小池知事記者会見 2024年06月28日 - ●1 風水害への備え ●2 女性活躍推進 ●3 DX推進 ●4 環境施策

2024/06/28  東京都  

令和6年(2024年)6月28日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和6年6月28日)

知事記者会見
2024年6月28日(金曜)
14時00分~14時42分

【字幕版】は「東京動画」をご覧ください。

知事冒頭発言

1 風水害への備え

【知事】今日、私の方から4件についてお伝えをいたします。まず、風水害への備えについてのお知らせでございます。今日もですね、先ほどですけれども、大型台風の接近であるとか、前線の影響によって集中豪雨を想定をするというこの2点ですね、災害でもダブルで来た場合どうなるのか、それを図上訓練を実施をいたしました。風水害の時にですね、適切に対応する態勢の確認をいたしました。今回は区部東部ですね、五つの区の担当者の皆さんとオンラインで結びまして、例えば自主避難の模様、そしてまた広域避難の状況などについて情報共有を行ったところでございます。今日もあれですかね、線状降水帯、静岡県の方で発生をしているという情報があります。そして記録的な大雨だということ。本当に最近は大雨といっても、レベルがこうダンチ(段違い)に上がってしまっている状況だと思います。本格的な雨のシーズンを迎えているわけですから、こうした訓練を通じまして、区や市町村、そして関係機関と連携を一層強化しまして、万全の体制を構築していくようにということを改めて指示をいたしました。都民の皆さんにおかれましても、どうぞ「備えよ、常に」の、この意識のもとで風水害にお備えいただきたいと思います。これが1件目です。
(詳細は、総務局へお聞きください。)

2 女性活躍推進

【知事】二つ目がですね、女性活躍の推進についてのお知らせでございます。この持続可能な社会、そして明るい東京の未来の実現、これを左右するのは、大きな鍵を持っているのは女性の活躍だと思います。そして残念ながらですね、一方でこう、色々なランキングが発表されるたびに、私もうなだれてしまうのですが、国際機関による調査では、日本の女性の活躍、146か国中118位と。前回が125位だったのでちょっと良くなって良かったじゃないか、なんて話ではなくて。これはですね、もう根本的な部分を改めていく必要があると思っています。この現状を打破するために、都は、私は先頭に立って取り組んできているというふうに思います。例えばですね、働く女性、要は仕事か家庭かという、AかBかというそういう選択ではない、育業を推進することであるとか、卵子凍結に関する支援など、仕事と育児の二者択一ではなくて、両方しっかりと実現できるような後押しをこれまでも大胆に推し進めてきたところでございます。また、女性の視点を生かすという観点からも、経済と政治のリーダーシップを発揮するための会議も設けています。びじょんネットワークであります。さらに、社会の意思決定に女性の意見が反映できる環境づくりにも取り組んで、都の審議会など、ご覧いただきますように、女性委員の割合ですが、これもうほぼ50%に近づいています。46%です。そもそも我が国の仕組み、そして制度、時代の変化に追いついていないというのはこの分野だけではない。こうした問題意識から、東京くらし方会議、立ち上げて深堀りした議論も重ねてまいりました。言うまでもないのですけれども、人口の半分は女性で、そしてその一人ひとりが活躍できる環境をつくる大きなうねりを起こすことが重要でございます。それでね、今日、これから3点、取組ご紹介したいと思います。初めの2点なのですが、次の世代、次世代を担う女子中高生に向けた取組であります。これすごいです。1点目、女子中高生向けオフィスツアー、これを行います。いわゆるSTEM教育という、STEM分野という、ありますよね。Science、それからTechnology、EngineeringとMathematicsというのでSTEMと言いますけれども、理科系と一言で言うのでしょうか、理系。その分野で活躍する女性というのはまだまだ少ないのが現状です。女子中高生に将来の進路の選択の一つに、このSTEMの分野を入れていただくという、そういう選択の幅を広げてもらったらどうか。そこでオフィスを見学したり、女性社員と交流してもらうというようなツアーを行うというお知らせでございます。6月に第1弾行っているのですが、それは定員は130名のところ、なんと1,800件。これ、1,800件を超えるご応募いただいておりましてね。今日のお知らせはこの第2弾、第3弾での募集なのですが、今度実際に行ってもらうところがですね、半導体で世界的に有名な企業をはじめ、名だたる会社、ご覧いただいていますように(スライド)、七つ挙がっていますよね。これらの会社にですね、ご協力いただいて、実施をするというものであります。もう今、株で、(時価総額が)世界最大、最強になりましたエヌビディアにも行ってもらうということでございまして、申込みの締切、第2弾が7月8日(月曜日)。そして第3弾は7月24日(水曜日)となっておりますので、ぜひご応募お待ちをいたしております。そして女子中高生向けの女子大学生との座談会も設けていきたいというお知らせでございます。先輩である女子大学生50名、進路や職業選択の悩みについて相談に乗りますよと。そして女子中高生が将来を考えるきっかけにしてくださいよという、そのような催しでございます。これには現役の大学生でもおられる女優の谷花音さんをゲストに迎えまして、高校時代の悩みとか勉強方法などについて話してもらうという催しでございます。日にちは8月23日(金曜日)、東京ウィメンズプラザで行います。そして女子中高生200名が対象となります。申込みですけれども、6月24日(月曜日)から締め切りは8月8日(木曜日)までとなっておりますので、ちょうど夏休みの期間でございます。ぜひ自分の可能性を考える機会としていらしていただければとこのように思います。これが2点目でございました。それから3点目ですけれども、女性活躍に取り組む中小企業の長期の資金繰りをサポートする取組をご紹介します。これはですね、都が女性の活躍に意欲を持つと評価を受けた中小企業に対して、私募債、社債を発行する費用の250万円まで新たに補助しますということ。また、会社のPRについても支援を行うという、そういうお知らせでございますので、有効に活用してほしい。今日から7月18日(木曜日)まで、中小企業の社債の発行を進める金融機関、募集をいたしますほか、8月上旬から中小企業の申請受付をいたします。ぜひご利用いただいて、女性の力を企業、その会社で生かしていただいて、業績も上げるし、そこで働く女性の方々も、また一緒に働く社員の皆さんもですね、満足いただける、そういう状況が、事例がたくさんできればできるほど、何と言うのでしょうか、女性の活躍が更に進んでいくということを期待をいたしております。生活文化スポーツ局と産業労働局の担当となっております。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:197KB)
(「女子中高生向けオフィスツアー第3弾募集開始」は、こちらをご覧ください。)
(「女子中高生向け 女子大学生との座談会」は、こちらをご覧ください。)
(「女性活躍支援 私募債取扱金融機関を募集」は、こちらをご覧ください。)

3 DX推進

【知事】それから次にですね、お知らせするのがDXについてでございます。私はずっと東京大改革と言っているのですが、その一つの象徴が爆速で進めておりますDX、デジタル化であります。デジタルトランスフォーメーション。これはですね、日進月歩で進んでいますデジタルの力をですね、活用することによって、より暮らしやすく、より豊かな生活が実現できるというものでございます。この思いを形にするということで、宮坂副知事を先頭にしまして、新たにデジタルサービス局立ち上げましたし、また強力な推進体制も構築をいたしたところでございます。都庁から率先した取組をどんどん始めてきました。ペーパーレス、ハンコレスなどなど、もう職場ではもはや当たり前になっております。今、数字ご覧いただいているかと思いますけれども(スライド)、ペーパーレスについてはマイナス72%、ハンコレス、電子決裁ですけれども、その比率は99.8%、ほぼ100%です。そして行政手続のデジタル化については、78.9%という形で、もう本当に爆速で進んでいるのは今ご覧いただいたとおりでございます。こうした取組で都庁職員の残業の削減の流れを後押しをしていく。そしてまたですね、未来型オフィス、テレワークなど生産的で効率的な職場環境もこれによって整えてきたところでございます。こうした取組で都庁職員の残業削減の流れの後押し、それから都民の皆様が行政サービスの質、これをクオリティ・オブ・サービスと、QOSと呼んでおりますけれど、この向上をですね、実感できる機会が着実に増えつつあると、このように思います。都庁の次はですね、東京全体のDXの推進こそ重要であります。昨年、GovTech東京を設立をいたしました。これには組織の垣根を越えて国、そして区市町村と連携をしながら、子供のDXなども大胆な発想で行政サービスの変革を進めているところでございます。デジタルの力で東京を変えていく、社会を変えていく。そのためにですね、手を緩めることなく幅広い取組を展開をしてまいります。その必要がございます。今日はですね、子供に向けたデジタル体験の取組のご紹介でございまして、クリエイティブラボ、「くりらぼ」というのですが、都は昨年度から小中学生対象にしまして、ロボット製作など、多様なデジタル体験のできる場を設ける、そういう事業を行っております。多くの子供たちが楽しんで参加をしているところです。このたびはこのプロジェクトにもっと親しみを持ってもらえるように、子供たちや保護者の意見を反映いたしまして、愛称として「くりらぼ」という名称をつけたところでございます。そしてクリエイティブラボとうきょうですね、「こども」がついているんだ、というので愛称、「とうきょうこどもクリエイティブラボ」で縮めて「くりらぼ」と呼んでください。今年度ですけれども、実施場所を25の区市町村に拡大をいたします。これまで少しでした。これを拡大します。例えば、児童館、図書館など、身近な場所で参加できるようにするというものでございます。秋には有楽町のSusHi Tech Squareでありますけれども、TIB (Tokyo Innovation Base)のところですね、あそこで常設の体験拠点も開設をいたします。更に充実を図ってまいるということでございます。7月以降ですね、様々な会場でも実施しますので、ぜひ参加していただきたいと思います。夏休みということもありますし、活用して参加していただきたいと思います。こちらはデジタルサービス局の担当となっております。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:447KB)
(「子供向けデジタル体験向上プロジェクト」は、こちらをご覧ください。)

4 環境施策

【知事】それから4点目でありますけれども、環境に関して。再エネの取組についてのお知らせでございます。言うまでもないのですが、ウクライナ、中東の混乱、特に中東は今、今日何、(1ドル)161円まで行っているのですか。160円を超えたという、昨日の段階で更に進んだのでしょうか、どうでしょうか。かつこの間、紅海のところにフーシ派というのがまたこう活動をするような状況になっていることによって、日本はだいたいドバイ原油の価格、スポットですけれども、それをウォッチしているところですけれども、こちらが混乱しますとですね、更に混乱すると、日本は残念ながら資源小国であることには変わりがない。そういう中でリスクを浮き彫りにしているところでございます。気候変動の影響も抑えなければならない、そして脱炭素社会を実現しなければならないという、これは人類共通の課題だと考えています。まさに再エネの普及というのは、持続可能な未来の鍵を握る中で、エネルギーの大消費地であります東京の行動こそ、その実現を左右すると言っても過言ではないと思います。例えば全国初となる新築の建物、建築物への太陽光の発電設備の設置の義務化。これは事業者の方に義務化をいたしております。そしてその効果をですね、最大化するためには蓄電池を設置をすると、そちらに対しての支援を行っております。それからグリーン水素を活用するZEV、ゼロエミッションビークルの普及も進めてまいりました。それからSAFですね。この間、八丈に飛びましたけれども、その時の飛行機もSAFを活用しているフライトでございます。飛行機も、(ライフサイクル全体で)CO2を出さないSAF、ジェット燃料で飛ぶ時代も間近になって、現実にそれらも取り入れられているということです。これらを需要と供給のほか、海外連携というグローバルな視点、そしてまた新たな産業分野を育てるという観点から戦略的に推進をしてきたところでございます。世界中がですね、この点、しのぎを削っているわけですね。本来、環境技術は我が国の強みなわけですね。これを大いに生かしまして、新しい技術の実装、そしてインフラの整備、これはもう加速的に進めなければならないとこのように思います。国に先駆けまして、都として再エネ拡大の切り札であります次世代型ソーラーセル、この実用化に向けた取組を進めております。これまでも森ヶ崎(水再生センター)の、(下)水道の広大な土地のところに、この次世代型ソーラーセルの実験も今行っています。これまで屋外での大規模な実験というか、実証に取り組んできたのをご承知のことかと思います。今回、前からも宣伝しておりますけれども、軽くて薄くて曲がるという次世代型ソーラーセル、この特徴を生かしまして、オフィスビルの、こういうところですね、室内での更なる活用を見据えた形で、LED、ここの場所もそうなのですけれども、LED照明などで発電効果がこの次世代型ソーラーセルを使って発電をさせる、その検証を行ってまいります。検証に使う次世代型ソーラーセルは、今、写真がついていますけれども(スライド)、フィルム型。そして世界最高水準の発電効率で16.6%、これを実現した技術を使用してまいります。こうした取組によって電力の地産地消、脱炭素化につながる技術の開発、後押しをしてまいります。本当にこの分野もですね、国際競争ものすごいものがありますね。これまでの太陽光パネルの分野とこれまたちょっと違うというか、軽くて薄くて曲がるという点で、展開するのも今、こういう室内でも展開しますということを実証するわけですけれども、曲がる点、軽い点などで、どこにでも取り付けることができる。ソーラーセルの帽子、なんていうのも、帽子ってキャップね、だってできるし、日傘の代わり、日傘のところに貼っ付けても、色々と発想はできるかと思います。このプロジェクトを行う臨海副都心エリアですけれども、事業者、そして研究機関、そして都が連携をしまして、国内企業の技術のレベルアップなどをしてまいります。地域を上げて先駆的な脱炭素化の取組を進めております。都と民間が協定を締結します。それが今日であります。本日、協定を締結をいたしまして、8月から検証を開始をするというお知らせ。こちらは港湾局が担当をいたします。以上4点でございました。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:88KB)
(「次世代型ソーラーセルの有効性検証事業を開始」は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】(共同通信・藤井記者)ありがとうございました。幹事社から1問、都議補選について伺います。本日告示された9選挙区のうち、知事が特別顧問を務める都民ファーストの会は、4選挙区に候補者を擁立しました。選挙結果によっては都議会の構図を変える可能性があると思いますが、ご自身の選挙と絡め、どのように関与されていく方針でしょうか。

【知事】まず私自身、昨日もですね、都知事選ということで、それぞれ各地を街宣車で回らせていただきました。非常に手応えがありました。まず私自身、知事選の候補者でございますので、知事選に集中をしていきたいと考えております。また、東京大改革を進めていく仲間はぜひ都議会に必要だというふうに考えております。

【記者】ありがとうございました。幹事社からの質問は以上です。質問がある人は、知事の指名を受けてから所属と氏名を明らかにして質問してください。

【知事】フジさん。あ、違うの、手上げていない。じゃあテレ朝さんどうぞ。

【記者】テレビ朝日です。島田です。先ほど知事、今、街宣車で昨日回られた手応えがあったということですけれども、昨日ゲリラ的に回られて、どういった手応え。

【知事】ゲリラじゃないですけど、正当の選挙戦だと思います。

【記者】どのような手応えがあったのか、どういった方が手を振り返してくれたのか、また、知事の公約の部分を訴えかけて、どういったところ、集中的に街宣車で訴えたいか、そういったところあれば教えてください。

【知事】この間ですね、昨日で申し上げると、各地、区部を回らせていただきました。いや、とても反応は良かったことを実感いたしました。新橋の仕事を終えたビジネスマンに向かっても訴えて、クールビズなどはまさに楽で、実感していただいているのかなと言ったら、「そうだ」という声が返ってきたり。あとそうですね、やはり子育て中の方々については、非常に子育てと教育でお金がかからない東京というのは非常に伝わっているなということを感じました。これからも色々と私の場合、その街頭演説等も、場所とかですね、車の位置付け等々、やはり何かとこの安倍さんとか、前回のつばさ(の党)とかですね、正直、具体的に言ってしまいましたけれど、色々制約が出てきて非常に限られてくるわけでございますけれども、逆にその街頭演説も行いますけれども、非常に街を全体見まして、また、様々な反応を実感をして、よりこれからもそういった形で、都民の皆さんの中に入っていこうというふうに考えております。はい、中村さん。

【記者】NHK中村です。知事選の関連でなんですけども、あの前半戦が終わりまして、今、手応え感じられているということでしたけど、後半戦に入っていく中で、こう何か戦略みたいなものはございますか。

【知事】戦略、あまりべらべらしゃべると戦略でなくなるということもございますが、やはり公務と、そしてまた選挙との二刀流は基本的に変わりません。しっかり実績、そして公約、これらを訴えていきたいと考えております。

【記者】関連でなんですけども、SNSをですね、見ていますと、昨日は赤いきつねと緑のたぬきについてのご質問が陣営の方からされていたり、ちょっとこう、砕けた内容の発信もあるかと思うんですけども、どういう狙いがあるのかとか、教えてください。

【知事】そうですね。インスタとか縦型の発信と、それからTwitter(X)など横型の発信と、縦横無尽にやっていきたいというふうに考えています。どちらかというと、そうですね、身近なテーマの部分が縦、そして横の場合は実績をAIゆりこが伝えたり、これから追加の政策など、リアルゆりこが伝えたりということになるかなというふうに思っております。政策の背景や思いをですね、お伝えする意味でSNSを有効に活用していきたいと考えております。

【記者】例えば、その若い世代の方ですとか、そういう人を、こう支持を浸透させようという狙いもあるんでしょうか。

【知事】最近はSNSを活用される方々、かなり幅広いというふうに聞いております。また、色々な時間帯によってご覧になる方も変わってくるでしょうし、SNSの発達というのはですね、選挙戦も大いに変えてきているところはあるなというのは実感をいたしております。色々な方々にですね、幅広く政策であれ、私のパーソナリティであれ、お伝えすることができればというふうに思っております。昔はこれ、紙で切手貼って、封筒に入れて、とかとか考えると、本当に凄まじい変化だと思います。もっと古い話すると、もう私、30年ぐらい選挙をもうやっていますので、昔はその携帯電話も通信兵みたいにでかい携帯で、1本何百円、通話がしますというので、かえって使いにくくなったり、それからポケベルの時代があったりして、目的地に行くのが遅れるというので、携帯などないような時代でしたから、なかなかポケベルで連絡取るのも難しいというような時代も経験もしました。産業史と選挙史というか、選挙の歴史というのは結構重なるところがあって、研究しても面白い分野かなと思ったりもしますけれども、とにかくSNSというのは非常にある意味で伝わりやすいことと、それからフェイクの、どれが本当なのかが分かりにくくなったりする。AIでよりディープフェイクになっていくなどなど、プラスとマイナスをよく検証していく必要があるかなというふうに思っております。

【記者】私からもう1問、今回の選挙ではですね、その自民党や公明党などから、自主的支援を受けています。それぞれの政党のですね、これまでの、この間の支援状況をどのようにご覧になっているでしょうか。

【知事】それぞれ得意な分野もお持ちだと思います。そしてそれぞれで、その基本的には党もさることながら、皆さん多くは保守の方々でいらっしゃると思います。議員の方々も実際はそういう方、市民、都民に支えられて議員になっておられるということで、そういった支えておられる方々が非常に熱心に動いていただいているのかなと思います。また、これからもそうやって、それぞれ有しておられる特性なども生かしながら、でもワンチームでこれからの戦いも進めていきたいと思っております。ご質問がありましたので、選挙のご質問に、この場で答えさせていただきました。朝日新聞さん。

【記者】すいません、あの今の質問の、朝日新聞の伊藤です。今の質問で最後におっしゃられたワンチームっていうのは、それは自民、公明とか国政与党のことも含んでというか、指しておっしゃったんでしょうか。

【知事】いえ、私を支えてくださる方々全てであります。

【記者】ありがとうございます。あと、クリアファイルでのポスター掲示についてなんですけれども。やっぱり雨風で結構、ひっくり返ったりとか、見えないような状態になっているのも都庁の近くでも見られるんですけれども、知事も候補者であられて、もしかして知事がクリアファイルになっているってことも順番によってはあったかと思うんですけども、一候補者として掲示の貼り方についてどう見ていらっしゃるか教えてください。

【知事】一候補者でありますので、これについて明確にお答えということは控えたいと思いますが、いずれにしましても、これらを決めていくのに当たっての選挙管理委員会の決定でございます。様々な事情を考えながら、その方法を考えて決定されたというふうに承知いたしております。時事通信さん。

【記者】すいません。時事通信の佐々木と申します。三つほどお聞きします。すみません。まず第一に、知事の選挙公約の中にですね、学童保育の質の向上というところがあると思うんですけども、これは主に学習面の支援を充実させますよというメッセージなのかというのを教えていただきたいのと、この中に指導員の待遇改善なんかも、こう取り組まれるということになるのかどうか教えてください。

【知事】まず学童保育でありますが、(保育所の)待機児童についてはですね、これまで2016年、8,500人近かったこの数値が、もう本当に96%、97%激減をした。これはそれぞれの地域のご協力もあってでありますけれども、その部分がほぼ解消されております。次にその学童の方ですけれども。やはり子供さんのですね、学童の面倒をどうやって見ていくか、つい先日八王子で視察もいたしました。地域の方々とよく連携が取れて、そして例えば1時間早く校庭を開けるとかですね、それから学童の皆さんがクラブで学びながら、また学校の校庭で遊びながらということで居場所を確保しているということです。それから非常に参考になったことも含めて、これらを色々な工夫をしながら進めていくということを申し上げ、公約にさせていただいております。それから学校の先生方ですけれども、残念ながら離職をされる、また、非常に悩みを抱える先生も多いことから、例えばSSS(スクール・サポート・スタッフ)という形でサポートして、今、全小中学校に既に、SSS、スリーエスですね、これを整えているところでサポートしております。また、学校教科の面でもサポート、アシストをしているところでございます。やはり学校の先生がですね、疲れてげんなりしていると子供たちも元気が湧きません。そういった意味で学校の先生のサポートということも今現在でもしておりますし、これからもサポートは続けていきたいと思っております。

【記者】ありがとうございます。すみません、続けて年収の壁のところもお聞きしたいんですが、これまでも都としてセミナーの開催支援だとか、奨励金の支給だとかやっていると思うんですけども、公約の中にはこれを加速させていきますよという書き方をされたと思うんですが、これ新たにこう、新しい支援メニューをこう加えていくようなイメージをされているのか、それとも今までの枠組みをこう深堀りしていくようなイメージなのかを教えていただけますか。

【知事】社会保障の分野などですね、また、税制について、かなり国のこの制度がカチッと決まっている部分もあります。そういう中で、例えば130万円の壁と106万円とか、いくつも壁が二重三重に重なっていますけれども、そこでむしろ仕事をそのまま続けて、その壁を突破した場合にはどうなるのかを単(視)眼的に見て、今年の収入は合わせてどうなのだという話も、それによって働き止めを自らしちゃうケースがまま見られるわけですね。ましてや賃上げが行われている中で、そしてそれを壁の内側に留めようとすると、人材不足の中で働くことをやめてしまうというのは、二つの意味でとてももったいないことだと思います。今回も(東京)くらし方会議でもお伝えしてきていることは、基本的に意識もですね、もう少し大きなスケールで考えを変えてみるということから、しっかりとその辺のところもお伝えをする。そしてまた色々な形でですね、低所得の方々に対しての今回サポートもさせていただいて、クーポン、またクーポンなどを活用してサポートもしているところですけれども、いずれにしましても、人生色々なライフステージがございますけれども、そこを全体で見て、どちらの方が安心した人生が送れるのかということを広く伝えていくことに注力もしていきたいと思っております。国政の方で今後も引き続き、どういう形で国民の、また東京で言えば都民の皆さんの、特に女性の力をですね、生かしていくかということを、戦略的に、また一人ひとりの気持ちを掴みながら進めていっていただきたい。これは国に対しても引き続き要請をしていく考えであります。

【記者】すみません、もう1点だけ。選挙中の街宣活動なのですけども、昨日新橋でっていうお話ありましたけども、後半戦、こうなんとなく前半戦よりは増やしていくようなお考えがおありなのかどうかを教えてくださいますでしょうか。

【知事】基本的に公務と、そして選挙活動との二刀流については変わりません。これからも時間を見ながら、配分をしながら、この活動をしていきたいと思っております。選挙でございますので、真剣に取り組んでいきたい。そしてまた一方で、公務に、都政に支障をきたさないように努めていきたいという気持ちでございます。

【記者】すみません、ありがとうございました。

【知事】MXさん。

【記者】TOKYO MXの椿原です。知事のインバウンド施策について伺います。訪日外国人の数、円安も後押しして増加を続けている一方で、全国的に見ますとオーバーツーリズムを指摘する声もあります。知事は先週の会見で、この機を捉えて東京の魅力を一層磨くというようなお話もされていましたが、今後の都のインバウンド政策についてどのようなお考えがあるのか、また具体的なものがあれば併せて聞かせてください。

【知事】先日、一番新しい数字で、1年間に訪都、インバウンド、外国人観光客については2千万人と、ちょっと欠けるぐらいでしたけれども、だいたいポストコロナ前の状況に戻ってきている。そしてそこで消費していかれる金額については、確か2兆7千億(円)ぐらいだったと思います。人口が日本として減っていく中で、その分のGDPをこの訪都、訪日インバウンドの方々が埋めていくというのは、日本の経済にとっても、やはり観光産業というのは大きな柱を占めている、成しているというふうに思っております。東京については、2020大会で宿泊施設もかなりできております。問題はむしろ人手不足の部分だったかと思いますが、現場の方々に聞いてみますと、だいぶ確保はできるようになってきたと。その人手が確保できないので、100%の施設を動かすことなく、7割、8割で、もったいないことにね、使うことができないのだという話を、そうですね、去年の半ばぐらい、5月に5類に移行したわけですが、その後ですけれども、そういう声も聞いておりました。なかなか人が足りないのだという話されていましたが、同じ方にも先日お話、どうなの?どうですか?と伺ったらですね、だいぶそこは確保できてきて、いわゆるタイミー族というらしいのですけど、隙間時間の活用をして、手伝ってきてくれた人たちがもう社員やレギュラーとして勤めてくれるようになっているのだというお話も、そういう意味で現場が改善をしてきているというお話を伺いました。東京については、まだまだインバウンドの皆様方もお受けできると思いますし、また楽しんでいただけるように、これからも様々な観光施設そのものをですね、磨いてもいく必要があるかなと思っております。

【記者】ありがとうございます。

【知事】ありがとうございます。よろしいですか、ありがとうございました。

※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。

(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)