日本板硝子と白山、液浸冷却対応の多心光コネクタを共同開発 COMNEXTに「世界初」展示

2024/06/03  日本板硝子 株式会社 

日本板硝子と白山、液浸冷却対応の多心光コネクタを共同開発 COMNEXTに「世界初」展示

2024年 06月 03日

データセンター冷却技術で省エネに寄与

日本板硝子株式会社(本社:東京都港区、代表執行役社長兼CEO:細沼 宗浩、以下「NSG」)と、株式会社白山(本社:石川県金沢市、代表取締役社長:米川 達也、以下「白山」)は、共同開発中の液浸冷却対応の多心光コネクタ「GrinEB® Connector」を6月26日より東京ビッグサイトにて開催される、COMNEXT 第2回[次世代]通信技術&ソリューション展において世界初展示することをお知らせいたします。

昨今のクラウドサービスや生成AIの普及によりデータ通信量は飛躍的に増加しており、これに伴うデータセンター内のサーバー等の冷却のためのエネルギー負荷も高まり続けています。そうした中、サーバー機器を直接冷媒液に浸して冷やす液浸冷却技術*1はその優れた省エネ性能により、データセンターの消費電力削減のカギを握る技術として国内でも数多くの実証実験が進められており、これに付随する周辺技術の開発も急がれています。

液浸冷却向けの光コネクタ*2へのニーズの高まりに対応した本開発品は、多心光コネクタ部品「MTフェルール*3」で世界シェア2位を占める白山の技術と、冷媒液の中でも使用可能な当社の極細径レンズ(光ファイバーと同径の125µm)セルフォック(R)マイクロレンズ*4の特徴を活かして開発されたものです。従来型の光コネクタは液浸冷却装置内で使用した場合、冷媒液の混入による通信不良の発生が課題となっていましたが、本開発品はレンズによるビーム拡大およびコリメートの効果により、通信の品質を確保することが可能です。

皆様のお越しをお待ち申し上げております。

開発中の多心光コネクタ「GrinEB® Connector」

極細径レンズ セルフォック®マイクロレンズ

以上

[出展概要(出展者:株式会社白山)]

展示会名 COMNEXT 第2回[次世代]通信技術&ソリューション展
会期 2024年6月26日(水)~28日(金)10:00~18:00(最終日は17時終了)
会場

東京ビッグサイト(南展示棟)

アクセス:https://www.bigsight.jp/visitor/access/

出展場所 光通信World(FOE)ブース 「3-20」
主催 RX Japan株式会社
入場方法

※完全事前登録制 以下リンクにて登録可能

https://www.cbw-expo.jp/ja-jp/register.html?code=1039964825505211-NEE

[用語について]

*1液浸冷却技術

電気を通さない専用の液体の中にサーバー等の機器を丸ごと浸し、機器に直接冷媒液を触れさせることで、効果的に冷却する技術です。データ通信量やデータセンターの飛躍的な増加により、2030年には世界のデータ通信に関する消費電力が2022年の年間消費電力相当に達すると予測*されており、消費電力量の抑制が喫緊の課題となっています。これらデータセンターにおける消費電力のうち、30~40%は設備冷却によるもので、サーバーを効率的に冷やすことにより省エネが実現できると考えられています。

*出典:国立研究開発法人科学技術振興機構低炭素社会戦略センター(2019)「情報化社会の進展がエネルギー消費に与える影響(Vol.1)―IT機器の消費電力の現状と将来予測―」

写真提供:日本フォームサービス株式会社

*2光コネクタ

光コネクタとは光ファイバー同士を接続するための部品です。「コネクタ本体」とファイバーを固定する「フェルール」、コネクタ本体とデバイス間の機械的な接続を提供する「かん合機構」で構成されています。また、多心光コネクタとは、複数の光ファイバーを接続するためのコネクタで、光ファイバー通信システムにおいて信号の伝送品質や信頼性を確保するために使用されます。多心光コネクタは、一般的には光ファイバーの数に応じて2心、4心、8心、12心、24心などがあります。

■説明サイト:https://hakusan-mfg.co.jp/news/243/

*3MTフェルール

光ファイバー同士を機械的に繋げる多心光コネクタと呼ばれるコネクタのキー部品です。コーヒー豆サイズのその部品の端面には、光ファイバーが複数入るファイバー孔が開いています。

■製品情報サイト:https://hakusan-mfg.co.jp/products/optical/

*4極細径レンズ セルフォック®マイクロレンズ

通信量やネットワーク接続機器の爆発的な増加が予想される Beyond 5G 時代において検討されている、通信基盤のオール光ネットワーク化や液浸冷却技術に対応する製品です。光ファイバーと同径である直径125μmのレンズの使用により、光ファイバーと個々の端末とを光信号でつなぐ機器の小型化高性能化が図られると同時に、昨今懸念されている省エネ対策にも大きく貢献します。

■製品情報サイト:https://selfoc.jp/product/sml/

NSGグループ(日本板硝子株式会社およびそのグループ会社)について

NSGグループは、建築および自動車用ガラスとクリエイティブ・テクノロジー分野で事業を展開する世界最大のガラスメーカーのひとつです。

建築用ガラス事業は、各種建築用ガラス、太陽電池パネル用ガラス等を製造・販売しています。

自動車用ガラス事業は、新車用(OE)ガラスや補修用(AGR)ガラスの分野で事業を展開しています。

クリエイティブ・テクノロジー事業の主要製品は、プリンターやスキャナーに用いられるレンズ、タイミングベルトの補強材であるグラスコードを中心とした特殊ガラス繊維やガラスフレーク、およびファインガラスです。 https://www.nsg.co.jp

株式会社白山について

株式会社白山は、通信インフラを陰ながら支え、人々がネットワークで繋がる社会の実現に貢献している企業です。

主力商品である多心光コネクタ用部品「MTフェルール」は、現在、世界シェア2位を達成しています。

また、2019年にNTTが提唱した低消費電力・低遅延・大容量高品質の通信ネットワークであるIOWN構想。

その構想実現のために、キーテクノロジーである「光電融合技術」に貢献する光接続技術・製品の開発に取り組んでいます。

2020年 経済産業省認定 グローバルニッチトップ企業

https://hakusan-mfg.co.jp/

<お問い合わせ>

(出展・製品に関すること)

日本板硝子株式会社 情報通信デバイス事業部
株式会社白山 IOWN推進部

https://selfoc.jp/contact/
Email:info.iown@hakusan-mfg.co.jp

(報道関係等)

日本板硝子株式会社 広報部
株式会社白山 広報チーム

Tel:03-5443-0100
Email:p-relations@hakusan-mfg.co.jp




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