【事例紹介】株式会社インテック様の「DX化サービス事例」を掲載いたしました。

2024/05/27  ARアドバンストテクノロジ 株式会社 

Client Voice 金融機関向けソリューションのブランド再構築
ARIが上流工程から伴走し、利用者目線のUI/UXデザインに刷新

株式会社インテック様

ご提供サービス

デザイン先行開発 UI/UXコンサルティング クリエイティブ支援

担当チーム

株式会社インテック

お客様の経営戦略に沿った情報化戦略の立案からシステムの企画、開発、アウトソーシング、サービス提供、運用保守まで、IT分野において幅広く事業を展開しています。インテックは、1964年の創業以来培ってきた技術力をもとに、AI、RPA等のデジタル技術の活用や、新たな市場の創造にも積極的に挑戦しています。常にオープンな姿勢で、人、企業、社会を技術でつなぎ、自らも変革しながら「豊かなデジタル社会の一翼を担う」企業としてお客様に新しい価値を提供してまいります。

バンキングビジネス事業本部 事業企画部 アートディレクター 宮ノ前 大氏

長い歴史を持つ「fcube」 のUI/UX刷新 トータルで開発を行うARIをパートナーに

インテック様が展開する金融機関向けソリューション「fcube(エフキューブ)」は、顧客管理や営業支援を中心に、ローン審査や預かり資産の販売業務、AML関連業務の支援など、金融機関のあらゆる業務をカバー。金融機関向けCRM (Customer Relationship Management)としては導入実績No.1を誇ります。25年以上の歴史を持ち、2014年にはクラウドサービスに移行。バージョンアップを繰り返し、業務カバー率を上げてきました。

実用本位のfcubeは多くのユーザに愛用されていましたが、UI/UXの面で課題があったと、アートディレクターの宮ノ前氏は振り返ります。

「fcubeは、開発工程のほとんどを内製してきました。ただ、アプリケーションの基本的な構造や操作感など、UXに影響するような設計思想は昔からあまり変わっていない点が気になっていたんです。『業務システムだから』と割り切っていた部分もあり、ユーザの利用動線や操作性を向上させるための取り組みが進んでいない実情がありました」(宮ノ前氏)

2022年、fcubeのブランド再構築プロジェクトがスタート。同社はこれを機に、UI/UX改善に着手しました。UI/UXに専門的な知見を持つ支援先を探すうち、ARIの存在を知ることになります。

「当初、コールセンターサービス開発の協力企業の候補として、AWSさんに紹介してもらいました。商談が進む中で、ARIにUI/UXの専門チームがあることがわかり、依頼を検討することにしました。ARIはビジュアルデザインだけではなく、バックエンドを含めたトータル的なアプリケーション開発を行っており、自社プロダクトも提供していることに安心感を持てました。

fcubeにとって大切なのは、日々の業務の中でユーザが迷うことなく利用できるようなシンプルさと、複雑かつ情報量が多い金融機関独自の業務への最適化を両立すること。このバランスをどのように新しいデザインに落とし込んでいくかが最大の課題であると認識していました。ARIは、その点を考慮して地に足の着いたデザインを提案してくれるという期待感もあり、支援を依頼することにしました」(宮ノ前氏)

情報設計から伴走 丁寧なヒアリングを繰り返し、ユーザ目線に立ったUI/UXに

同社がまずARIと取り組んだのは、金融機関とそのグループ企業が、顧客情報を共有するための「グループ企業間連携CRMサービス」のダッシュボードづくり。複数の企業の顧客情報を整理して共有できる、シンプルでわかりやすいものを目指しました。

「最初は私なりにワイヤーフレームをつくって、それをもとにデザイン案を出してもらいました。ARIは私たちがやりたいことを理解したうえで、都度複数の選択肢を用意してくれたので、取り組みやすかったですね。『なるほど、こういう表現の仕方があるんだ』と勉強になった部分もありました。このプロジェクトは、ARIさんの実力を測る目的もあったんですが、約2か月という短期間で期待どおりのアウトプットをいただけました」(宮ノ前氏)

【 グループ企業間連携CRMサービス ダッシュボード】

続けて、コールセンターサービスのUI/UX刷新に着手。従来同社が提供していたコールセンターサービスは、CRMと同じ情報を画面で見ながら電話対応ができるものでした。今回は、実際の受電・架電業務に従事するオペレータやスーパーバイザーの利便性向上を最優先とした新たなアプリケーションへと刷新するため、情報設計の部分からARIと進めていきました。

「Amazon Connectの機能を組み込む前提だったため、ある程度デザインに制約があるなかで、ARIに相談に乗ってもらいながらデザインをアウトプットできました。おかげで、他機能にも横展開できる、今回のアップグレードのコンセプトモデルと呼べるデザインに仕上げることができたと思っています」(宮ノ前氏)

【コールセンターサービス:ホーム画面】 【コールセンターサービス:コンタクト管理画面】

これらの取り組みを通してARIへの信頼感が高まった同社。その後、SFA(Sales Force Automation)についてもARIとUI/UXをつくっていくことになりました。金融機関の多岐にわたる業務に対応するため機能がとても多く、機能同士の依存関係も複雑なため、苦労も多かったといいます。

「ARIは銀行の営業業務をよく理解してくれましたし、細かい部分まで『千本ノック』のように聞いてくれました。デザインの意図やその背景まで突き詰めて考えたうえで、良いアウトプットをしてくれたと思います。

今回ARI の支援を受けて良かった点のひとつが、デザインツール「Figma」を活用してモックアップをつくってもらったことです。それをそのままお客さまにお見せしながら、利用者目線の機能要件を考えられたのは、難しいプロジェクトがスムーズに進んだ要因の一つです。個人的に助かったのは、今まで社内で解決できず悩んでいたことを、専門家であるARIと『壁打ち』できたことです。世の中のトレンドなども考慮した提案をしてもらえましたし、自分だけでは思いつかない部分の知見を得られました。

また、私たちはこれまで、機能を『足す』ということに目線が行きがちでしたが、取捨選択して『引く』視点をARIに教えてもらうことができました。大前提として『利用者の目線に立脚した機能や情報の再構築』を追求しながら、実装を意識して、機能として成立させられるレベル感を押さえてもらったことは感謝しています。利用動線など、デザインの前提となる部分を突き詰めるARIの姿勢にも学びがありましたね」(宮ノ前氏)

3つのプロジェクト成功は、ARIと「ワンチーム」で汗をかけたからこそ

プロジェクトを一緒に進めたARIのメンバーに対し、宮ノ前氏は「まじめで実直」という印象を抱いていると語ります。

「前述の『千本ノック』もそうですが、ARIには疑問をそのままにしないで、納得のいくまで突き詰める文化があると感じました。3つのプロジェクトを通して極力同じメンバーをアサインしてもらえたこともあり、『ワンチーム』でプロジェクトに取り組めました。お互いの情報を常に共有しあいながら、同じ方向を向いて汗をかけたので、思っていた以上にやりやすかったです」(宮ノ前氏)

また、画面デザインの作成だけではなく、エンジニアが実装時に困らないよう、コンポーネントリストやデザインガイドラインも丁寧に作り込みました。

「今後は、これらをデザインシステムの形に落とし込むことを考えているので、ぜひARIに協力してほしいですね。また、UI/UXに限らず、ARIがカバーするさまざまな領域でも力を借りられればと考えています」(宮ノ前氏)

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