令和5年度第4・四半期国庫の状況報告書(財務省調査)

2024/06/25  財務省 

第1財政資金対民間収支

令和5年度第4・四半期の財政資金対民間収支は、前年同期(18兆3,723億円の受取超過)に比べ、7,949億円受取超過額が増加して19兆1,672億円の受取超過となった。収入は、前年同期(268兆7,437億円)に比べ、13兆2,473億円減少して255兆4,965億円となった。一方、支出は、前年同期(250兆3,714億円)に比べ、14兆422億円減少して236兆3,292億円となった。

以下、主な項目についてみると次のとおりである。

1一般会計(別表1参照)

△印は支払超過(単位億円)

一般会計の収支
区分 令和5年度第4・四半期 前年同期
収入 支出 差引き 収入 支出 差引き
租税 213,426 48,975 164,451 207,632 49,300 158,332
税外収入 9,132 - 9,132 6,653 - 6,653
社会保障費 - 59,799 △59,799 - 92,914 △92,914
地方交付税交付金 7,707 19,581 △11,873 6,849 19,055 △12,206
防衛関係費 - 19,966 △19,966 - 13,623 △13,623
公共事業費 - 44,971 △44,971 - 44,790 △44,790
義務教育費 - 3,292 △3,292 - 2,988 △2,988
その他支払 - 101,581 △101,581 - 116,560 △116,560
230,265 298,165 △67,899 221,134 339,231 △118,097

期中における一般会計の収支は、上表のとおり、6兆7,899億円の支払超過であって、前年同期(11兆8,097億円の支払超過)に比べ、5兆197億円支払超過額が減少した。

その内訳をみると、収入は、租税が前年同期(20兆7,632億円)に比べ、5,794億円増加して21兆3,426億円となったこと等により、前年同期(22兆1,134億円)に比べ、9,131億円増加して23兆265億円となった。一方、支出は、社会保障費が前年同期(9兆2,914億円)に比べ、3兆3,115億円減少して5兆9,799億円となったこと等により、前年同期(33兆9,231億円)に比べ、4兆1,067億円減少して29兆8,165億円となった。

2特別会計等(別表1参照)

△印は支払超過(単位億円)

特別会計等の収支
区分 令和5年度第4・四半期 前年同期
収入 支出 差引き 収入 支出 差引き
財政投融資 66,245 72,346 △6,100 58,000 75,879 △17,879
外国為替資金 16,892 15,596 1,296 19,167 22,635 △3,468
保険 149,810 146,574 3,235 144,880 143,809 1,071
その他 6,294 44,263 △37,969 9,499 37,506 △28,007
239,241 278,780 △39,538 231,546 279,829 △48,284

期中における特別会計等の収支は、上表のとおり、3兆9,538億円の支払超過であって、前年同期(4兆8,284億円の支払超過)に比べ、8,746億円支払超過額が減少した。

収入は、前年同期(23兆1,546億円)に比べ、7,696億円増加して23兆9,241億円となった。一方、支出は、前年同期(27兆9,829億円)に比べ、1,050億円減少して27兆8,780億円となった。

主な項目についてみると次のとおりである。

(1)財政投融資特別会計(別表2参照)

財政投融資の収支は、6,100億円の支払超過であって、前年同期(1兆7,879億円の支払超過)に比べ、1兆1,779億円支払超過額が減少した。収入は、前年同期(5兆8,000億円)に比べ、8,245億円増加して6兆6,245億円となった。一方、支出は、前年同期(7兆5,879億円)に比べ、3,533億円減少して7兆2,346億円となった。

(2)外国為替資金特別会計(別表3参照)

外国為替資金の収支は、前年同期の3,468億円の支払超過から1,296億円の受取超過となった。収入は、前年同期(1兆9,167億円)に比べ、2,275億円減少して1兆6,892億円となった。一方、支出は、前年同期(2兆2,635億円)に比べ、7,039億円減少して1兆5,596億円となった。

(3)その他の特別会計等

その他の特別会計等の収支のうち、主な項目についてみると次のとおりである。

保険の収支は、収入14兆9,810億円、支出14兆6,574億円、差引き3,235億円の受取超過であって、前年同期の1,071億円の受取超過から、2,165億円受取超過額が増加した。

3国債等・国庫短期証券等(別表1参照)

△印は支払超過(単位億円)

国債等及び国庫短期証券等の発行(借入)・償還状況
区分 令和5年度第4・四半期 前年同期

発行

(借入)

償還 差引き

発行

(借入)

償還 差引き
国債等 402,398 123,265 279,133 397,362 117,055 280,307
国債(1年超) 380,826 101,860 278,966 376,001 97,766 278,235
借入金 21,572 21,405 167 21,361 19,289 2,072
国庫短期証券等 1,024,398 1,001,325 23,073 1,151,445 1,081,261 70,184
国庫短期証券 910,946 890,873 20,073 1,040,993 970,809 70,184
一時借入金 113,452 110,453 3,000 110,452 110,452 △0

国債等及び国庫短期証券等の発行(借入)・償還状況は、上表のとおりである。

国債等の収支は、27兆9,133億円の受取超過であって、前年同期(28兆307億円の受取超過)に比べ、1,174億円受取超過額が減少した。国債(1年超)の収支は、発行38兆826億円、償還10兆1,860億円、差引き27兆8,966億円の受取超過であった。借入金の収支は、借入2兆1,572億円、償還2兆1,405億円、差引き167億円の受取超過であった。

国庫短期証券等の収支は、2兆3,073億円の受取超過であって、前年同期(7兆184億円の受取超過)に比べ、4兆7,111億円受取超過額が減少した。国庫短期証券の収支は、発行91兆946億円、償還89兆873億円、差引き2兆73億円の受取超過であった。一時借入金の収支は、借入11兆3,452億円、償還11兆453億円、差引き3,000億円の受取超過であった。

(参考)実質収支

上で述べた財政資金対民間収支は、各会計等と民間との間における収入支出(窓口収支)のみをとらえたものであるが、各会計等の収支の実態をみるため、これに各会計等相互間の収支(国庫内振替収支)を加えた実質収支を示すと、次のとおりである。

△印は支払超過(単位億円)

実質収支
区分

窓口収支

(A)

国庫内振替収支

(B)

(実質収支)

(A)+(B)

一般会計 △67,899 △101,333 △169,232
特別会計等 △39,538 102,952 63,413
財政投融資 △6,100 29,596 23,496
外国為替資金 1,296 5,306 6,602
保険 3,235 △18,468 △15,233
その他 △37,969 86,517 48,548
小計 △107,438 1,619 △105,819
国債等 279,133 △5,712 273,421
国債(1年超) 278,966 △3,126 275,840
借入金 167 △2,586 △2,419
国庫短期証券等 23,073 4,093 27,166
国庫短期証券 20,073 - 20,073
一時借入金 3,000 4,093 7,093
合計 194,768 - 194,768
調整項目 △3,096 - △3,096
総計 191,672 - 191,672

(注)1. 「一般会計」には、交付税及び譲与税配付金特別会計が含まれている。

2. 「調整項目」とは、国庫金が日本銀行代理店の窓口で受払される時点と、日本銀行本店の政府預金が増減する時点との時間的なズレの調整等のための項目である。

3. (B)欄以下の内訳の数字は暫定的なものであって、後に若干変更することがある。

第2国庫対日銀収支(別表4及び別表6参照)

△印は支払超過(単位億円)

国庫対日銀収支
区分

令和5年度

第4・四半期

前年同期
国庫短期証券の発行・償還(△) △6,120 △34,183
特別会計の債券売・買(△) - -
財政投融資 - -
国債整理基金 - -
その他 △200,634 △197,079
△206,754 △231,262

期中における国庫対日銀収支は、上表のとおり、20兆6,754億円の支払超過であって、前年同期(23兆1,262億円の支払超過)に比べ、2兆4,508億円支払超過額が減少した。

その内容についてみると次のとおりである。

1国庫短期証券の発行・償還

国庫短期証券の発行・償還による日本銀行との間の資金調達・資金返済状況をみると、資金調達はなく、資金返済6,120億円、差引き6,120億円の支払超過であって、前年同期(3兆4,183億円の支払超過)に比べ、2兆8,063億円支払超過額が減少した。

2特別会計の債券売・買

特別会計と日本銀行との間の債券売・買はなかった。なお、前年同期も、特別会計と日本銀行との間の債券売・買はなかった。

3その他

国庫と日本銀行との間の経常収支は、20兆634億円の支払超過であって、前年同期(19兆7,079億円の支払超過)に比べ、3,555億円支払超過額が増加した。

第3 政府預金(別表5及び別表6参照)

財政資金対民間収支(19兆1,672億円の受取超過)から政府預金の増減に関係のない調整項目(3,096億円の支払超過)を除いた収支は、19兆4,768億円の受取超過であった。また、国庫対日銀収支は、20兆6,754億円の支払超過であった。その結果、政府預金の期末残高は、前期末(16兆9,116億円)に比べ、1兆1,986億円減少して15兆7,130億円となった。

別表(Excel:45KB)

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