令和2年9月15日付大臣会見概要

2020/09/15  厚生労働省 

加藤大臣会見概要

(令和2年9月15日(火) 11:26~11:50)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。まず、本日、新型コロナウイルス感染症対策として、医療提供体制の確保、検査体制の拡充、ワクチン等に関して、厚生労働省の所管で、合計約1兆6千億円の予備費の使用を閣議決定しました。
その内容でありますが、医療機関等への支援に関し、一次・二次補正において約1兆8千億円を措置しているところですが、今般、これに加え、更なる支援として、予備費約1兆2千億円を措置いたしました。
具体的には、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる医療機関の安定的な経営を図るため、緊急包括支援交付金を増額し、病床確保料の引上げ、すなわちこれまで3倍に上げたものを5倍に上げるとともに、10月以降の病床や宿泊療養施設を確保することとしております。
また、特定機能病院などの新型コロナ対応に係る診療報酬の引き上げも行います。さらに、インフルエンザ流行期に備えた医療提供体制を確保するため、発熱患者等を対象とした外来体制をとる医療機関、また、コロナ疑い患者を受け入れる救急・周産期・小児医療機関への支援等を行うこととしております。
そのほか、予備費以外でありますが、福祉医療機構における無利子・無担保融資等の拡充や、患者の受診促進のための広報等も行うこととしております。地域の医療提供体制を維持・確保するための支援については、感染状況や地域医療の実態等を踏まえ、医療機関等の経営状況等も把握し、そのあり方も含め、引き続き検討することになっています。
また、検査体制の更なる拡充に向けて43億円を措置しました。地方衛生研究所や民間検査機関等における検査機器の導入を引き続き支援し、その促進を図っていきます。また、感染拡大や重症化を防止する観点から、市区町村が行う検査事業であって、一定の高齢者や基礎疾患を有する方が、本人の希望により検査を行う場合に、国が一定程度の費用を助成する事業、具体的には公費負担分の2分の1を国が負担するということで、51億円を措置しております。
ワクチンに関しては、新型コロナウイルス感染症のワクチンを共同購入する国際的な仕組みであるCOVAXファシリティへの参加に必要な拠出金として、172億円を措置します。このファシリティの参加については、8月31日に参加の意思を表明したところですが、先ほど今回の予備費の閣議決定を踏まえ、契約書への署名を行いましたので、我が国は正式に参加することになります。
また、今後のワクチン接種の円滑な実施に向けて、地方自治体の体制整備やワクチンの供給・流通に必要な経費等に776億円を措置することとしております。
これ以外に個人向け緊急小口資金等の特例貸付の申請に係る受付期間を本年9月末としていたところですが、特例貸付への需要が非常に高いことを踏まえ、12月末まで延長することとしました。この延長に伴う貸付原資等として、3,142億円を措置します。
また、総合支援資金の申請については、経済的自立につなげるため、10月以降、初回3か月の貸付についても自立相談支援機関による支援を行っていきます。さらに、住居確保給付金について、現下の支給実績を踏まえ、今年度中に不足が見込まれる額として、219億円を措置します。引き続き、国民の皆さまの生活、そして生命を守るために、万全を尽くしていきたいと考えております。

2点目は、今日の閣議で、百歳の高齢者へのお祝い状と記念品の贈呈について報告しました。このたび百歳を迎えた方々の長寿をお祝いするとともに、多年にわたり社会の発展に寄与してこられたことに改めて感謝を申し上げます。私の方からは以上です。

質疑

記者:
本日閣議決定された予備費を使った医療機関への支援策について、新型コロナウイルス感染症に直接対応している医療機関に限られることになり、そうでない広範の医療機関向けの支援は見送られました。受診控えに悩む病院や診療所からは今後の経営に不安の声が挙がっていますが、どう受け止めますか。また、今後のこうした支援策の方向性についてお聞かせ下さい。
大臣:
今般は新型コロナウイルス感染症への対応、また今後のインフルエンザ流行期への対応ということを想定した措置をとらせていただいたところです。今お話がありました新型コロナ患者以外の地域の一般医療を担う医療機関も含めた地域の医療体制の維持・確保の取組、支援については今後の取組にもその旨記載させていただいているところであります。
先ほど申し上げましたように、感染状況とか地域医療の実態も踏まえて、また、それぞれの例えば診療科目ごとについても経営状況をしっかり把握して、その支援の在り方、どういう形で行っていくのかということも含めて今後引き続き検討していくということであります。
やらないということではなく、むしろその点については今申し上げたことを踏まえて、これから検討していきたいということです。
記者:
私は8月17日に厚生労働大臣宛に質問票を提出いたしました。8問ありますが、そのうちの6問について既にご回答いただいています。ありがとうございます。大臣はこの質問票はご覧になりましたでしょうか。
大臣:
読ませていただきました。
記者:
ありがとうございます。では同じ認識という前提で質問させていただきます。そのうちの問1と問2については、6月18日に全国の都道府県等に出された事務連絡についてです。「新型コロナウイルス感染症患者の急変及び死亡時の連絡について」と題しています。
ここでは、コロナウイルス感染症の陽性者が亡くなった場合には厳密な死因を問わず、コロナによる死亡として公表し、報告せよという内容が含まれています。これはどこの誰から指示があったのかという質問をさせていただきましたが、世界各国で同様の事例が見られています。
例えばアメリカでは、ミネソタ州上院議員のスコットジェンセンという医師が、フォックステレビという番組に出た際、COVID-19が絶対的な死因と判定できないもの、その可能性や疑いが高いなら、それがある程度信頼できる範囲なら、死亡診断書にCOVID-19と記入することが許されるというアメリカ厚生省からの通達が来ているということを指摘されました。
また、イタリアでは新型コロナによる死亡者の99%が1~3の別の疾患を持っていたということを国立衛生研究所が発表しています。こうした中で、我が国の6月18日の対応を、これは偶然の一致という理解でよろしいのでしょうか。
大臣:
一般論ですが、政策を進めていく時に海外の動向というのもありますが、本件に関しては、元々新型コロナウイルス感染症に対する新規陽性者数、重症者数、死亡者数に対して大変高い関心を国民からも寄せられているところでありまして、それに対してその実態を速やかにご報告していくためには、それぞれ、私どもが情報を取らなければできません。
その考え方を改めて整理させていただいたということでありますし、その考え方はお答えさせていただいたように、コロナの対策本部において必要と判断して発出したということです。
記者:
独自の判断ということでしょうか。
大臣:
独自というか日本国政府としての判断です。
記者:
調べましたが、WHOが少なくとも4月20日の新しいガイドライン、新型コロナ感染症流行のための緊急資料ICDコードというものを公表しています。厚労省のホームページでもお医者さん側の死亡診断書記入マニュアルというものを掲載されていて、誰でも見られます。
その中で、WHOのICDコードに準拠せよということが指示されています。そうした、これが4月20日のマニュアルで、U07.2というコードを使えという指示が出ています。
ワンフレーズですが、確認検査の結果がないが、利用できないけれども、臨床的疫学的にCOVID-19を診断する場合に割り当てられるコードとして出ています。検査結果がなくてもそういう風に診断できるということを示しています。これとの関係はあるんでしょうか。
大臣:
すみません、詳細までいくと事務局から答えさせていただいた方がいいと思います。基本的には我が国の死亡者数とは人口動態統計で発表しており、そこにおいては、死因が何であるかとうことを究明した上で、統計が出されています。
既に新型コロナウイルス感染症による死者も、4月までの数値は公表されていると承知しています。これは相当な期間が当然かかるわけですから、先ほど申し上げた現状をどう皆さんにお伝えするかという中においては、死因の特定というよりは、むしろその時点において感染があったかなかったか、感染があった方が亡くなったという形で死亡者数を出させていただいたということです。
記者:
WHOからの指示。
大臣:
WHOの話とどうリンクするかは後で事務的にお話をさせていただきたいと思いますが、少なくとも日本政府の判断としてもう一度確認をさせていただいたということです。
記者:
分かりました。関連でもう1問。2番目に書いた、なぜこのような数を出すのかということについていただいた回答が、可能な範囲で速やかに死亡者数を把握する観点から、急いでいるから、急いで出してほしいからという印象を読み取りました。なぜこんなに急ぐのでしょうか。
大臣:
趣旨が分からないですが、5ヶ月後のデータで死亡者数は良いというご質問ですか。
記者:
この事務連絡を出したのは何故でしょうかという質問をさせていただきました。そうしたら答えが厚生労働省としては、新型コロナウイルス感染症について可能な範囲で速やかに死亡者数を把握する観点からと仰っております。
大臣:
ご質問はなぜこのような虚偽の報告を求めるのか、と書いてあります。だからそれに対して、別に虚偽の報告を求めているのではなくて、その時点における実態の数字を求めているんだと書いてあるのではないでしょうか。
記者:
とは書いていません。
大臣:
いや、ご質問の中になぜこのような虚偽の報告を求めるのかと書いてありませんか。だから、そういった趣旨ではなくて、別に虚偽を求めているのではなくて、スピード感の中で必要な数字を求めているということを書いています。
記者:
ただ結果的に虚偽の報告になりませんか。
大臣:
虚偽かどうかという仰る趣旨はよく分かりませんが、要するに陽性になっていた方の数字なのか、COVIDが死因になっていたのか、これは違うわけです。私どもは亡くなったときに感染した方の数字を申し上げていますから、定義が違うわけです。
そこをある意味徹底させていただいた、一部徹底されていなかったこともあるので、それを徹底させていただいたということでありまして、仰っている意味も定義が違うということは是非ご理解いただきたいと思います。
記者:
いろいろな他の基礎疾患を持っている場合があります。死亡診断書の死因というのは、感染者であっても別のことを書くことがあるわけです。そっちの方が決定的な要因だった場合。でもそれもひっくるめてコロナによる死者にせよという通達になっています。そこはお認めになりますか。
大臣:
ですから、陽性で亡くなった方の数字を私たちは発表しています。それから、死因としてそうだということについては、これは時間がかかりますが、4ヶ月、5ヶ月経った形で人口動態統計の中で、具体的な数字、先ほど申し上げたように現在で言えば、4月までの数字を出させていただいています。ここはそれぞれ別々のものを公表しているので、仰る虚偽とは全く違うんじゃないかと思います。
記者:
この通達は市町村があげた人口動態統計を審査する都道府県に出しています。
大臣:
人口動態統計の統計を言っているわけではありません。人口動態統計についての通達ではありません。そこははっきりさせていただきます。実際の数字を私たちが日々皆さまにご報告をさせていただく中で、先ほど申し上げた国民の皆さんが新規感染者数はどのくらいなのだろうか、重症者数はどのくらいなのだろうか、あるいは亡くなった方はどのくらいなのだろうか、という高い関心があります。
従ってそれに答える、中にはもちろん各市町村、各都道府県の統計が重複して修正する場合もありますが、できるだけ早くそういったものをお伝えして、できるだけ各自治体も同じ基準で出していただく必要がある、という観点で出されたものと認識しています。
記者:
明日、菅政権が発足する中、加藤大臣に引き続きコロナ対応をしていただきたいという声もある中、官房長官にという報道もございます。現状で何か菅新総裁からお話などはございますか。
大臣:
昨日、自民党の総裁として菅総裁が選任されたということでありますが、それ以降、私特に菅総裁、今はまだ官房長官でもありますが、特段の話をしたことはございません。もちろん今お話があった人事も含めてお話はございません。
記者:
昨日選出された菅総裁ですが、明日にも総理として成立される運びだと思いますけども、菅さんにどういったことを期待されるか大臣のお考えを教えてください。
大臣:
明日、臨時国会が開催されて首班指名ということになりますが、そうした流れも見据えながら自民党の総裁イコール内閣総理大臣になっていかれる方、まさにこの国のリーダーということであります。
そういった意味で菅新総裁もお話をされているように、まずは現在の新型コロナウイルス感染症の対応をしっかりと実施をし、国民の皆様の不安を解消してそうして併せて経済を回復軌道に乗せていくことが、一丁目一番地だろうと思います。
そのほかにお話になっておられる中では、私も今回の対応の中で感じたところでありますが、我が国におけるデジタル化の遅れ、とくに行政官庁におけるデジタル整備化の遅れというものをキャッチアップしていくということ、これは相当なスピード感をもって、相当な熱意をもってやっていく必要があると思っております。
そういったことを含めて国民の皆様の期待、そして特にコロナに関してはこれを契機として社会経済構造も変革していくと言われているわけですから、それに対応した政策を一つ一つタイムリーに打っていくということが必要なのだろうと思います。
記者:
先ほどの人事の関連でお伺いしますが、先ほどまだ人事のお話はされていないということですが、今後官房長官への起用が打診された場合には大臣はお受けされるお考えはありますでしょうか。
大臣:
仮定の質問にはお答えできませんが、いずれにしても我々総裁として菅新総裁を選出したわけでありますから、しっかりと支えていきたいと思います。
記者:
地域医療構想についてお尋ねしますが、公立・公的病院の具体的な対応方針について、これまで出された通知ですと今年の秋までに再編・統合含む場合の結論を出す期限として設けられていて、今般の通知では改めて整理の上、期限について示すとされていましたが、いつ頃とするのか現時点のお考えがあれば教えてください。また、それは今後の新内閣が決めることとなるのでしょうか。
大臣:
地域医療構想の実現では骨太方針の2020年で可能な限り早期に行程の具体化を図るとされております。それを踏まえて8月24日に社会保障審議会医療部会が開催され、新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえた今後の医療提供体制の議論が既に開始しております。
具体的なスケジュールの関係に関しては、再検証の期限を含めた構想の進め方については8月31日、今仰った通知を出させていただいて、骨太方針や医療部会の議論の状況、また地方自治体の意見も踏まえて改めて整理するということです。
今特段期限を切って申し上げているわけではなくて、整理できた段階でお示ししていくこととなると思います。
そして具体的に医療部会、さらには医療計画の見直し等に関する検討会の開催をして、地域医療構想を含めた地域医療に関する全体の方向性を議論していただく、さらには具体的な構想そのものについては、検討会の下のワーキンググループにおいて再検証を含めた構想の進め方について具体的議論を進めていただきたいと考えておりますので、そうした議論を踏まえながら、どういう形で進めていくのかということについて地方公共団体ともよく意見を交換して、その上で具体的スケジュールということになっていくのだろうと思います。
記者:
先ほどの人事の関連ですが、菅新総裁は閣僚への登用について改革の意欲がある人を登用したいというご発言がありました。改めてですが、加藤大臣の今回の菅総裁に対する期待と、あとは改革に対する取組方、意欲についてお考えあればお願いします。
大臣:
先ほども申し上げたと思いますが、これまで長官は例えば海外からの旅行者の増加を図るなど含めて様々な課題に対して積極果敢に取り組んでこられて、そして一つの結果を出されてきたと思います。
そしてそれがやはりそれぞれの今のニーズ、国民の皆様の思い、それを踏まえた対応だったと思いますので、今後ともそうした課題を設定されて、その解決する方向をお示しになられ、そして総力でそれを実現していく、まさにそれが今回の総裁選におけるあれだけ多くの支援を集められた背景だと思いますので、その思いにしっかり応えていただきたいと思います。
私も党所属の国会議員の一員として、しっかりお支えしていきたいと思います。

(了)

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