資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について

2024/06/25  株式会社 CSSホールディングス 

2024 年 6 月 25 日
株式会社 CSS ホールディングス

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について

1.当社グループの現状分析

2023 年 9 月期は、コロナ禍の影響を脱し事業環境が好転した結果、スチュワード事業・フードサービス事業・空間プロデュース事業の全てのセグメントで大幅な増収増益となりました。その結果、PBR は1.85 倍、ROE は 10,2%となり、目安となる PBR1 倍、ROE8%の基準を超えました。

また、足許でもスチュワード事業・フードサービス事業では、国内客及びインバウンド観光の高い水準の需要を取り込んでおります。空間プロデュース事業では、金融機関向けのセキュリティ関連の設備更新や、興行の活性化に伴うプロ仕様の音響機器の取扱いを増やしています。

【連結財務指標】

2.今後の対応方針

上記分析を踏まえ、当社グループは回復した業績を更に向上させ、各セグメントで十分な利益水準を確保し、ROE8%を安定的に計上し PBR1 倍を超える企業価値を目指します。

2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
9月期 9月期 9月期 9月期 9月期
売上高(百万円) 18,445 11,962 9,412 10,883 14,832
営業利益(百万円) 455 △ 1,072 △ 717 △ 186 276
当期純利益(百万円) △ 110 23 △ 420 102 230
1株当たり当期純利益(円) △ 21.81 4.65 △ 83.36 20.63 46.08
株価(円) 402 284 314 311 867
PBR(倍) 0.77 0.56 0.74 0.72 1.85
PER(倍) - 61.07 - 15.07 18.82
ROE △4.0% 0.9% △17.9% 4.8% 10.2%

3.具体的な取り組み

当社グループでは、現在策定中の 2025 年9月期を始期とする3ヵ年の中期経営計画の中で、下記の取り組みにより着実に成長戦略を実行してまいります。

(1) 収益力の強化・改善

当社グループ売上高の2/3 を占めるホテル・観光・レジャー業界の需要増加を取込み、収益力を強化すべく、基軸事業における堅実なサービスの提供を強化します。様々なコストの高騰については、当社に限った環境要因ではないので、引き続きお取引先との交渉の中で価格転嫁を進めてまいります。

グループシナジーの創出や、既存の発想にとらわれない外部リソースの積極活用による提携、M&A による営業キャッシュフローの積上げに注力します。

事業採算を意識し事業の選択と集中に努めます。

(2) 人材投資

当社グループのビジネスモデルは人材の量と質の充実が大変重要です。急激な業務拡大に伴うホテルやレストランの稼働率の上昇と新規事業所開業等に対して、安定的な提供品質を継続するためにも労働環境の安全の維持や継続的な賃上げ、教育研修の強化による従業員還元を強化します。 人手不足の中、当社グループにとっては高年齢スタッフや外国人スタッフが貴重な戦力です。引き続き多様性や働き方に配慮した環境作りに注力します。

(3) 株主還元

当社は、株主の皆さまへの利益還元を重要な経営課題のひとつとして受け止め継続的かつ安定的に利益配分を行うことを基本方針としております。この基本方針を原則としつつ、株価の上昇による直接的な株主還元と、現在策定中の 2025 年9月期を始期とする3ヵ年の中期経営計画期間中においても、当期純利益の増益、増配で株主還元の充実を目指します。

(4) 積極的な IR 活動の実施

投資家の皆様に基幹事業であるスチュワード業務(ホテル・レストラン等での厨房管理、食器等洗浄業務)をはじめとした当社グループの事業活動や決算情報等を広く知っていただくために、引き続き積極的なIR活動(説明会や当社ウェブサイトでの情報発信)を充実させてまいります。

(5) ガバナンス強化と中長期的な企業価値向上に向けた対応

当社は既に任意の指名報酬委員会の設置や、単年ごとの役員向け業績連動報酬制度を導入しております。また、中長期的な業績や企業価値の向上のインセンティブとなる役員報酬制度として、譲渡制限付株式の付与を検討しています。

以上

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