FPSOチャーター事業にかかわるプロジェクトボンド発行について

2019/08/15  三井海洋開発 株式会社 

2019年のニュース

FPSOチャーター事業にかかわるプロジェクトボンド発行について

2019年8月15日

三井海洋開発株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:香西勇治)は、FPSO (Floating Production, Storage & Offloading system:浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)のチャーター事業にかかわる資金調達基盤の多様化戦略の一環として、FPSOチャーター事業1件について、関連会社にてプロジェクトボンド(以下、「本プロジェクトボンド」)を発行致しました。

当社グループは、FPSOのEPCI(設計・資材調達・建造・据付)に加え、チャーターサービス (リース及び運転・保守点検等のオペレーション)まで一貫して手掛け、顧客である石油開発会社に対し、石油・天然ガスの生産というトータルサービスを提供することができる世界屈指の企業としてFPSO業界における世界2強の地位にあります。同時に手掛けるFPSOチャーター事業件数の増加及び一件当たりの調達資金規模の拡大などの事業環境変化を踏まえて実施する今回のプロジェクトボンドの発行は、資金調達手段の多様化による財務安定性の向上を企図し、金融機関からのプロジェクトファイナンスによる資金調達等と合わせて、当社グループの将来の成長に必要な資金を機動的に調達できる体制を構築することを目的としたものです。その発行条件等の概要は下記のとおりです。

1. 発行者

MV24 Capital B.V.

2. 保証人

Cernambi Sul MV24 B.V.

3. 発行額

1,100百万米ドル

4. 年限

14.8年

5. 金利

年6.748%

6. 償還期日

2034年6月1日

7. 発行日

2019年8月12日

8. 資金使途

既存借入金の返済、発行諸費用、株主宛配当等に充当

9. 上場市場

シンガポール証券取引所

10. 取得格付

BB(S&P)、BB(Fitch)

11. 引受証券会社

Citigroup(グローバル・コーディネーター)

Citigroup、Mizuho Securities、Morgan Stanley、SMBC Nikko(ジョイント・ブックランナー)

本プロジェクトボンドは、ブラジル連邦共和国の国営石油会社であるPetroleo Brasileiro S.A. (以下「ペトロブラス社」、本社リオデジャネイロ市)がオペレーターを務めるブラジル沖合プレソルト層Iracema Sul(イラセマ・スル、旧Cernambi Sul(セルナンビ・スル))鉱区開発用FPSOである"FPSO Cidade de Mangaratiba MV24"(以下、「本FPSO」)の長期チャーター事業に対して発行されたものです。本FPSOは、当社、三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:安永竜夫)、株式会社商船三井(本社:東京都港区、社長:池田潤一郎)及び丸紅株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:柿木真澄)の4社が出資するCernambi Sul MV24 B.V.が保有し、ペトロブラス社(65%)、Royal Dutch Shell plc (25%)及び Petrogal Brasil S.A. (10%)の3社コンソーシアムに対する固定価格の長期チャーターサービスに供されています。2014年10月に確定期間20年間のチャーターサービスの提供を開始した本FPSOは、当社のブラジル子会社が運転・保守点検等のオペレーションを行っており、ブラジルにおける炭化水素(原油及び天然ガス)生産の約4%を担うなど、同国を代表するFPSOの1基として、順調に稼働中です。

本FPSOの長期チャーター事業の必要資金は、Cernambi Sul MV24 B.V.を構成する当社を含む4社それぞれの自己資本及び金融機関からのプロジェクトファイナンスにより調達しておりましたが、そのリファイナンスとして本プロジェクトボンドの発行を行ったものです。

欧米を中心とした海外の幅広い投資家層に販売された本プロジェクトボンドには、11億米ドル(邦貨換算約1,166億円@106円)というメガボンドであるにもかかわらず、募集金額の約2倍の応募がありました。また、プロジェクトボンドの発行において当該プロジェクトの客先の格付を上回る事例は非常に稀でありますが、本プロジェクトボンドは、ペトロブラス社の格付(BB-)を1ノッチ上回る格付を取得しました。これらの事実は、当社グループのFPSO事業におけるアセットマネジメント能力と、オペレーション能力に高い評価を得た結果であると考えております。

さらに、本件FPSO事業に対する世界で初めての公募上場インフラプロジェクトボンドであり、また、新興国でのインフラプロジェクト開発へのプロジェクトボンド活用の道を広げるもので、当社グループを含む本邦のインフラ開発事業者にとってエポックメーキングな事例と言えます。当社グループでは、現在、全世界でFPSOチャーター事業を11件推進中であり、チャーターサービス提供に向けたFPSOのEPCIを4件進行中です。当社グループは、これら既存チャーター案件のリファイナンスや、新規受注チャーター案件へのプロジェクトボンド活用を検討し、昨今のFPSOに対する旺盛な需要に対応すると共に、FPSO業界における確固たる地位を築いてまいります。

稼働中の"FPSO Cidade de Mangaratiba MV24"

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