CIOE 2022でアンリツとCIG社が800G光トランシーバPAM4測定ソリューションを共同展示

2022/10/26  アンリツ 株式会社 

CIOE 2022でアンリツとCIG社が800G光トランシーバPAM4測定ソリューションを共同展示

2022/10/26

アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、CIG Photonics(CIG社)と共同で、2022年12月7日から12月9日まで中国深センのWorld Exhibition and Convention Centerにて開催されるCIOE 2022に800G光トランシーバ[※1]PAM4測定ソリューションを展示いたします。

今回のCIG社との共同展示はアンリツのブース(#7B33)でご覧いただけます。CIG社の800G光トランシーバ(QSFP-DD800 2xFR4)の光信号8レーン[※2]を、アンリツのサンプリングオシロスコープ MP2110Aに入力し、TDECQ[※3]をはじめとする主要パラメータの測定をデモンストレーションします。

現在ネットワークのトラフィックは5GやIoT、クラウドなどのサービス普及に伴い増加の一途を辿っていることから、データセンター内やデータセンター間接続では光トランシーバを含む光伝送システムの400GbEへの移行が進められています。また、将来AIや機械学習のような新たなアプリケーションによる爆発的なトラフィックの増加に対応するため、800G光トランシーバが開発されており、現在100Gbps PAM4[※4]の8レーンを備えた第一世代の光トランシーバの試験が行われています。

MP2110Aは4チャネルサンプリングオシロスコープとCRU[※5]を内蔵しており、10G-800G光トランシーバおよびデバイスのNRZ[※6]/PAM4アイパターン分析に最適なオールインワンソリューションを提供します。サンプリングオシロスコープとCRUを1台で提供することで、手軽な操作性を実現しつつ作業スペース削減に貢献します。また本展示のようにMP2110Aを2台用いることで、800G光トランシーバの光信号8レーンをパラレルで測定・解析でき、評価時間を約50%短縮できるソリューションを提供しています。アンリツはこれからもデータセンターネットワークの変革に貢献してまいります。

MP2110Aについてもっと詳しく

測定対象となる800G光トランシーバは、CIG社が開発したQSFP-DD800 2x400G-FR4モジュールです。光インターフェースは53.125 Gbaud PAM4 x CWDM波長 x 2で400GBASE-FR4に準拠します。電気インターフェースは53.125 Gbaud PAM4 x 8レーンで400GAUI-4に準拠します。伝送距離は2kmで消費電力は16W以下を達成しています。

CIG Photonics Japan株式会社取締役副社長(兼)CTOの田村 公一氏は、以下のように述べています。

「急増するデータセンター内のトラフィックに対応するため、800G光トランシーバへの要求が強くなっており、25.6Tbps スイッチ用途に2023年にも量産化が望まれています。この度CIG社が長年に渡り蓄積した高速・高密度の設計・実装技術に基づき、高品質な特性を低コストで実現した800G光トランシーバを、業界を牽引するポテンシャルがあるアンリツのソリューションと共同でデモンストレーションできることを嬉しく思います。」

アンリツ株式会社サービスインフラストラクチャーソリューション事業部 事業部長 太田 耕平は、以下のように述べています。

「アンリツは光トランシーバの開発・生産効率の改善や品質向上を支えるソリューションを提供し続けてまいりました。今回、最先端の800G光トランシーバを持つCIG社と共同デモンストレーションができることを誇りに思います。今後もこれらのソリューションに加え、デバイスやネットワーク試験のソリューションを提供することで、高速・大容量化が進む次世代ネットワークの実現に貢献してまいります。」

CIG社について

CIGは、中国の上海に本社を置き、日本およびシリコンバレーに主要な研究開発とセールス/マーケティング拠点を置いています。CIGは、ブロードバンドビジネスユニット、ワイヤレスビジネスユニット、フォトニクスビジネスユニット他4つのビジネスユニットを持ち、有線や無線アクセス、キャリアイーサネット、ホームネットワーク用通信機器および光モジュール製品に特化したODM/JDM/OEMのリーディングベンダーです。
ウェブサイトはこちらから。

用語解説

[※1] 光トランシーバ
高速データ通信で使用されるホットプラグ可能なデバイス。光トランシーバは電気信号と光信号を相互変換する。装置と接続する側は電気信号、光ファイバーケーブルで接続する側は光信号により伝送される。
[※2] レーン
光トランシーバの入出力のチャネル数。
[※3] TDECQ
Transmitter and Dispersion Eye Closure Quaternaryの略。PAM4光信号品質の評価測定項目。
[※4] PAM4
Pulse Amplitude Modulationの略。振幅変調により伝送容量を向上させる方式。PAM4では、1タイムスロットの中に4レベルで2ビットの情報を伝達できる。
[※5] CRU
Clock Recovery Unitの略。入力データ信号からトリガ信号を生成する機能。サンプリングオシロスコープではデータ信号に同期したトリガ信号が必要になるが、CRUがあるとトリガ信号のない伝送装置でも波形観測が可能になる。
[※6] NRZ
Non Return to Zeroの略。デジタル信号を伝送する方式の一つ。

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