液体紙容器から段ボールへリサイクルシステム構築 - 紙資源の循環型経済の実現に向け始動 - 王子ホールディングスと日本テトラパックの共同取組み

2024/02/08  王子ホールディングス 株式会社 

2024年2月8日

王子ホールディングス株式会社

液体紙容器から段ボールへリサイクルシステム構築
紙資源の循環型経済の実現に向け始動
王子ホールディングスと日本テトラパックの共同取組み


王子ホールディングス株式会社(代表取締役社長:磯野裕之、本社:東京都中央区)は、ポリエチレンでラミネート加工されたチルド向け紙容器および紙コップから段ボールへリサイクルするシステムを構築しています。このたび、日本テトラパック株式会社(代表取締役社長:アレハンドロ・カバル、本社:東京都港区、以下、テトラパック)と共同で、課題であったアルミ付き紙容器を回収し、段ボールへ再生する国内初のリサイクルシステムを構築し、循環型経済(サーキュラーエコノミー)の実現に向けた取り組みを本格的に開始したことをお知らせします。

現在、日本国内におけるアルミ付き紙容器のほとんどは可燃ごみとして焼却処分(サーマルリサイクル)され、紙製品への再利用(マテリアルリサイクル)の割合は3.4%(※1)と非常に低い水準に止まっており、各所に課題が残っています。今回、使用後のアルミ付き紙容器を紙繊維、ポリエチレン・アルミ層へ分離することで、紙繊維部分を段ボールとしてマテリアルリサイクルするシステムを国内で初めて確立しました。

既に2023年7月から一部エリアにて実証試験を行っており、今後は順次エリアを拡大し、全国規模でのシステム構築に向けて取り組みを本格化させて参ります。

【テトラパックのアルミ付き紙容器構造】
基本仕様
① ポリエチレン・・・容器成型時のシール
② ポリエチレン・・・アルミ箔とポリエチレンの接着
③ アルミ箔・・・光&酸素の侵入防止と中身製品の保護
④ ポリエチレン・・・紙とアルミ箔の接着
⑤ 紙・・・印刷と容器強度
⑥ ポリエチレン・・・水分の遮断

【リサイクルシステムについて】
新たに構築したリサイクルシステムは、店頭や自治体などから回収するアルミ付き紙容器や製函工場から排出される損紙を回収し、王子グループの工場で段ボール原紙へとマテリアルリサイクルします。再生した段ボールは、今後紙容器回収ボックスとして使用されるほか、食品・飲料業界でご使用いただくことも目指していきます。これにより、サーキュラーエコノミーの実現と食品・飲料会社の工場におけるゼロエミッションを支援します。

【本取り組みの背景】
当社グループはネット・ゼロ・カーボンを中核とする「環境ビジョン2050」と、そのマイルストーンとして制定した「環境行動目標2030」の下、古紙利用率70%以上を目指しています。これまで古紙利用率が低かったチルド向け紙容器およびアルミ付き紙容器のリサイクルシステムの構築を進め、古紙の利用促進に取り組んでいます。

また、テトラパックも2050年までにバリューチェーン全体で温室効果ガスネットゼロを目標に設定しています。全ての使用済み紙容器が捨てられず、確実にリサイクルされることを目指し、世界各地で紙容器の回収・リサイクルに積極的に取り組んでいます。段ボールへのリサイクルにより、サーキュラーエコノミーの実現に貢献します。

公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://www.ojiholdings.co.jp/Portals/0/resources/content/files/news/2024/JP02tp08.pdf

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