ベトナムのAureole Construction Software Development Inc.と 建築生産プロセスでのBIM活用の協業について基本協定を締結
－ 建築生産システムの変革に向け、体制を強化 －
ニュースリリース
2024年05月28日
東急建設株式会社（本社：東京都渋谷区、社長：寺田光宏、以下当社）は、ベトナムに所在するAureole Construction Software Development Inc.（オレオ・コンストラクション・ソフトウェア・デベロップメント、本社：ベトナムホーチミン市、社長：数野博義、以下、ACSD社）と、建築生産現場におけるデジタル化の推進から定着及びその先の活用に向けた協業について基本協定（以下、本協定）を締結しました。
当社は、BIMなどのデジタルデータを活用した建築生産システムの変革を目指しており、ACSD社とはこれまでもファーストモデル（※1）の建築施工現場への提供とともに、ソフトウェア開発を通じ協業をしてまいりました。
本協定では、更に生産設計業務（※2）を加え、並びに生産現場におけるBIM活用の高度化、建築生産バリューチェーンにおけるデジタル活用に関する共同開発を推進してまいります。
また、ACSD社の技術者が当社で業務を行い、技術を習得するなどの人的交流を積極的に行うことで相互の技術力向上に資するよう、持続的な協力体制を構築します。
これらの取組みにより、建築生産プロセスで作成したデジタルデータを活用し、バリューチェーンのみならず専門工事会社やメーカー、さらには顧客ともデータ起点で連携を模索することで、建築生産システムの変革を目指してまいります。
なお、今回の協業は、本協定に基づきACSD社内に新設された「BIMエンジニアリングセンター」（※3）での最初のプロジェクトとし協業を深めてまいります。
■協業の背景
建設業では、中長期的な就労者の人手不足、時間外労働の上限規制などを背景に、省人化・効率化が喫緊の課題となっています。また熟練就労者が退職することで品質面での問題も懸念されています。当社では効率化、品質向上、さらには建築生産システムの変革に向け、デジタルデータを活用した建築生産プロセスの見直しを推進しています。
建築生産プロセス全体でBIMなどによるデジタルデータを活用するにあたり、社内での人的リソースや国内の業務委託先が限られているといった課題があり、また生産システムの変革にはオープンイノベーションを必要としていました。
ACSD社との協業により、日本国内において迅速かつ安定的な業務オペレーションが可能となり、社外との連携による新しい価値の創出も期待できます。
■ACSD社について
ACSD社は、三谷産業株式会社の100%子会社であり、建築関連の設計図・施工図製作、BIMモデリング、積算・見積作成などのサービスを提供しています。700名に近いベトナム人のエンジニアが在籍し、日本語対応や遠隔地でありながらスムーズなコミュニケーションができることの強みから、日本国内の建築関連企業100社以上との取引実績を有しています。
※1）ファーストモデルとは
設計図書をBIM化したデータ。「構造」「外装・一部内装」「外構」および「設備」の設計情報のBIMデータを作成し、指定された建築作業所に展開している。
※2）生産設計業務とは
施工での活用を念頭に実施設計がまとまる段階から施工計画や納まりの検討を行い、モノ決めやフロントローディングを行う業務。生産設計により作成されたBIMモデルを仮設計画や施工図の作成、さらには自動加工などに活用し、生産現場での省力化につなげる。
※3）「BIMエンジニアリングセンター」とは
ACSD社内において、BIM 関連業務を専属体制で受注しているプロジェクトチームを従来の組織から分離・独立させ設立した、プロフェッショナルかつ総合的なBIM 技術を有する組織。
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