AIやIoTセンサーなど新たな技術で水道のない場所での水利用を実現するWOTA株式会社様を金融面からサポート

2021/09/14  株式会社 商工組合中央金庫 

2021 年 9 月 14 日

商 工 中 金

AI や IoT センサーなど新たな技術で水道のない場所での水利用を実現する
WOTA 株式会社様を金融面からサポート

商工中金は、事業性の判断が難しく、収益化に時間の要する分野に取り組む創業間もない中小企業の皆さまを、関係機関等と連携しながら、積極的にサポートしています。

商工中金(池袋支店)は、WOTA 株式会社様(本社:東京都豊島区、代表者:前田 瑶介様)に対し、製品の研究開発や量産化等に必要な資金 2 億 5,000 万円を融資しました。なお、本件は、期間 5 年期限一括償還型の資本性劣後ローンを適用し、同社の財務体質強化にも寄与しています。

同社は、水循環を用いた次世代の分散型水インフラの研究開発業者です。独自に開発した IoTセンサーと AI など複数の技術を掛け合わせ、水道のない場所に設置できる水循環型のシャワーや手洗いスタンド等を製造開発する東京大学発のベンチャー企業です。

同社が開発した「WOTA BOX」は、AI と IoT センサーにより水処理プロセスを自律制御し、RO(逆浸透)膜等を利用して、一度使った水の 98%を再利用することができます。電源と一定量の水を確保できれば、上下水道への接続やその他工事も不要で、災害現場でも 15 分ほどで屋外シャワーの設営が可能です。また、同技術を活用し、水道等のインフラに接続が難しい商業施設等に水循環型手洗い機「WOSH」を提供しています。

商工中金は、現地訪問や経営者に加え、外部専門家や販売先等へのヒアリングを通じた綿密な事業性評価を Value up レポート(※)にまとめ、強みや財務上の課題を同社と共有し、「経営者保証に関するガイドライン」に基づき、無保証にて必要な資金を融資しました。本件は、「株式の希薄化」という資金調達・財務戦略上の課題を解決するため、資本増強効果があり、かつ資金繰り安定化にも貢献できる資本性劣後ローンを適用しています。また、本年 4 月に別途、資金の出し入れが自由な融資枠 5 億円を契約する等、同社を金融面からサポートしています。 (※)お客さまとの信頼関係を深め、課題やニーズを共有し、企業価値を高めるために作成する事業性評価のツール

商工中金は、持続可能な社会の実現に向けて、中小企業の皆さまの「SDGs(持続可能な開発目標)」に貢献する取り組みを積極的にサポートしてまいります。

【WOTA 株式会社様の概要】
所 在 地 東京都豊島区北大塚 2-33-20
代 表 者 前田 瑶介様 資 本 金 14 億円
従 業 員 数 55 名(2021 年 7 月現在)
設立 2014 年 10 月
業種 水処理装置の製造・開発 アルゴリズム開発

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