軟骨無形成症治療薬(umedaptanib pegol)前期第II相臨床試験の患者組み入れ完了、及び前期第II相臨床試験コホート2における投与開始のお知らせ

2024/07/01  株式会社 リボミック 

2024年 7 月1日

株式会社リ ボ ミ ッ ク

軟骨無形成症治療薬(umedaptanib pegol)前期第II相臨床試験の患者組み入れ完了、及び前期第II相臨床試験コホート2における投与開始のお知らせ

当社は、umedaptanib pegol(抗 FGF2 アプタマー)を用いた、軟骨無形成症の小児患者(5~14歳)を対象とする前期第Ⅱ相臨床試験の観察試験註1において 13 名の患者の組み入れが完了しましたのでお知らせいたします。

観察試験を終了した 6 名の患者については、umedaptanib pegol の有効性と安全性を調べる目的で、低用量の皮下投与試験(コホート1註2)が進行中で、今年 11 月には試験が完了する見込みです。これらの被験者は引き続き長期投与試験に移行する予定ですが、すでに 3 名がコホート 1 を終了して長期投与試験に移行しています。

更に、観察試験を終了した患者に対する umedaptanib pegol の高用量の皮下投与試験(コホート2註3)の第一例目の投与が行われましたのでお知らせいたします。本症例を含め現在実施中の前期第Ⅱ相臨床試験及び前期第Ⅱ相長期投与試験においては、安全性に関する懸念は発生しておりません。

註1
軟骨無形成症の小児患者における、身長の伸びを含む臨床的基礎データを取得し、これらと比較することで、引き続き実施する前期第Ⅱ相臨床試験での有効性及び安全性の評価を可能とし、また同時に前期第Ⅱ相臨床試験での被験者選定を適切に行うことを目的とする(観察期間は計26週間)。
註2
0.3 mg/kgの用量で 2 週間に 1 回、8 週間(計 4 回)の皮下投与を実施し、安全性・忍容性を確認した後、投与間隔を 1 週間に 1 回に変更し、26 週間投与する(投与期間は計 34 週間)。
註3
0.6 mg/kgの用量で 4 週間に 1 回、8 週間(計 2 回)の皮下投与を実施し、安全性・忍容性を確認した後、投与間隔を 2 週間に 1 回に変更し、26 週間投与する(投与期間は計 34 週間)。

前期第Ⅱ相試験の概要は臨床研究等提出・公開システムをご参照ください。
前期第Ⅱ相観察試験:https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCT2031220113
前期第Ⅱ相臨床試験:https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCT2031220291
前期第Ⅱ相長期投与試験:https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCT2031220338

なお、2024年5月 14 日に公表いたしました 2025 年3月期通期業績予想値に修正はありません。

[umedaptanib pegolについて]
umedaptanib pegol
は、RBM-007 の国際一般名であり、線維芽細胞増殖因子 2(FGF2)の機能を強力に阻害するアプタマー(核酸医薬)として、軟骨無形成症の発症機序に直接作用する根本的な治療法になることが期待されています。なお、本薬剤は滲出型加齢黄斑変性に対する臨床 POC が確認されています。

[軟骨無形成症について]
軟骨無形成症は、線維芽細胞増殖因子(FGF)に対する 3 型受容体(FGFR3)の遺伝子変異によりFGFR3が活性化しやすく、FGF シグナルの過剰流入によって軟骨等の正常な発育が阻害され、四肢短縮等を伴う低身長をもたらす疾患です。新生児約 25,000 人に対して 1 人の発生率という希少疾患であり、難病に指定されております。有効な新薬の開発が求められております。

以上

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