2023 年 2 月 3 日
株式会社アマダ
溶接マシンラインナップの拡充でワンランク上の溶接へ
株式会社アマダ（神奈川県伊勢原市、代表取締役社長：磯部 任）は、多様化するお客さまの課題を解決する溶接ロボットシステム「FLW」シリーズを、新たに 3 機種開発し発表しました。
板金加工業界では、短納期化や多品種少量生産、少子高齢化による人手不足による人材の多様化に加え、熟練技能の継承が大きな課題となっています。さらに溶接現場では、TIG 溶接の工程において手動で行うトーチの送りや、ワークとノズルの高さを一定に維持させるなど、熟練工による高い技術と経験が必要です。手作業での溶接は作業者への負担になっています。
アマダは、お客さまのニーズにお応えするためファイバーレーザ溶接ロボットシステム「FLW6000ENSISe」、「FLW-3000Le」、「FLW-1500MT+CR」を新たに開発。安全性や操作性の向上に加えて省エネ、省スペース化などを実現しました。また、「FLW-6000ENSISe」、「FLW-3000Le」には新開発の NC 装置「AMNC 4ie」を搭載。顔認証による熟練度に合わせた操作画面の起動やCO2 排出量のモニタリングが可能になるなど、ラインナップを拡充したことで誰でも簡単にできるだけでなく、環境にもやさしい溶接を実現しました。
アマダグループは、環境負荷低減への貢献やデジタル技術を駆使した加工のスキルレス化や技能伝承、自動化に対応する新たなソリューションを開発することで、お客さま課題とニーズを解決し、モノづくりに貢献します。
FLW-6000ENSISe FLW-3000Le FLW-1500MT+CR
■「FLW-6000ENSISe」主な特長
ハイエンドモデルのマシンとして、大量ロットの生産はもちろんのこと変種変量生産まで溶接が可能。板金工程における最高のソリューションを提供します。
1．ファイバーレーザ溶接の自動化を実現
新補正機能「AI-TAS」により、実画像と 3D 画像の溶接線を AI が自動で検出して正しい溶接個所に移動します。また、AI が補正作業を行うため、その間オペレーターは別の作業が可能となり作業効率が大幅に向上します。さらに、従来はオペレーターが Z 方向のインジケーターを見ながら高さの調整をしていましたが、新機能の「自動ノズルギャップ調整」によりヘッド搭載カメラで映し出された画像のピントを自動で合わせて、ノズルの高さを調整します。
2．アマダ独自の「ENSIS テクノロジー」と高出力発振器による高品位・安定加工を実現
6kW シングルモジュール発振器とビームパワーを落とさず溶接部を幅広く溶かす技術などによって、薄板から深溶け込みまで様々な材質や板厚、溶け込み形状、継手形状などに対して安定した溶接を実現しました。
■「FLW-3000Le」主な特長
ミドルレンジモデルのマシンとして、精密板金業界からのニーズにフォーカスして小型・高精密に対応しました。
1．省スペースで都市型工場にも適合
スペースの理由から、従来のファイバーレーザ溶接ロボットシステムの導入が難しい都市部のお客さまにも、設置面積を約 35％減少させながら 3kW 発振器を搭載した本システムをご提案いたします。
2．小型ヘッドにより、狭小部の加工領域が拡大
加工ヘッドをコンパクトに設計することで、角 300mm 容器の内側溶接が可能になりました。また、長手の製品でもパルス加工により均一な溶接ビードを実現し、過度な溶け落ちもなく、低ひずみな仕上がりとなります。
■「FLW-1500MT+CR」主な特長
エントリーモデルのマシンとして、ハンディ溶接に協働ロボットを実装し、作業負荷の軽減と品質の向上を実現します。
1．協働ロボットで安定した溶接が誰にでも可能
長手の継手を溶接する場合、ハンディだと同じトーチ角度で一定の速度で送ることが難しく、ビード幅が異なること、溶け込み深さが不安定になることがあります。始点と終点を指示するだけで加工条件に合わせた速度を一定に保ち、溶接をすることが可能です。また、ロボットとハンディを簡単に使い分けることができるため仮止めや短尺物、ティーチングしにくい個所はハンディでの溶接が可能です。
■ マシン仕様
FLW-6000ENSISe FLW-3000Le FLW-1500MT+CR
定格レーザ出力 6000W 3000W 1500W
チラー RKE7502 RKE2200 なし
ロボット可搬重量 （ｋｇ） 50 25 6
加工ヘッド ビーム径・モード可変 ビーム径手動 ウォブリング
加工能力（鉄・SUS） （ｍｍ） 12 6 4
加工能力（アルミ） （ｍｍ） 8 4 4
標準キャビンサイズ （WxDxH） 5800×4000×3750 3600×3600×2600 3000×3000×2200
以上
※本リリースに記載されている情報は、予告なしに変更される可能性があります。予めご了承ください。
