NEC、企業と社会のサステナブルな成長を支えるESGの取り組みを「ESGデータブック2024」で公開

2024/07/17  日本電気 

NEC、企業と社会のサステナブルな成長を支えるESGの取り組みを「ESGデータブック2024」で公開

2024年7月17日
日本電気株式会社

NECは、2023年4月以降のESG(環境・社会・ガバナンス)の取り組みを、「ESGデータブック2024」で公開しました。

NEC ESGデータブック2024
URL: https://jpn.nec.com/sustainability/ja/report/

NECは「2025中期経営計画」において、成長事業を中心に事業を通した社会・環境価値の創出を目指すとともに、財務戦略の一環として企業と社会のサステナブルな成長を支える非財務基盤の強化を進めています。このたびの「ESGデータブック2024」の狙いと、直近1年の主な取り組みは以下のとおりです。

1.サステナビリティ情報開示基準の構成要素の活用

サステナビリティ情報開示基準のISSB(注1)およびSSBJ(注2)草案の4つの構成要素(「ガバナンス」「戦略」「リスク管理(NECでは独自に機会創出も含む)」「指標・目標」)を参考に「ESGデータブック2024」を構成しました。今後、開示基準と実際の取り組みとのギャップを検証するほか、データブックを活用いただく投資家や調査機関との対話ツールとしていきます。

2.カーボンニュートラルに資する事業の推進と環境リスク対応を通した資本コスト低減の取り組み

お客様や社会の脱炭素への関心の高まりを受け、カーボンニュートラルやネイチャーポジティブにむけた戦略・ロードマップ策定を支援するSX(Sustainability Transformation)コンサルティングサービスを始め、NECが保有するさまざまな環境ソリューションを紹介しています。具体的には、気候変動による自然災害の激甚化に対して、デジタル技術を用いて適応策の効果を可視化することで資金調達を促進する「適応ファイナンス」(注3)の市場拡大に向け、三井住友海上火災保険株式会社とコンソーシアムを設立しました。また、食料の安定供給に向けては、新たな成長の柱となる事業として、AIを活用した営農支援ソリューション(注4)を戦略的パートナーシップ締結により拡販しています。一方、5年連続でCDP「Aリスト(気候変動)」企業に選定されるなど環境の取り組みの強みをKPIとしたサステナビリティ・リンク・ボンド(注5)を3年連続で起債し、資本コストの低減をはかっています。さらに、2023年7月には業界初となるTNFDレポートを制作し自然資本に関する取り組みをステークホルダーに開示し、2024年6月には第2版を発行しました(注6)。

3.自社と社会のセキュリティ強化と専門人材の獲得・育成の強化

NECは社会公共性の高い事業を展開していることから、サイバーセキュリティおよび情報セキュリティを社会分野でのマテリアリティと位置付け、経済産業省のサイバーセキュリティ経営ガイドラインVer 3.0や米国立標準技術研究所(NIST)のサイバーセキュリティフレームワーク2.0版に準拠した対策を推進し、取り組み状況を「NEC情報セキュリティ報告書」で開示しています。2023年度は、一般社団法人 日本IT団体連盟よりセキュリティ対策で特に優良で模範となる企業として最高位となる「二つ星」を獲得しました。
NEC情報セキュリティ報告書2024
URL: https://jpn.nec.com/sustainability/ja/security/

また、人的資本経営の一環で、お客様からの期待と信頼に応えられるセキュリティ人材やデジタル・トランスフォーメーション(DX)人材の獲得と育成を強化しています。

4.コーポレート・ガバナンスの強化

NECは、2023年6月に監査役会設置会社から指名委員会等設置会社に移行しました。監督と執行を明確に分離することで取締役会による監督機能を強化するとともに、執行役への大幅な権限委譲により意思決定と事業遂行の迅速化をはかっています。

5.主要なESGインデックスへの組み入れ継続

以上に代表される取り組みの結果、「Dow Jones Sustainability Indices」(注7) のAsia Pacific Indexのほか、FTSE4Good Index Series(注8)やMSCI ESG Leaders Indexes(注9)など、「2025中期経営計画」の財務戦略における目標の1つである主要なESGインデックスへの組み入れを継続しています。

NECは、NECグループの価値観と行動の原点であるNEC Wayのもと、「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現」を目指しており、SDGsの掲げる目標の達成にも貢献していきます。

以上

  • (注1)

    International Sustainability Standards Board(ISSB、国際サステナビリティ基準審議会)。国際会計基準(IFRS)財団が設立した国際サステナビリティ基準審議会で、ESG情報の開示基準を策定する機関。

  • (注2)

    Sustainability Standards Board of Japan(SSBJ、サステナビリティ基準委員会)。日本の財務会計基準機構の内部組織。国際的なサステナビリティ開示基準の開発への意見発信や国内基準の開発を行う。

  • (注3)

    適応ファイナンス:防災・減災により抑制が見込まれる経済的な損失や環境への影響(復興時に生じる将来のCO2排出量)を、DX技術で予め定量的かつ金銭的な価値として可視化し、防災・減災対策への資金流入を加速する金融の仕組み。防災対策によるリスク軽減効果と投融資や保険関連商品のプレミアムとを密接に関連付ける、新たなITプラットフォームの実現を目指す。

  • (注4)

    AIを活用した営農支援ソリューション "CropScope"
    https://jpn.nec.com/solution/agri/service/farm_analysis.html

  • (注5)

    サステナビリティ・リンク・ボンド
    https://jpn.nec.com/ir/stock/sustainability.html

  • (注6)

    TNFDレポート第2版
    https://jpn.nec.com/sustainability/ja/eco/pdf/NEC-tnfd-j.pdf

  • (注7)

    S&P Global社のサステナビリティに関する評価指標。ガバナンス/経済・環境・社会の3つの側面から世界各国の大手企業を評価。

  • (注8)

    ロンドン証券取引所グループの出資会社であるFTSE Russell(英国)が作成しているESGインデックス。NECは2002年から継続して組み入れられている。

  • (注9)

    MSCI(米国)が作成しているESGインデックス。NECは2015年から組み入れられている。

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC ステークホルダーリレーション部
サステナビリティ戦略企画室
E-Mail:nec_sus@dmsig.jp.nec.com

NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。
https://jpn.nec.com/brand/

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