再生医療用細胞製品「DWR-2206」の国内第II相臨床試験における第一例目の移植実施のお知らせ

2024/09/04  株式会社 デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 

2024 年9月4日
株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所

再生医療用細胞製品「DWR-2206」の国内第Ⅱ相臨床試験における 第一例目の移植実施のお知らせ

当社とアクチュアライズ株式会社(以下、アクチュアライズ)が共同で開発を進める再生医療用細胞製品「DWR-2206」(適応症:水疱性角膜症(注1))について、国内第Ⅱ相臨床試験の第一例目の被験者への移植を実施したこと、並びにその経過観察により第二例目以降の治験の継続に必要な安全性評価が得られましたのでお知らせいたします。

本試験は、水疱性角膜症患者を対象に、DWR-2206 の移植の安全性及び有効性を探索的に検討することを目的としています。この度、第一例目の被験者への移植が2024 年7月に行われ、被験者の経過は順調に推移しております。第三者委員会である効果安全性評価委員会において、安全性を評価した結果、本試験の継続が承認されました。本試験の概要は以下のとおりであり、引き続き、DWR-2206 の評価を進めてまいります。

<第Ⅱ相臨床試験の概要>
試験デザイン 多施設共同非遮蔽非対照試験
目標症例数 6症例
評価・観察期間 治験製品移植後48週
主要評価項目 有害事象及び因果関係の否定できない有害事象の発現例数及
び発現率(%)
副次評価項目 1. 安全性の評価
1) 安全性評価項目に対する観察・評価
2) 重要な有害事象の発現例数及び発現率(%)
2. 有効性の評価
1) 治験製品移植後24週の視力改善の有無
2) 最高矯正視力の経時的変化
3)角膜厚の経時的変化
4)角膜内皮細胞密度の経時的変化

DWR-2206 は、ヒト角膜内皮細胞を生体外で増幅培養し、Rhoキナーゼ阻害剤を含有する凍結保存液に懸濁した培養ヒト角膜内皮細胞凍結製剤です。DWR-2206 を前房内に注入し、角膜内皮の再生を行います。

当社とアクチュアライズは、DWR-2206 を用いた治療法を早期に患者の皆様に届けるため、本試験を推進し、有効性・安全性の確認を進めてまいります。

なお、本件による2024年 12月期業績予想の変更はありません。

以 上

用語解説

(注1)水疱性角膜症

角膜内皮細胞が障害を受け、角膜浮腫が起こり、角膜が白く濁って視力が著しく低下する病気。フックス角膜内皮ジストロフィ、白内障や緑内障等の眼手術により角膜内皮細胞が減少することが原因にあげられます。治療法は角膜移植手術になります。

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