世界初 Truck to Ship 方式で燃料アンモニアをA-Tugに補給

2024/07/17  日本郵船 

  • プレスリリース

世界初 Truck to Ship 方式で燃料アンモニアをA-Tugに補給

2024年07月17日

JERA、レゾナックと協力 安心安全な燃料補給を実現

当社は7月17日に横浜港で、当社が保有し今年8月下旬に世界初の商用のアンモニア燃料船として竣工する予定のアンモニア燃料タグボート(以下「A-Tug」)に燃料アンモニアをTruck to Ship方式(注1)で補給しました。同方式での船舶への燃料アンモニア補給は世界初です。(2024年7月、当社調べ)

アンモニア燃料タグボート「魁」

補給の様子

今回の燃料アンモニア補給は、横浜市港湾局の協力のもとで、当社が今年5月下旬に株式会社JERA(以下「JERA」)と結んだ燃料供給契約に基づき横浜港本牧ふ頭で実施されました。補給された燃料アンモニアは、株式会社レゾナック(以下「レゾナック」)が同社の川崎事業所で生産している使用済みプラスチックを原料の一部に使用した「ECOANN(エコアン、注2)」で、燃料アンモニアの中でも特に環境に配慮して製造されたものです。補給された燃料アンモニアは、当社グループの京浜ドック株式会社追浜工場で改造工事中であるA-Tugの海上試運転で使用される予定です。8月下旬の竣工後は用船者である新日本海洋社がJERAから燃料アンモニアの供給を受けます。

アンモニアは燃焼しても二酸化炭素(CO2)を排出しないため、地球温暖化対策に貢献する次世代燃料として注目されていますが、毒性があるため補給の際は十分な安全対策を取る必要があります。今回の補給に先立ち、JERA、レゾナックをはじめとした関係者と協議を重ね、補給に関わる安全な運用方法の確立、港湾地区への安全な輸送・受け入れ体制の構築に取り組みました。その結果、当日は世界初となる燃料補給作業を安全かつ円滑に完了することができました。

当社は、今回の燃料アンモニア補給成功を通じて得た知見を基に、海運業界における燃料アンモニア利用に関するパイオニアとして次世代燃料の普及を通じ、環境負荷低減に貢献します。

(注1) Truck to Ship方式
船舶への燃料供給手法の一つで、タンクローリーからフレキシブルホースを通じて船舶へ燃料を供給する

(注2) ECOANN(エコアン)
詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.resonac.com/jp/ecoann

日本郵船グループは、中期経営計画 “Sail Green, Drive Transformations 2026 - A Passion for Planetary Wellbeing -”を2023年3月10日に発表しました。“Bringing value to life.”を企業理念とし、2030年に向けた新たなビジョン「総合物流企業の枠を超え、中核事業の深化と新規事業の成長で、未来に必要な価値を共創します」を掲げ、ESGを中核とした成長戦略を推進します。

また当社は、次世代燃料へのエネルギーシフトなどのグリーンビジネスを通じた、低・脱炭素に向けた新しい価値創造の取り組みを対象としたESGブランド「NYK GREEN EARTH」を展開しており、今回の取り組みもその一環です。

今回の取り組みが特に貢献するSDGsの目標

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以上

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