国登録有形文化財(建造物)の新規登録について(越谷市・越谷久伊豆神社本殿など3件)

2024/11/22  埼玉県庁 

発表日:2024年11月22日17時

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国登録有形文化財(建造物)の新規登録について(越谷市・越谷久伊豆神社本殿など3件)

部局名:教育局
課所名:文化財・博物館課
担当名:指定文化財担当
担当者名:中村

内線電話番号:6981
直通電話番号:048-830-6981
Email:a6910-04@pref.saitama.lg.jp

国の文化審議会(会長:島谷 弘幸 (しまたに ひろゆき) )は、令和6年11月22 日(金曜日)開催の同審議会文化財分科会における審議・議決を経て、越谷市越ヶ谷1700に所在する「越谷久伊豆神社本殿(こしがやひさいずじんじゃほんでん)」、「越谷久伊豆神社神楽殿(かぐらでん)」、「越谷久伊豆神社手水舎(てみずしゃ)」を新たに登録有形文化財に登録するよう、文部科学大臣に答申しました。
この結果、後日行われる官報告示を経て、県内の登録有形文化財(建造物)は217件になる見込みです。

1 殿 1棟

特徴

越谷の市街地中心部に鎮座する越谷久伊豆神社の本殿です。建物は、南面して建つ三間社流造(さんげんしゃながれづくり)、瓦棒銅板葺(かわらぼうどうばんぶき)で、三方に腰組付縁を廻らし脇障子を建てています。組物は出組(でぐみ)、妻飾は二重虹梁大瓶束(にじゅうこうりょうたいへいづか)、軒は二軒繁垂木(ふたのきしげたるき)です。庇柱(ひさしはしら)、虹梁形頭貫(こうりょうがたかしらぬき)、木鼻(きばな)、中備(なかぞなえ)などに精緻な素木(そぼく)の彫刻を付し、装飾華やかな建物です。
造形の規範となっているものとして評価されました。

  • 建築年代:寛政元年(1789)

社殿全景

(撮影:株式会社 文化財工学研究所)

本殿(東側面と北面)

(撮影:株式会社 文化財工学研究所)

妻部分(東側面)

(撮影:株式会社 文化財工学研究所)

本殿向拝

(撮影:株式会社 文化財工学研究所)

2 殿 1棟

特徴

越谷久伊豆神社境内の北東、参道の東に建つ神楽殿です。正面は方一間の舞台で背面に楽屋を付した、入母屋造(いりもやづくり)、妻入銅板葺(つまいりどうばんぶき)です。舞台の三方に刎高欄付縁(はねこうらんつきえん)を廻らして脇障子を付し、舞台と楽屋境に板戸を建てています。正面寄りの軒は、吹寄の扇垂木(おうぎだるき)とした丁寧なつくりで、参道沿いの景観を演出しています。
国土の歴史的景観に寄与しているものとして評価されました。

  • 建築年代:明治前期/昭和中期改修、昭和49年(1974)移築

神楽殿外観

(撮影:株式会社 文化財工学研究所)

舞台内側

(撮影:株式会社 文化財工学研究所)

垂木(正面と北側面)

(撮影:株式会社 文化財工学研究所)

3 1棟

越谷久伊豆神社神楽殿の南、参道の東に建つ手水舎で、久伊豆神社への参拝にあたり手水の作法により身を清めるための施設です。建物は、方一間入母屋造(ほういっけんいりもやづくり)、瓦棒銅板葺(かわらぼうどうばんぶき)で両妻面に軒唐破風(のきからはふ)を付しています。柱を四方転びに立て、組物は出組、軒は二軒繁垂木(にけんしげたるき)。斜めに出す丸彫の龍鼻や籠彫(かごぼり)の持送、虹梁形頭貫(こうりょうがたかしらぬき)、中備(なかぞなえ)など随所を彫刻で飾り軒唐破風と相まって華麗な外観を持つ手水舎となっています。
造形の規範となっているものとして評価されました。

  • 建築年代:江戸末期

手水舎外観

(撮影:株式会社 文化財工学研究所)

手水舎南側面

(撮影:株式会社 文化財工学研究所)

手水鉢(正面)

(撮影:株式会社 文化財工学研究所)

本件に関するお問合せ先

  • 越谷市教育委員会生涯学習課文化財担当 電話048-963-9315(直通)

登録有形文化財(建造物)とは

文化財保護法に基づき、保存及び活用のための措置が特に必要とされるものが登録される。建築後50年を経過している建造物で、次のいずれかの基準に当てはまるものが対象となる。

  • 一 国土の歴史的景観に寄与しているもの
  • 二 造形の規範となっているもの
  • 三 再現することが容易でないもの

報道発表資料(ダウンロードファイル)

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