を標的にした攻撃であったとお考えでしょうか。

【河野外務大臣】
(以下は英語にて発言)

今回のイラン訪問では,安倍総理は日本の総理大臣として初めて,イランの最高指導者と会談を行いました。また,ローハニ大統領とも会談を行い,これらの会談は有意義であったと考えます。我々は, 日・イラン関係を再確認するとともに,中東地域における緊張についても議論を行いました。ローハニ大統領,最高指導者とも,核兵器開発の意図は有しておらず,中東地域における平和を追求していくとのことでした。会談は非常に有意義なものであったと考えており,今後もイランとの対話を継続し,緊張緩和に努める考えです。オマーン沿岸におけるタンカー攻撃事件に関しては,引き続き情報収集を行っているところです。また,ローハニ大統領がG20に招待されているという事実は承知しておりません。

【毎日新聞 秋山記者】ザリーフ外相が,安倍晋三首相の外交について,彼らの言うBチームというのと同列にして非常に破壊的な外交と,sabotage diplomacyと,そういう強い言葉で非難しているんですけれども。

【河野外務大臣】誰がですか。

【毎日新聞 秋山記者】ザリーフ外相がです。ツイッターで。そういうことがあるんですけれども。(注:事後に同記者から,同質問は誤訳に基づく質問であった旨,訂正があった)
緊張緩和のためにせっかくイランに行ったにもかかわらず,いろんな,昨日のハメネイ師の声明も含めて非常に強い反発が生じていると。これはいったいなぜそうなっているのか,大臣はどのようにお考えでしょうか。

【河野外務大臣】ザリーフ外相の件については,すみません,承知をしておりません。ハメネイ最高指導者に関しては,これまでのイラン側の立場をそのままお述べになったということで,特に強い反発というふうには我々は認識しておりませんし,会談は非常に和やかに行われたと認識しております。

【共同通信 斎藤記者】今の関連ですが,日本政府がタンカーの事案,事実関係を特定している中で,イラン側の説明を聞く必要もあると思うんですが,イラン側の立場,現時点できちっと把握しているのか,あるいは今後,イラン側からしっかり話を聞くためにそうした場所を設ける用意があるのかどうか,この点についてお伺いします。

【河野外務大臣】イラン,アメリカを含め関係諸国と今,情報交換・情報共有をしているところでございます。

【朝日新聞 東岡記者】イランについてもう一度お伺いします。イランの情勢が緊張を高めているのは,イランのみならず米国側にもあると思います。今後,アメリカ側に対して緊張を高めないように努力するよう求めるお考えはありますでしょうか。あるいはポンペオ国務長官との会談でそういうやりとりはあったんでしょうか。

【河野外務大臣】今日,ポンペオ国務長官と電話会談を行いましたし,安倍総理,トランプ大統領の間の電話会談というのも,今,調整をされているところでございます。会談の中身について今,公に申し上げるのは差し控えたいと思います。

【ワシントンポスト紙 柏木記者】2点だけお願いします。日本政府サイドの報道として,今回の会談におきまして,アメリカの人質解放をアメリカサイドからの要望的な形で伝えたと報道されていますが,これは事実でしょうか。また,その場合は,イランサイドの反応,いかがだったでしょうか。
そして,もう1点,先ほどもご質問が出たんですけれども,総理イラン訪問の間にタンカー攻撃が起きたことについては,政府としてどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。失望されていらっしゃいますでしょうか。

【河野外務大臣】会談の内容について申し上げるのは,差し控えたいと思います。今,このタンカーの事案については,関係諸国と情報の共有,情報の交換をしているところでございます。

【NHK 小泉記者】先ほども,大臣,英語でお話しされていましたけれども,今後も対話をしていかれたいと,総理もおっしゃっていましたけれども,イラン側について,アメリカとは対話をしないということで,会談後も厳しい発言をしています。そういう中で,アメリカも非難している中で,日本としてどういったことを,どういった形で対話をしていくのかということも一言お願いします。

【河野外務大臣】イラン側の発言はこれまでのイラン側の立場を述べたものだと我々は認識をしております。これまでも制裁の下での交渉は行わないということをイラン側は言ってきたということであろうと思います。
日本としては今回,総理とイラン最高指導者との初の会談というのも行いましたので,引き続き,イラン側と対話を続けていきたいと思っております。

香港における「逃亡犯条例改正」に反対するデモ

【共同通信 福田記者】香港で起きているデモ隊と警察との衝突についてお伺いします。焦点となっている「逃亡犯条例改正」について,一国二制度を支持する日本としては,この「逃亡犯条例改正」が香港の民主化に資するものだと考えられますか。

【河野外務大臣】香港というのは,日本にとって緊密な経済関係を持っている重要なパートナーでありますし,自由で開かれた香港社会というのが,日本を含むアジアの経済の発展,地域の発展に非常に重要だと考えております。今,香港で起きていることについて,日本としても大きな関心を持って見ているところです。一部,負傷者が出ているということを聞いて,私(大臣)としては,心を痛めているところです。
いずれにしましても,香港が一国二制度の下,自由で開かれた体制を維持をしていくことが民主的に力強く発展する香港の基礎だと思っておりますので,そういう視点から日本としても関心を持って,今後の情勢を見極めていきたいと思っているところです。