Google マップ : どのように世界の地図を作っているか

2019/08/14  グーグル 合同会社 

Google マップ : どのように世界の地図を作っているか

2019年8月14日水曜日

世界は美しく、乱雑で、変化し続けています。常に新しい道路が作られ、ビルが建設され、新しいお店などがオープンしています。Google マップチームの役割は、進化を続けるこの世界を正確にモデル化して、デジタルマップに反映させることです。どのようにして、これを実現する地図を作っているのかという質問をよくいただきます。その答えは、多くの異なる手順、そして人、テクニック、テクノロジーの最適な組み合わせです。

10 億人以上の利用者がいる Google マップがどのように作られているか。これから数か月をかけて、いくつかの記事に分けて詳しくご紹介します。今回はまず、基本の概要から見てみましょう。

すべては画像から始まります
世界のどこに何があるのかを特定するために、ストリートビューと衛星画像は長年に渡って重要な役割を果たしてきました。地域の道路、建物、住所、企業の場所に加え、道路の制限速度や建物名など、その他の重要な情報を画像から得ることができます。ストリートビューは、南極大陸からキリマンジャロ山頂まで、人々が世界中を探索できるようにするため 2007 年に誕生しました。以来 12 年間、Google のストリートビュー カーやトレッカーは、世界 87 か国で 1,700 億枚以上の画像を撮影してきました。より高解像度のセンサーと大口径のレンズを備えた最新のトレッカーにより、撮影される画像の品質は大幅に向上しています。

ストリートビュー トレッカー

そしてデータを追加します
信頼性の高いデータは、マップには欠かせません。世界 1,000 以上の第三者機関からのデータを活用しています。例えば、アメリカ地質調査所 (USGS) やメキシコ国立統計地理情報院 (INEGI) など、国全体の情報が提供されている例もありますが、地方自治体、非政府組織、宅地開発事業者など、より小さな地域固有の組織によるものもあります。Google は、すべての信頼できるデータソースをさらに慎重に検証し、最も正確かつ最新のデータを入手する努力をしています。最近では、地方自治体が地域の新しい道路や住所に関する情報を Google マップにアップロードしやすくするため、新しいツールも導入しました。

Google のデータパートナーのひとつ、メキシコ国立統計地理情報院から提供される道路の概要

人間の力
地図を作る上でデータと画像は重要な要素ですが、それらは静的な情報なため、世界が変化するスピードについていけないこともあります。そこで 3 つめの要素、すべての情報を結びつける人間の力が必要になります。ストリートビュー画像の収集、信頼できるデータソースの検証、不正確な地図の修正、機械学習モデルのトレーニングなど、マップを作るためのあらゆる業務に、世界中のチームが関わっています。(詳しくは後述)

加えて、ローカルガイドや、Google マップの [ フィードバックの送信 ] ボタンから地図の修正を依頼できるようにすることで Google マップユーザーのコミュニティの力も活用しています。Google マップ チームは、寄せられる情報を検証し、それらが実際の道路、企業、住所に一致するという確信を得られれば、Google マップ上に公開します。

Google のデータオペレーション担当者が作業を行う様子

機械学習によるスピードアップ
画像、信頼できるデータ、そして人間の力は、現在の Google マップへと導いてきましたが、Google はもっと多くの人がマップを便利に使えるよう、進化の速度を早めたいと考えています。そこで、マッピングの速度を上げるために、機械学習を活用しています。機械学習により、情報の正確性を高い水準で維持しながら、マッピングプロセスを自動化することができます。

例として、建物の輪郭をマッピングする方法を見てみましょう。以前は、画像の一部が建物であるかどうかを推測するアルゴリズムによって、私たちが「あいまいな建物」と呼ぶ、地図上に描いても実際の建物には見えない不定形の形が存在しました。これは私たちにとって悩みの種でした。建物はランドマークであり、地図を見たときに今いる場所がどこかを知るための重要な要素だからです。この問題を解決するために、データオペレーションチームと共に一般的な建物の輪郭を手動でトレースし、次にこの情報を使って、どの輪郭や形状が建物を表しているか特定できるように機械学習アルゴリズムをトレーニングしました。このテクニックが効果を発揮し、過去 10 年間でマッピングした建物の数をわずか 1 年でマッピングできるようになりました。

「あいまいな建物」の輪郭

建物のポリゴン形状がマップに正確に描画された様子

Google は長期的な視点でマップに取り組んでいます
マップは地域の成長を助ける重要な要素だと考えています。人々をつなげ、新しいお店やレストランを見つけられるようにし、人々が物事を進める手助けをしています。現在までに 220 以上の国や地域でマップを作り、提供していますが、私たちの仕事はまだ終わっていません。地域ごとにニーズは異なり、独自の課題があります。

次回は、マップの大切な要素のひとつである画像がどのように構成されているかを詳しく解説します。

Posted by Andrew Lookingbill, Director of Engineering, Google Maps
Ethan Russell, Director of Product, Google Maps <!--

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