BTK阻害剤AS-1763の医薬組成物に係る中国における特許査定のお知らせ

2024/06/27  カルナバイオサイエンス 株式会社 

2024年6月27日
カルナバイオサイエンス株式会社

BTK阻害剤AS-1763の医薬組成物に係る中国における特許査定のお知らせ

当社が開発中のBTK阻害剤AS-1763の知的財産権保護の一環として出願しておりました、AS-1763とBCL-2阻害剤との併用に関する医薬組成物の発明(発明の名称:抗がん剤組成物、出願番号:202180012753.2)に関し、中国国家知識産権局より特許査定通知を受領しましたのでお知らせいたします。

なお、中国におけるAS-1763に関する物質特許は既に特許権を取得しており、今回の特許の追加により、AS-1763に関する知的財産権が強化されます。

当社は、知的財産戦略上において重要な特許取得に引き続き積極的に取り組んでまいります。

以 上

BTK阻害剤AS-1763について

AS-1763は、CLLを含む成熟B細胞腫瘍の治療を目的として開発中の、野生型および薬剤抵抗性変異型BTKの両方を阻害する高選択性で非共有結合型の経口投与可能な化合物です。イブルチニブを代表とする共有結合型BTK阻害薬は、CLLや他の成熟B細胞腫瘍の標準選択薬として使用されています。しかしながら、多くの患者で、BTKの481番目のシステイン残基(C481)がセリンに置き換わる変異が生じて、共有結合型BTK阻害剤の結合が弱まり、薬剤耐性になることが報告されています。また、ピルトブルチニブを含む開発中の非共有結合型BTK阻害剤に対する新たな耐性変異も報告されています。AS-1763は、野生型BTKおよび薬剤抵抗性変異型BTKのリンパ腫細胞の両方の増殖を強く阻害することから、野生型のみならず薬剤抵抗性変異型BTKをもつ患者の治療にも有効と考えられ、次世代型BTK阻害剤として開発を進めています。

現在、米国においてフェーズ1b試験を実施しており、2024年6月に開催された欧州血液学会(EuropeanHematology Association 2024 Hybrid Congress)においては、治験主導医師であるテキサス大学MDアンダーソンがんセンター白血病科教授 Nitin Jain医師が、本フェーズ1b試験に関する初期データを発表しました。この初期データは、AS-1763の良好な安全性、薬物動態プロファイル、並びに共有結合型BTK阻害剤およびBCL-2阻害剤を含む複数の標準的な全身療法による前治療歴を有する成熟B細胞腫瘍患者に対する有効性を示唆しました。

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