防衛大臣記者会見 - 令和2年6月30日(火)14:17~14:34|河野防衛大臣閣議後会見 1 発表事項 2 質疑応答

2020/06/30  防衛省 

防衛大臣記者会見

動画版

日時
令和2年6月30日(火)14:17~14:34
場所
防衛省A棟11階第1省議室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

今日の持ち回り閣議におきまして、「防衛省の職員の給与等に関する法律施行令の一部を改正する政令案」が閣議決定されました。この政令の改正は、自衛官候補生が入隊3カ月後の自衛官任官時に支給される任用一時金の金額を引き上げるもので、8月の入隊者から適用されることになります。金額は、現行17万6千円を引き上げて、22万1千円にいたします。初任給の引上げと合わせて、魅力化につながることに期待したいと思います。2月に横須賀を出港して中東で情報収集活動に当たりました、護衛艦「たかなみ」が、今日の午前中に帰国し、横須賀で帰国行事が行われました。私も行ってまいりまして、隊員、このコロナ禍で上陸もできず、フラストレーションが溜まっていたと思いますが、しっかりそれを解消し、任務に務めてくれた隊員が無事に戻ってきてくれました。しっかりとしばらく休んでもらって、英気を養ってもらいたいと思います。国連の南スーダンミッション、UNMISSの司令部に派遣されている4人の陸上自衛官のうち、2名、派遣から1年経過いたしました。昨年の6月25日、29日ですかね、派遣をされました。新型コロナウイルスの感染拡大防止ということで、6月30日、今日まで国連から交代の中断が要請されていたところですが、明日から、交代ができるようになります。8月の23日を念頭に要員の交代をしていきたいと思っております。今、国連と調整をしているところでございます。アフリカ各国におけるコロナの感染拡大の状況が流動的ということもありますが、しっかり交代ができるように国連と調整・手続きを進めてまいりたいというふうに思っております。

2 質疑応答

Q:今おっしゃいました、防衛省職員給与法施行令の改正案について、魅力化とおっしゃいましたが、改正の狙いをお聞かせください。また、近年は、自衛官の募集状況、特に曹士クラスについては、厳しい状況が続いているかと思いますが、今後、自衛官の人材確保策として、給与や手当の他に、どのような取組を行っていかれるのかということについてお聞かせください。

A:昨年度は、全体として5年ぶりに採用計画数を達成し、任期制の自衛官候補生の計画に対して98%達成をしているところでございます。やはり、曹士の確保というのは必要になりますし、それから、サイバー・宇宙・電磁波といった新しい領域も充実させていかなければいけません。今までとは少し違った自衛官というものも採用していく必要があります。中々、サイバーの能力のある、特に一線級の能力のある人材を採用するというのは、非常に難しいわけですが、少なくとも次官並みの給料を払って、採用することができる制度にはなっていますので、そこのところは、これからしっかり考えていきたいと思っていますが、初任給を引き上げましたので、あまり大声でいうといかんかもしれませんが、警察・消防といつも比較されていましたが、遜色ないというか、むしろ、いいぐらいの待遇になっております。また、任用一時金も引き上げましたので、そうしたこともプラスに働いてくれると思っています。そういう中で、やはり大事なのは、自衛隊という組織が国民の皆様から信頼されている、頼りにされている、そういう組織であり続け、その一員として自分もキャリア、あるいはキャリアの一部、そういう組織の中で頑張ろう、そういう若者が増えてくれることに期待をしていきたいと思っております。

Q:中国の情勢認識について伺います。香港メディアは本日、午前中の全人代の常務委員会で、中国政府が香港での反体制な活動を取り締まる国家安全維持法が可決されたと報じました。また、ASEANは27日に、中国による軍事拠点化で緊張状態が続く南シナ海情勢の懸念を盛り込んだ議長声明を発表しました。加えてですが、中国は東シナ海、尖閣周辺での活動を継続しておりまして、また南シナ海に防空識別圏を設定するかどうかの検討をするなど、依然として東シナ海、南シナ海での現状変更の試みを続けている状況です。様々並べてしまいましたが、こうした中国を巡る現状について、大臣はどのような認識をお持ちなのかということをお聞かせください。

A:香港につきましては、報道は出ております。事実関係をしっかり把握をしていきたいと思っておりますが、もしそれが事実であるならば、香港の二制度一国、国際社会に対して、返還時に約束していたことが守られていないということになります。これは一方的な現状変更の試みと言ってもいいようなものだろうと思いますし、延期になっておりました習近平国家主席の国賓来日に関しても、非常に重大な影響を及ぼすと言わざるを得ないものだと思っております。東シナ海の情勢については、これまでも度々申し上げているとおりでございますし、海上保安庁には、尖閣諸島の中国公船の領海侵入、あるいは接続水域への入域についての情報発信に関して、お願いをしているところでございますし、防衛省としては、対領空侵犯措置等、あるいは特異事象が起きたときにツイッターその他で速やかに国民の皆様に認識をしていただくべく情報発信を強化しているところでございます。南シナ海の状況、あるいは中印国境については、広く懸念が国際社会の中で共有されてきております。これまで我々は中国のことを「懸念」という表現をしておりました。「能力」と「意図」ということを考えると、中国の「能力」については我々よく認識をしているところでございますが、この一方的な現状変更、力で行おうとする中国の「意図」について、我々しっかり確認をし、この中国の「意図」を評価していかなければいけない時期にきているのかなというふうに思っております。

Q:習近平国家主席の国賓来日に重大な影響を及ぼすと。これは日本の重視する自由民主主義、あるいは法の支配といった価値観との兼ね合いから、重大な影響を及ぼすものだという理解でよろしいでしょうか。

A:元々中国の政治体制は日本の政治体制と違っておりますが、私が申し上げているのは、一方的な現状変更を力で押し切ろうとする、これは国際社会にとって許されない行為だと思っております。

Q:今日、自民党の方でミサイル防衛に関するプロジェクトチーム、立ち上がりまして、今まさに議論、行われているところだと思うのですが、この自民党の議論に対して、防衛省、政府として期待することを教えてください。

A:我が国の安全保障について、現行の憲法の中で、しっかり与党にも議論していただくのは大事だと思っておりますので、防衛省としても自民党並びに公明党の議論にしっかり協力をしていきたいと思います。

Q:今頃にありました、今日の自民党のPTの議論に協力をしていくということなんですけれども、どのように連携であったりとかですね、意見を交換しながらやっていくかという、もう少し教えていただけますでしょうか。

A:必要な情報提供の求めがあれば、可能な範囲で情報提供をしていきたいと思います。

Q:敵基地攻撃能力なのですけれども、大臣、かねてより言葉の定義、色々あるのでしっかりその辺整理していく必要があると話をされています。公明党に関してはですね、敵基地攻撃能力について、かなり慎重な意見もありますけれども、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。

A:与党で議論されることに私から何かコメントすることは差し控えたいと思います。

Q:話題変わりまして、宇宙の基本計画についてなんですけれども、昨日、5年ぶりに改定されたということで、この中の柱の一つ、宇宙での安全保障の確保ということが掲げられています。大臣、今回の改定について、どのように受け止めか、お考えをお聞かせ下さい。

A:宇宙作戦隊を創設、新編いたしました。SSA、宇宙状況監視、しっかりやっていかなければいけないというふうに思っておりますし、日本国内、あるいは米軍、アメリカ、小型衛星によるコンステレーション計画、色々計画がございます。防衛省として、そうしたことも視野に入れながら、しっかりと宇宙作戦隊を育てていきたいと思います。

Q:先ほど、大臣が東シナ海における中国の現状変更の試みということで、言及されましたけれども、我々、国民が知っている例えば海警局の船が領海侵入しているとか、あるいは宮古島と沖縄本島との間を軍用機が通るとか、我々国民に知らされている以外の部分で大臣は、より情報量が多いわけですが、そのより多い情報量をもって、強い危機感を持っていらっしゃるのでしょうか。我々よりも、より豊富な情報量があるから強い危機感をお持ちなのでしょうか。

A:先般の潜水艦のことについて、特に発表したということはございました。そのように、様々な情報がございますが、今、公表されている情報でも、国民の皆様には、かなり危機感を持っていただいているというふうに認識しております。

Q:海警局とか中国の海空軍の動きというのは僕ら非常に限られたごく一部の情報、氷山の一角しか知らされていないわけですけれども、氷山全体を見ると、もっと強い危機感を持つような状況と考えてよろしいでしょうか。

A:いい御質問です。そうですね。全部が公表されているわけでは決してございませんが、公表されている事実だけでも、中国が現状変更の試みを力を持って行おうとしているということを理解していただけるのではないかと思います。

Q:それは例えば、中国の軍用機が海上自衛隊の護衛艦を標的に攻撃訓練をする、とかそういったことも含めてでしょうか。

A:中国の様々な運用について、我々がどこまで認知しているかということを、手の内を明かすことも避けたいというふうに思いますので、我々が公表している以上のどこまでの情報を持っているかということを公表するのは、避けたいと思います。

Q:中国の軍用機が海上自衛隊の護衛艦を標的に攻撃訓練を未だに継続していると考えてよろしいでしょうか。

A:今、申し上げたように、中国側の運用について申し上げるのは差し控えたいと思います。

Q:先ほどの自民党のPTのミサイル防衛の関連で伺います。改めてですが、大臣の定義として、敵基地攻撃能力、あるいは抑止力というのはどういうふうに定義されているのか教えてください。

A:しっかりと、こういう状況で、日本の安全保障について議論をしていただくのは重要だと思いますし、こういう状況ですから、広く議論をすることが必要なんだろうと思います。個別の言葉については、私がここで申し上げるとそこにフォーカスされてしまいますので、そうしたことは差し控えたいと思います。

以上