GEヘルスケアのディープシリコン検出器を使用したフォトンカウンティングCT技術を用いた人体を対象とした研究施設を拡大 ? Stanford Medicineの追加

2023/11/20  GEヘルスケア・ジャパン 株式会社 

GEヘルスケアのディープシリコン検出器を使用したフォトンカウンティングCT[i]技術を用いた人体を対象とした研究施設を拡大 – Stanford Medicineの追加

2023年11月20日

本プレスリリースは、2023年10月9日に、GEヘルスケアが発表したプレスリリースを翻訳編集したものです。本資料の正式な言語は英語であり、内容および解釈は英語が優先されます。英文の本資料は、以下URLをご参照下さい。

現在研究開発中の技術であり、これらの技術は製品ではありません。

https://www.gehealthcare.com/about/newsroom/press-releases/ge-healthcares-growing-list-of-medical-institutions-conducting-human-subject-research-studies-with-its-novel-photon-counting-cti-technology-further-expands-with-the-addition-of-stanford-medicine

  • GEヘルスケア独自のフォトンカウンティングCT(以下、PCCT)は、ディープシリコン検出器技術を用いており、鮮明な画像とより詳細なデータを検出することで、より多くの患者情報を収集し、臨床ケアエリア全体で詳細な診断情報を提供することを目標に設計されています。

  • Stanford Medicineの研究者は、臨床医と患者における将来的な利益を目的としてGEヘルスケアと協力し、開発中のプロトタイプPCCTにおいて、被験者を撮影し、データ収集することで、開発中の技術を評価し、その後の装置開発へフィードバックを提供します。


研究の一環として、Stanford Medicineの研究者は、ディープシリコン検出器,[i], [ii]を使用して設計された GE ヘルスケアのPCCTで被験者のスキャンを開始しました。これは、オンコロジー、循環器領域、脳神経領域、その他の臨床領域における患者予後の改善に役立つ画像診断情報の飛躍的な向上を目的としたデータを収集します。

PCCTは、臓器構造の微細な部分の可視化、組織性状評価の向上、より正確な物質密度の計測・定量化、被ばく低減など、CTの機能をさらに進化させる可能性があります。これは CT における画像診断の大きな前進となり、世界中の何百万人もの患者様に利益をもたらす可能性があると期待されています。

Stanford Medicine の放射線科副部長であるDr. David Larson (MD, MBA) は、「CT 研究者として、CT 技術の新たな進歩を見ることは特に興奮します。50 年前の発明以来、 CT は世界中の医療画像診断における主力を担っています。フォトンカウンティング技術は、おそらくこの10 年以上、あるいはおそらくそれ以降で CT における最も重要な技術革新であることを示しています。」と、語っています[iii]。

Stanford Medicineは、ヒトを対象としたとした研究を進め、GE ヘルスケアのディープシリコンを使用したPCCT技術を強化するために技術的フィードバックを実施します。この研究では、GEヘルスケアのPCCT特許技術を最適化し、より最適な再構成方法、画像表示ワークフローを用いた詳細な病態や疾患での臨床的な利点を評価する予定です。

ディープシリコン技術とともにさらなる高みへ到達
最初の X 線装置から世界初のシリコンベースのPCCTプロトタイプ開発に至るまで、GE ヘルスケアは次世代イメージング技術の開拓に取り組んでいます。 GE[iv] の研究者は 1993 年にPCCT技術の研究を開始し、2006 年にカドミウムベースの検出器を使用した世界初のPCCTの プロトタイプを開発しました。

30 年にわたる研究開発を経て、GE ヘルスケアはフォトンのカウント速度やスペクトラル分解能を損なうことなく、卓越した空間分解能を実現できる可能性を求め、PCCT 検出器に最適な素材としてディープ シリコンを選択しました。すべてはスペクトラル CT の可能性を最大限に発揮し、臨床医を支援するという目標に基づいています。

半導体材料としてのシリコンには、純度、素材としての豊富さ、広範な製造インフラなど、多くの利点があります。歴史的に、検出器材料としてシリコンを使用する場合の課題は、すべてのX線フォトンを検出するには、薄すぎることでした。 GE ヘルスケア は、シリコンセンサーを「真横向き」に配置するという特許を取得した新しいアプローチにより、検出器が高エネルギーのフォトンを吸収するのに十分な深さと、1秒間に数億個のX 線フォトンエネルギーを計測することを可能にすることで課題を克服します。この技術により、X 線のエネルギーを吸収に十分な長さ確保することが可能になり、検出器の有効な深さをシリコンの厚みではなく、シリコンの長さによって決めることができます。これが「ディープシリコン」と呼ばれる理由です。

「この GE HealthCare のPCCTプロトタイプの設置は、我々にとって初めてのPCCT 装置であり、そしてStanford Research Parkにおける初の全身用スキャナーとなります。我々の研究活動は成長し続けています。」と放射線科准教授のDr. Adam Wangは説明しています [iii]。

Stanford MedicineへのPCCTの設置は、GE ヘルスケアがUniversity of Wisconsin–Madisonに米国初の臨床評価施設を設置すると発表してから 1 年以内、スウェーデンのKarolinska Institutet and MedTechLabsに世界的で初めて導入してから わずか2 年後に行われました。

GEヘルスケアMICT President & CEOであるJean-Luc Procacciniは、次のように述べています。「Stanford Medicine、University of Wisconsin–Madison、Karolinska Institutet and MedTechLabs、そしてGEヘルスケアチームの団結心こそが、研究拠点の構築、ディープシリコン検出器を用いたPCCT技術で私たちが予見する成功の基礎となっています。私たちは、Stanford Medicineの経験豊富な研究者と臨床医のチームと協力し、彼らやすべての協力者が提供する貴重な洞察に基づいてこの最先端のテクノロジーを進化させ続けることに興奮しています。私たちは力を合わせて、今後数十年間の CT テクノロジーのブレークスルーになりえると予想される大きな飛躍を遂げています。」

GEヘルスケアのPCCTへの独自のアプローチの詳細については、gehealthcare.comをご覧ください。

[i] 現在研究開発中の技術であり、これらの技術は製品ではありません。薬機未承認。米国FDAまたはその他の国の規制当局による商業的利用の認可・承認を受けていません。
[ii] この研究は治験審査委員会の承認を得て実施されています。
[iii] ここで説明されている内容は、顧客自身の意見と、顧客独自の環境で達成された結果に基づいています。同じ結果を達成できるという保証はありません。
[iv] A trademark of General Electric Corporation

About GE Healthcare:
GE HealthCare is a leading global medical technology, pharmaceutical diagnostics, and digital solutions innovator, dedicated to providing integrated solutions, services, and data analytics to make hospitals more efficient, clinicians more effective, therapies more precise, and patients healthier and happier. Serving patients and providers for more than 100 years, GE HealthCare is advancing personalized, connected, and compassionate care, while simplifying the patient’s journey across the care pathway. Together our Imaging, Ultrasound, Patient Care Solutions, and Pharmaceutical Diagnostics businesses help improve patient care from diagnosis, to therapy, to monitoring. We are an $18.3 billion business with 50,000 employees working to create a world where healthcare has no limits.

関連業界