ポラツズマブ ベドチン、再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対し製造販売承認申請

2020/06/30  中外製薬 株式会社 

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2020年06月30日

ポラツズマブ ベドチン、再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対し製造販売承認申請

  • 今回の申請は、ポラツズマブ ベドチンが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する新たな治療選択肢となる重要なステップ
  • 再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫を対象とした国内外の臨床試験で有用性を確認

中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役会長 CEO:小坂 達朗)は、抗CD79b抗体薬物複合体ポラツズマブ ベドチンについて、再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL:diffuse large B-cell lymphoma)に対する製造販売承認申請を6月29日に、厚生労働省に行いましたのでお知らせいたします。ポラツズマブ ベドチンは、2019年11月に厚生労働省よりDLBCLに対する希少疾病用医薬品に指定されています。

代表取締役社長 COOの奥田 修は、「未治療のDLBCLは、標準療法を受けた場合でも約40%で再発が認められ、その後の治療選択肢は限られています。再発又は難治性のDLBCLは治療効果が不十分な場合も多く、アンメットメディカルニーズの高い疾患です」と述べるとともに、「リツキサン®、ガザイバ®に続く血液がんフランチャイズでの抗体医薬品であり、新規の作用機序を有する抗体薬物複合体である本剤をいち早く患者さんへお届けし、より良い治療の実現に貢献できるよう引き続き尽力してまいります」と語っています。

今回の承認申請は、再発又は難治性DLBCLを対象にポラツズマブ ベドチンとベンダムスチン、リツキシマブ(BR療法)との併用療法について有効性および安全性を検討した国内第II相多施設共同単群臨床試験(JO40762/P-DRIVE試験)、およびポラツズマブ ベドチンとBR療法を併用した際の有効性および安全性をBR療法と比較検討した海外第Ib/II相多施設共同臨床試験(GO29365試験)等の成績に基づいています。なお、未治療のDLBCLを対象に、ポラツズマブ ベドチンとリツキシマブ+シクロホスファミド、ドキソルビシン、プレドニゾロン(R-CHP)療法の有効性と安全性を、リツキシマブ+シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン(R-CHOP)療法と比較する国際共同第III相二重盲検プラセボ対照臨床試験(GO39942/POLARIX試験)が進行中です。

【参考情報】
ポラツズマブ ベドチン、再発又は難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を対象とする国内第II相試験の主要評価項目を達成(2020年2月13日 当社プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20200213150000_946.html

European Commission approves Roche’s Polivy for people with previously treated aggressive lymphoma(2020年1月21日 ロシュ社プレスリリース)
https://www.roche.com/media/releases/med-cor-2020-01-21.htm

ポラツズマブ ベドチンが厚生労働省よりびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する希少疾病用医薬品に指定(2019年11月20日 当社プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20191120113000_914.html

ポラツズマブ ベドチンについて
シアトルジェネティクス社のADC技術を使用してロシュ社が開発したポラツズマブ ベドチンは、ヒト化抗CD79bモノクローナル抗体とチューブリン重合阻害剤をリンカーで結合させた、ファーストインクラスの抗CD79b抗体薬物複合体(ADC: antibody-drug conjugate)です。CD79bタンパクは、多くのB細胞で特異的に発現しており、新たな治療法を開発する上で有望なターゲットになり得ます1, 2)。ポラツズマブ ベドチンは正常細胞への影響を抑えつつCD79bに結合し、送達された化学療法剤によりB細胞を破壊すると考えられます3, 4)。ポラツズマブ ベドチンは、米国では2019年6月に迅速承認を、欧州では2020年1月に条件付き承認をそれぞれ取得しています。

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫について
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、非ホジキンリンパ腫の組織型サブタイプの一つであり、月単位で進行する中悪性度の疾患に分類されます。DLBCLの患者数は非ホジキンリンパ腫の中で最も多く、その30~40%を占めると報告されています5-7)。DLBCLは、60歳代を中心とした中高年齢層で多く発症し8)、診断時年齢の中央値は64歳と報告されています9)

未治療のDLBCLに対する標準治療はリツキシマブと化学療法の併用とされていますが、約40%の患者さんで再発が認められ、十分な治療効果が得られていません10)。また、再発又は難治性のDLBCLに対する治療のひとつとして、適応となる患者さんでは自家造血幹細胞移植(ASCT: autologous stem cell transplantation)の実施が推奨されていますが、その約半数はASCT実施前の救援化学療法が奏効せず、ASCTが実施できていません11)。さらに、年齢や合併症等でASCTの適応とならない患者さんでは標準治療は確立されていません12)。したがって、再発または難治性のDLBCLに対するより有用性の高い新たな治療選択肢が求められています。

出典

  1. Dornan D, et al. Therapeutic potential of an anti-CD79b antibody-drug conjugate, anti-CD79b-vc-MMAE, for the treatment of non-Hodgkin lymphoma. Blood 2009; 114:2721-2729
  2. Pfeifer M, et al. Anti-CD22 and anti-CD79B antibody drug conjugates are active in different molecular diffuse large B-cell lymphoma subtypes. Leukemia 2015; 29:1578-1586
  3. Ducry L, Stump B. Antibody-drug conjugates: linking cytotoxic payloads to monoclonal antibodies. Bioconjug Chem. 2010; 21:5-13
  4. ADC Review. What are antibody-drug conjugates? Available from: https://adcreview.com/adc-university/adcs-101/antibody-drug-conjugates-adcs/(2020年6月確認)
  5. Swerdlow SH, et al. WHO Classification of Tumours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues, Revised 4th Edition. Lyon, International Agency for Research on Cancer; 2017
  6. Aoki R, et al. Distribution of malignant lymphoma in Japan: Analysis of 2260 cases.2001-2006. Pathol Int 2008; 58(3):174-182
  7. Chihara D, et al. Differences in incidence and trends of haematological malignancies in Japan and the United States. Br J Haematol 2014 Feb; 164(4):536-545
  8. 新津望 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 日本内科学会雑誌 2008; 97:1588-1594
  9. Armitage JO, Weisenburger DD. New approach to classifying non-Hodgkin’s lymphomas: clinical features of the major histologic subtypes. Non-Hodgkin’s Lymphoma Classification Project. J Clin Oncol 1998; 16:2780-2795
  10. Friedberg JW. Relapsed/Refractory Diffuse Large B-Cell Lymphoma. Hematology Am Soc Hematol Educ Program 2011; 2011:498-505
  11. Gisselbrecht C, et al. Salvage Regimens With Autologous Transplantation for Relapsed Large B-Cell Lymphoma in the Rituximab Era. J Clin Oncol 2010; 28: 4184-4190
  12. 一般社団法人日本血液学会. 造血器腫瘍診療ガイドライン2018年版. 金原出版株式会社

以上

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