日本工営、第51回環境賞で「環境大臣賞」を受賞

2024/06/12  ID&Eホールディングス 株式会社 

ID&E ホールディングス株式会社
2024 年 6 月 14 日

日本工営、第 51 回環境賞で「環境大臣賞」を受賞

ID&E ホールディングス株式会社(本社?東京都千代田区、代表執行役社長?新屋浩明)傘下の日本工営株式会社(本社?東京都千代田区、代表取締役社長?金井晴彦、以下「日本工営」)、東京農業大学および株式会社日健総本社(以下、日健総本社)が共同で開発を進める「土壌藻類を活用した自然回復技術の実装」が、国立研究開発法人国立環境研究所と株式会社日刊工業新聞社が共催し、環境省が後援する第 51 回「環境賞」において、最高賞である「環境大臣賞」を受賞しました。

【第 51 回環境賞 贈賞式】

日刊工業新聞社撮影

「環境賞」は環境保全や環境の質の向上への貢献が認められる成果、または貢献が期待される成果をあげた個人、法人、団体・グループ等を表彰することにより、広く環境意識の啓発を図ることを目的として設立されたものです。

受賞テーマ「土壌藻類を活用した自然回復技術の実装」

土壌藻類を活用した自然回復技術は土壌藻類を土木資材として土砂災害跡地などに活用し、環境条件に合った自然な植生形成を促進する技術です。土壌藻類を土木資材として活用する例はこれまでなく、従来の自然侵入促進工と比べて安価で容易に利用することが可能です。

日健総本社が、土壌藻類を水中培養で土木資材化することに成功、その資材を、国立研究開発法人土木研究所と日本工営が共同開発した侵食防止工法に採用し、社会実装を実現しています。

受賞理由

近年豪雨災害によって自然の植生が失われることがしばしば起こっています。こうした場所は侵食防止、生態系の保全のために植生を回復させる必要があり、一般的には種子を吹き付けて植生回復を促す工法が用いられています。このたび受賞した「土壌藻類を活用した自然回復技術の実装」に活用されている BSC(Biological Soil Crust)*1 工法は、広く土壌に分布している土壌藻類を種子の代わりに土壌に吹き付け、地表面にコロニーを形成させることによって侵食を防止し、植生回復を早める技術です。技術開発の着想および独創性、その実績について、多くの審査員の方々から高い評価を頂きました。また、使用されている土壌藻類は世界の広い範囲で分布が認められるものであって、各地の地域生態系に配慮しつつ世界的に展開することが期待できると講評頂きました。

日本工営、東京農業大学、日健総本社の 3 者は、令和4年 2 月 24 日包括連携協定を締結し、当社が開発した土壌表面の侵食防止に有効な BSC 工法を基礎として、地球温暖化に伴う様々な災害、環境問題に関する基礎研究、新技術開発を進めてまいりました。今後、社会が抱える課題の解決に貢献する技術開発に取り組んでいきます。

*1?BSC とは、糸状菌類、土壌藻類、苔などが地表面の土粒子を絡めて形成するシート状の土壌微生物のコロニーのことです。造成法面、崩壊・工事における荒地において通常であれば植生復元には時間がかかりますが、BSC工法では土壌藻類を散布して BSC を形成することで土壌侵食の防止と植物の侵入・生育を促し、周辺の自然環境に応じた植生回復を早期に実現します。

―本件に関するお問い合せ先―
ID&E ホールディングス株式会社 経営管理本部 コーポレートコミュニケーション室
TEL :03-5276-2454 Email? c-com@n-koei.co.jp ホームページ?https://www.id-and-e-hd.co.jp/

他の画像

関連業界